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来季新型車両ダラーラ320が今週末の岡山で
国内初となるデモンストレーションラン



 9月28日(土)より岡山国際サーキットで開催される、2019年全日本F3選手権の最終ラウンド岡山大会の会場で、来季より「全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権」で使用が予定されているダラーラ320がデモンストレーションランを行うことが決定した。

 ダラーラ320は先月29日、イタリアはパルマ近郊にあるレーシングカーコンストラクターであるダラーラ社で、ジャンパオロ・ダラーラ以下、このプロジェクトに関わった多くのスタッフたちが見守る中ラインオフされ、翌30日にはダブルRのスタッフによるオペレーションのもと、シェイクダウンが行われた。
 シェイクダウンのステアリングは、今季当初スーパーフォーミュラに参戦していたダニエル・ティクトゥムが担当。同じトラックで先行して行われたユーロフォーミュラ・オープンの2日間のテストでは、1分01秒2がベストタイムだったようだが、この日のダラーラ320のベストタイムは1分01秒1。このシェイクダウンではニュータイヤを使っていないことから、ダラーラ320の素性の良さがうかがえた。

 このシェイクダウンの後、車両は再度各部がチェックされた上で日本へ送られ、B-Max Racing with motoparkによりスピースエンジンが搭載された上で、9月28〜29日の全日本F3選手権最終大会の舞台へ持ち込まれ、国内でのシェイクダウンが行われる事となった。
 岡山国際サーキットでは、デモンストレーションランに先立ち、25日水曜日と26日の木曜日に入念な走行チェックが行われ、大会最終戦が行われる日曜日のピットウォーク時に国内初となる、デモンストレーションランが行われる。

 SF19に通じる「クイック&ライト」の申し子ともいえるこのニューマシンの国内での初走行に注目が集まりそうだ。

■ヴァラーノでシェイクダウンを担当したダニエル・ティクトゥムのコメント

「(シェイクダウンの)3週間ほど前に、頼まれてシルバーストンで現行のF3マシンをドライブしたんだけれど、今日初めてドライブした320は、その現行F3マシンから全く違和感なく乗り換えることが出来た。軽くて速い、というこれまでのF3マシンが持っていたDNAをそのまま継承しているマシンだということが良く分かった。加えて、最初の数周で、現行F3マシンよりもダウンフォースが大きい、ということがすぐに感じられたよ。
 もちろんHaloがついたことで、重量物が高い位置にあるわけで、低速コーナーではわずかに車の動きが大きくなったかな、とは思うけれど、ダウンフォースが現行F3マシンよりも大きいことで、中〜高速コーナーではまったくそんなことは感じなかった。
 ドライビングポジションの面では、スーパーフォーミュラと比較して、少しステアリングの位置が高いけれど、逆にSFよりもドライバーに近くないので、特に問題はなかった。Haloがついても視界の問題も感じなかったし、モノコックの幅がやや大きくなったけれど、後方視界もまったく問題なかった。
本当に、このマシンはこれまでのF3マシンやSFマシンのように、軽くて速いというキャラクターを持っている。今日はセットアップも何もしていないし、ニュータイヤも履かず、機能確認に終始したけれど、とにかくポジティブな印象だったね」

■ダラーラ社 320開発担当者マルチェロ・アルフィエッリのコメント

「大きなトラブルもなく、無事にシェイクダウンを終えることが出来て良かった。各部の機能などを確認しながらの走行で、特にタイムを追いかけるようなセットアップ変更も何もしていない中で、パフォーマンスとしても良いというインプレッションが得られたこともポジティブだった。
 この320はこれまでのF3マシン、そしてスーパーフォーミュラと同じコンセプトで開発を行ってきた。Halo、サイドインパクト&大型リヤストラクチャーの採用など、2018年のF1安全規定を満たしつつも、新たな技術や素材を用いて車重をこれまでと同様のレベルを維持することで、軽くて機敏なレーシングカーというキャラクターを損なわずに仕上げることができた、その成果が今日ある程度見えたように思う」


 



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