ラウンドSUGO 第15戦 レポート [Round 15 Report]

●国本雄資がポール・トゥ・ウインで今季4勝目! Nクラスでは佐藤公哉が3勝目をマーク

 午前の予選でポールポジションを奪っていたのは、PETRONAS TEAM TOM'Sの国本雄資。2番手にはマーカス・エリクソン、3番手には井口卓人と、トムス勢が上位グリッドを独占。4番手には戸田レーシングのケイ・コッツォリーノが食い込むものの、予選後半にSPコーナーでクラッシュを喫し、セッションは赤旗によって終了。左手を負傷したコッツォリーノだったが、決勝にはマシン修復も間に合い、元気に出走することに。3列目にはスリーボンドの安田裕信とナウ・モータースポーツの岩崎祐貴が続き、7番手はル・ボーセモータースポーツの嵯峨宏紀というオーダーに。

 気温26℃、路面温度36℃で午後4時18分にスタートを迎えた第15戦決勝。スタートではトップ3台のトムス勢はまずまずの動き出し。中でもフロントロウ・イン側のエリクソンの加速が鋭かったが、国本がこれをけん制しトップのまま1コーナーへ。

 トムス勢3台にはコッツォリーノが続き、好スタートの嵯峨が5番手に浮上。ひとつポジションを落とした安田、岩崎が続いた。

 トップに立った国本は、背後にエリクソンのプレッシャーを受けながらも、トップを譲らず。コンマ5秒と間隔の開かない接戦は、結局最後まで国本が隙を見せず、エリクソンはファステストラップを奪うも2番手に。3番手に井口が入ったことで、井口103ポイント、エリクソン100ポイント、国本92ポイントという結果となり、タイトル決定は明日の最終戦に持ち越されることに。

 なお、4位にはコッツォリーノ、5位には7周目の1コーナーで嵯峨をかわした安田が入っている。

 一方Nクラスではチームノバの佐藤公哉がポールポジションからのスタート。2〜3番手にHFDP RACINGの山本尚貴、小林崇志が続き、4番手はACHIEVEMENT by KCMGのアレキサンドレ・インペラトーリという上位グリッド。

 しかし、スタート直後にトップで1コーナーにアプローチした佐藤の背後では小林、山本、そしてクラス5番手から好スタートを決めた千代勝正が混戦となるが、佐藤の右リヤに小林が追突する格好となり、小林のマシンが跳ね、千代のマシンの左フロントに乗り上げるアクシデントが発生。千代のマシンもアウト側にいた山本尚貴のマシンと接触するなど、多重クラッシュに。結局佐藤は難を逃れてトップを守ったが、小林と山本尚貴は1コーナーでコースオフ。千代もレインボーコーナーまでは行ったものの、ダメージが大きくマシンを止めることに。

 こうして2番手に浮上したのはインペラトーリだったが、3番手には関口雄飛に代わってエイムスポーツから今大会F3デビューを飾ったばかりの山本龍司が浮上。しかし、この山本龍司を6周目の1コーナーで捕らえた黒田吉隆が3番手に。

 ところが、この黒田に迫ったのは最後尾から追い上げてきた山本尚貴。しかし黒田と山本尚貴はレース後半ドッグファイトを展開したものの、黒田が3位を死守。結局大差を築いた佐藤が今季3勝目をマークし、インペラトーリが2位、3位には初表彰台となった黒田が入った。


全日本F3選手権 第15戦 決勝上位ドライバーコメント

◎ Cクラス ◎
■優勝:国本 雄資
(PETRONAS TEAM TOM’S/Car.No37/PETRONAS TOM’S F308/トヨタトムス)
「今日は予選からクルマの調子も良かったですし、自分も凄く調子良かったのでポールポジションからスタートすることとなったのですが、スタートもまずまず決まり、最後までトップを守りぬくことができました。やはり予選2番手のエリクソン選手がスタートで来るんじゃないかという気がしていたので、動き出しからインを閉めていきました。とにかく明日は自分のできることをしっかりやって、決勝を戦いたいと思います」

■2位:マーカス・エリクソン
(PETRONAS TEAM TOM’S/Car.No1/PETRONAS TOM’S F308/トヨタトムス)
「予選が完璧という状況ではなかったので、今日は2番手からのスタートになってしまったけれど、やはりF3はオーバーテイクが難しいし、この菅生は短くコース幅も狭いので、なんとかスタートで前に出たいと思っていた。残念ながらそれは出来なかったけれど、ファステストラップによるエクストラポイントを加算出来たし、井口選手の前の2位ということで、基本的にはパーフェクトなレースができたと思っているよ。今週はタフなレースになると思っていたけれど、これで井口選手とのポイント差も詰めることができたし、明日はとにかくベストを尽くしてチャンピオンを狙うよ」

■3位:井口 卓人
(PETRONAS TEAM TOM’S/Car.No36/PETRONAS TOM’S F308/トヨタトムス)
「今日の敗因はやはり予選だったと思います。この菅生ではやはり抜きづらいということが分かっていたので、スタートに結構賭けていたんですが、ほぼ上位の3台ともが似たようなスタートになったので、それがすべてという感じでした。やはり最終戦になると、みんな燃えるのでアクシデントも増えるということで、最初は前で競り合う2台の様子を伺う感じだったのですが、あまり近づくとダウンフォースが抜けてしまって、間隔が詰められないという状況もありましたし、少しギャップを空けてファステストを狙うという気持ちもありました。ただ、後半は本当に離されてしまったので、そのあたりは明日に向けての改善点ですね。明日はピットが凄く緊迫した雰囲気になると思いますが、もちろん自分の仕事をして、自分の走りをすることでチームに恩返しをしたいと思います」

