■ 2014全日本F3選手権シーズンプレビュー
「再び、激戦の予感……」
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勝田貴元 / PETRONAS TEAM TOM'S |
2014シーズンの全日本F3選手権の開幕まであと2ヶ月を切ったが、そろそろエントリーが固まって来た。昨年シリーズを席巻したPETRONAS TEAM TOM'Sの中山雄一がスーパーフォーミュラへとステップアップした今季、その座を狙う若手ドライバーたちの攻防は再び熾烈なものとなりそうだ。
昨年2勝の勝田貴元が軸!?
まずは、昨年実戦投入された新型エンジンを使うドライバーたち。前述した中山の抜けたPETRONAS TEAM TOM'Sからは、昨年2勝をマークし、今季のエースたる勝田貴元とともに、昨年のFCJ王者となった山下健太がF3デビュー。さらにはHFDP RACINGには松下信治が残留、FCJランキング2位の高橋翼がステップアップしてくることとなった。一方、昨年松下のチームメイトであった清原章太は、TODA RACINGに移籍し2年目の全日本F3を戦うことが決定している。
また、昨年の最終ラウンドでTODA TR-F301エンジンに初勝利をもたらしたB-MAX ENGINEERINGは、B-MAX Racing Teamと改称。今季はTOYOTA TOM'S TAZ-31にエンジンをスイッチ、吉田基良が3年目のシーズンを戦うこととなっているが、さらにNDDP RACINGとのコラボレーションで「B-MAX Racing Team with NDDP」として、新旧のF3-N王者である佐々木大樹、高星明誠のふたりが切磋琢磨することに。加えて、昨年高星とF3-Nクラスで覇を競ったナニン・インドラ・パユーングも新型エンジンで戦うことが濃厚。これで新型エンジン搭載車は都合9台となる見込みだ。
ベテラン・若手・女性ドライバーも参加するF3 Nクラス
一方、TOYOTA TOM'S 3S-GEを搭載したF3-Nクラスには、ベテラン、ニューカマーが群雄割拠する格好に。 HANASHIMA RACINGからは、昨年スポーツカーでも活躍した小泉洋史がエントリー。B-MAX Racing Teamからは悲願の初優勝を狙うDRAGONが参戦。また、昨年3位表彰台を得た湯澤翔平も、F308シャシーを使うKCMGへとチームを移籍し2年目の飛躍を狙う。
この3人の継続参戦組に対し、TOCHIGI Le Beausset Motorsportsからは、S-FJで活躍した久保凛太郎が、またTODA RACINGがメンテナンスするEXEDY RACING TEAMからは、1996年にスポット参戦した成沢史麻以来となる女性ドライバー三浦愛が、それぞれF3デビュー。そして97年以来、なんと17年ぶりの全日本F3復帰となる山口大陸がTAIROKU EXCEEDから参戦を決めるなど、バラエティーに富んだニューカマーたちが凌ぎを削ることとなった。
昨年よりも台数が増え、よりコンペティションの密度が高まることが予想される2014全日本F3選手権。その主役たるドライバーたちの顔ぶれもほぼ固まり、3月11日には富士スピードウェイ、3月27日には鈴鹿サーキットと、間もなく合同テストも始まる。4月12〜13日の開幕ラウンドまで、徐々に緊張感が高まりつつある。
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松下信治
HFDP RACING
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小泉洋史
HANASHIMA RACING
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DRAGON
B-MAX Racing Team |