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特別寄稿

「織田さんの訃報に接して」

日本フォーミュラスリー協会
会長 畑川 治


織田一彦さんがお亡くなりになりました。

織田一彦さんは、我々日本フォーミュラ スリー協会のマーケティング プロデューサーとして、F3発展のため各種活動をしていただいておりました。

具体的には、本年からメインパートナーとしてご支援いただいているアチーブメント株式会社様との連携の窓口として。
そして、日刊のビジネス専門紙「フジサンケイ  ビジネスアイ」様との協力関係も織田さんにご尽力いただいた結果です。

織田さんは、これまで我々がなかなか結果を出せなかったスポンサー活動/広報活動等々において、劇的と言っていい変化をもたらしてくれました。

私共が関わっているF3というカテゴリーは、モータースポーツの世界において、無くてはならない存在です。ドライバー育成の最後の段階として、そしてプロフェッショナルレーシングチームの実力をアピールする有効なカテゴリーとして。

しかしながら、イベントとしての集客力やメディアへの露出という面では大変難しい微妙なカテゴリーであるとも言えます。簡単に言えば、スポンサーが付きにくい、テレビや新聞、あるいは雑誌で取り上げていただく機会が少ないということです。

そんな中、ACHIEVEMENT by KCMG の監督としてF3シリーズに関わっていた織田さんからは、「スポンサーが付かないんじゃなくて、その魅力を伝え切れてないのでは?」、「協会のスタッフの皆さん自身が、その魅力に気付いていないのでは?」、「絶対に、理解してくれる企業はいるはず」、織田さんは自信を持って、我々にそう言ってくれました。
そして、本当に前述の通りアチーブメント株式会社様、あるいはフジサンケイ ビジネスアイ様との連携がスタートしました。

この他にも、会う度に色々なプラン、そしてその可能性を熱心に、熱く語ってくれましたが、どうしてそこまで前向きに考えられるのかと思えるほど、否定的なことは一切口にされまませんでした。

そんな織田さんのモータースポーツにかけた想いは、2010年8月30日(月)に交通事故により突然打ち切られてしまいました。

9月1日、そして2日に執り行われた通夜・告別式に私は残念ながら日本にいなかったため参列することができませんでした。
参列したスタッフから、アチーブメント様が徹夜で編集してくださった織田さんのインタビュー映像が会場で流されていたとお聞きました。

織田さんが穏やかな、そして自信に満ちた表情で、モータースポーツ発展にかける想いを語っておられたそうです。
そしてその言葉のひとつに、モータースポーツ振興への活動が、「私の使命だと思ってます」と、おっしゃっていたそうですね。

その想いは残された我々が実行に移すしかありません。織田さんにしかできなかったことを、我々が簡単にできるとは思えませんが、やらなくてはなりません。

どうか織田さん、我々の行動は織田さんから見ればまだまだ歯がゆいかもしれませんが、見守っていてください。

そして最後に、F3だけではなく、日本のモータースポーツの振興・発展にご尽力いただき、本当に、心から、感謝申し上げます、ありがとうございました。
安らかにお休みください。




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