■4位:ケイ・コッツォリーノ
(TODA RACING/Car.No2/TODA FIGHTEX/無限戸田)
「スタートは普通でした。イン側スタートだったせいか、ややホイールスピンしてしまったんです。それでもなんとかポジションを守る形で1コーナーを4番手でクリアしたんですが、ニュータイヤでスタートしたこともあってなんとかトムス勢に割って入って表彰台に、という目標があったのでプッシュしたものの、残念ながらそこまでの速さは今日のマシンにはなかったですね。クルマ自体にもう少し微調整が必要な気がしますが、グリップが徐々に落ちていく状況に対しての、ドライビングの対応にも苦慮しました。最終的にラップタイムをまた上げていくことができたんですが、周回遅れにも引っ掛かったし、納得の行くレースではなかったです。予選で怪我をした手の方は問題なかったので、明日は今日のデータを踏まえてまたセットアップを考えて臨みます」

■5位:安田 裕信
(ThreeBond Racing/Car.No12/ThreeBond/ニッサンスリーボンド)
「思ったよりもスタートが良くなくて、逆に動き出しの良かった嵯峨選手に抜かれてしまったのですが、ニュータイヤでは感じなかったものの、ユーズドタイヤになると非常にグリップ不足を感じる形でした。SPコーナーから最終コーナーにかけては調子が良いのでなんとか嵯峨選手をパスできたのですが、セクター1のあたりでリヤのグリップが全然なくて……。どうも金曜にクラッシュしてから、そのあたりがしっくり来ないような気がするので、明日に向けてはなんとか原因を見つけ出さないと。クルマが横に術って前に進まないような感じなのです。明日は最終戦ですし、セカンドロウからのスタートなので、なんとか最低限表彰台で締めくくれるよう頑張りたいですね」


◎ Nクラス ◎
■優勝:佐藤 公哉
(TEAM NOVA/Car.No23/NDDP EBBRO)
「今日は予選1回目で調子が良く、ドライで初めてのポールポジションが獲れたのですが、決勝のスタートもそこそこ決まったものの、後ろのマシンに迫られてしまって。1コーナーに入るところで背後のマシンに接触されてしまうという場面もあったのですが、なんとかこらえて、背後がちょっと荒れている間にペースを上げてギャップを広げることができました。前回のオートポリスぐらいから、ドライコンディションでクルマの調子が良くなって来ていましたし、チームがずっとドライで悩み続けてきたことが、やっとこれでひと安心かなと。今日はとにかく勝てて良かったです。最終ラップは周回遅れに詰まって、マージンを失ったのですが、ギャップも大きかったので心配はしませんでした。明日は5番手からのスタートですが、今日のレースで僕のペースが速いということは実証されたので、そこには自信を持って行けますし、やはりここは抜きにくいのでスタートをきちんと決めれば、チャンスはあると思っています」

■2位:アレキサンドレ・インペラトーリ
(ACHIEVEMENT by KCMG/Car.No20/ACHIEVEMENT by KCMG)
「4番グリッドからのスタートで、もちろん良いスタートを決めて前にと思っていたけれど、千代選手が凄くスタートが良くてスタート直後に僕自身が行ければ、と狙っていたスポットに入られてしまった。けれど、その直後に4台くらいのマシンが競り合う中で接触が起こり、そこを抜けたら2番手に浮上することができたんだ。序盤の数周フロントタイヤに違和感があって、ちょっとペースが上げられず、その状況が良くなってペースを上げられるようになったころには、佐藤選手はずいぶん先に行ってしまっていた感じだった。今日は2位に終わったけれど、明日は最終戦だし、今晩またセットアップをいろいろ考えて、良いレースにしたいね」

■3位:黒田 吉隆
(ACHIEVEMENT by KCMG/Car.No19/ACHIEVEMENT by KCMG)
「スタートでちょっと失敗してしまったのですが、運よく前の方で1コーナーでクラッシュがあって、凄くラッキーだなと思いました。しかし、スタートで山本龍司選手に抜かれてしまったのですが、ペース的には僕の方が速いと思っていたので、焦らず徐々にペースを上げて行って、1コーナーでパスをして。その後はちょっと後ろとは間隔があるかなと思ったんですが、山本尚貴選手が後方から追い上げてきたので、またプッシュしなおして。レース後半は背後の山本尚貴選手とまったくペースが変わらなかったので、そのまま逃げ切ることができました。今日が初めての表彰台なのですが、うれしい気持ちはあるものの、まだ僕自身今日の走りには納得できていませんね」

■4位:山本 尚貴
(HFDP RACING/Car.No7/HFDP RACING)
「1コーナーの状況は自分でも良く把握出来ていないのですが、行き場がなかったという感じです。スタートは普通でしたが、たぶん千代選手の方が加速が良く、1コーナーでイン側に入られたのですが、そのさらに内側で何かがあって、結果的に千代選手とも少し接触がありコースオフしてしまいました。良いスタートを決めていれば、あんなことにならなかったでしょうし、ポールポジションをちゃんと獲れていれば、そんなことにはならなかったでしょうし、複雑です。なんとかポジションを上げて行ったのですが、黒田選手とはそれほど大きなタイム差もなく、抜くことが出来ませんでした」




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