●第56回マカオGP 土曜日 予選レース リリース

 3日目を迎えた第56回マカオGP。曇り空の下、11月21日の土曜日に明日の決勝レースのグリッドを決する予選レースが行われ、ポールポジションからスタートしたトムスのマーカス・エリクソンが健闘し2位でチェッカーを受け、明日の決勝レースをフロントロウの好位置から臨むことに。エリクソンのチームメイト、井口卓人が8位フィニッシュを飾ったのを始め、全日本F3から参戦した国本雄資、ケイ・コッツォリーノ、嵯峨宏紀、アレキサンドレ・インペラトーリのすべてのドライバーがポジションを上げてチェッカーを受けることとなった。
 気温17℃、路面温度22℃で迎えた予選レース。午後2時04分、レッドシグナルが消え10周の戦いが始まったが、ここでポールポジションのエリクソンの動き出しが今ひとつで、1コーナーには2番グリッドから好スタートを切ったジャン-カール・ベルネイがトップに立つ。
 しかし、エリクソンはあきらめることなくスリップから抜け出ると、リスボアコーナーでベルネイのインを奪い、首位の座を取り戻す。しかし、この背後のマンダリンコーナーでクラッシュがあったことから、いきなり1周目にしてセーフティーカーが導入されることに。波乱のスタートとなったが、井口以下日本勢はアクシデントに巻き込まれることなくポジションをわずかに上げて隊列に加わっている。
 リスタートは3周終了時。うまくリードを保ってコントロールラインを通過、4周目に突入したエリクソンだったが、マンダリンコーナー先のストレート区間でベルネイに抜き返され、2番手に。一方、リスタート直後のリスボアコーナーではステファノ・コレッティがスピンをするなどアクシデントが続き、井口は9番手に浮上。国本は12番手、コッツォリーノは18番手、嵯峨は19番手、インペラトーリは22番手で周回を重ねて行く。
 続く5周目、井口がリスボアコーナーでミカ・マキを捉えて8番手に躍進。その前方ではエリクソンがベルネイとの間合いを詰めて行くが、その背後にエドアルド・モルターラも迫り、上位争いは熾烈なものとなっていく。
 ところが、7周目のマンダリン先でウェイン・ボイドのマシンが一瞬宙を舞うアクシデントが発生。このため8周目にはセーフティーカーが再びレースを先導することとなり、レースは再び膠着状態に。
 結局マシン回収などに時間を要し、セーフティーカーがコースを離れたのがファイナルラップの最終コーナー手前となったため、各車は加速もそのままコントロールラインでチェッカーを受ける形に。不完全燃焼の結末となってしまったが、この結果、トップを譲るもエリクソンは2位に。その他全日本F3勢も井口8位、国本12位、コッツォリーノ16位、嵯峨18位、インペラトーリ23位でそれぞれ無事チェッカーを受け、明日の決勝レースに挑むことに。連覇中のトムスには史上初となる3連覇の期待が掛かるが、明日は各ドライバー、各チームともに悔いの残らない好レースを期待したい。


■2位:マーカス・エリクソン           
(TOM’S/Car.No1/ダラーラF308・トヨタトムス)
「ホイールスピンが多くて残念ながら良いスタートが切れなかった。けれど、うまくスリップを生かしてリスボアの進入のブレーキングでベルネイをパス、トップを取り戻すことが出来た。ただ、その後セーフティーカーが入り、リスタートでは充分なギャップを築けたと思ったんだけれど、マンダリンを過ぎたら真後ろにベルネイがいたんだ。スリップを使われてしまい、あれでは抑えることはできなかったよ。加えてリスタート直後タイヤの温まりが悪く、少しギャップを広げられたが、その後は逆に詰め寄っていった。セーフティーカーで終わったのは残念だけれど、シグネチャーの3台はストレートが非常に速い。明日はセットアップを含め考えないと。とはいえ、今日はあくまで予選レース。問題は明日の決勝だし、それをフロントロウからスタートするのだから悪くはないね。まだ充分勝つチャンスはあると思うよ」

■8位:井口 卓人             
(TOM’S/Car.No2/ダラーラF308・トヨタトムス)
「初めてのマカオでのレースで、どういうレースをするのか良く分からないユーロやイギリスのドライバーたちがいる中で、今日はそういうところを確認できた上にポジションを上げることが出来たので、明日一発勝負を賭ければいいかなと思います。ハートレーはリスタート直後のリスボアでスピン、ミカ・マキはペースがいまひとつだったので、スリップについてリスボアで抜くことが出来ました。周囲も手ごわいドライバーばかりですが、今日のロガーをチェックしてみて、今日の課題だった前半数周でちょっと離されるような感じを解消し、うまくタイヤを暖めてプッシュ出来れば良いレースが出来ると思います」

■12位:国本 雄資            
(NOW Motorsports/Car.No23/ダラーラF308/トヨタトムス)
「スタート前にハンドブレーキにトラブルがあったので、最高のスタートは切れなかったんですが、思ったより離されなかったですし、逆にマンダリンを過ぎたらスリップが結構効いて、結果的に順位を落とさずに済みました。リスボアのブレーキングも無理していなかったんですが、前でクラッシュがあってポジションを上げることができましたね。セーフティーカーが入ったあと、良い感じで前について行けたものの、フィッシャーマンは良い感じで行ったのに、最終のRベンドでちょっとオーバーステアが出てしまって……。ストレートは僕のほうが速かったのですが、パスできませんでした。ずっとセクター3のフィッシャーマンやRベンドがオーバー気味なので、そこが良くなれば、もっと明日はポジションを上げられるはずです」

■16位:ケイ・コッツォリーノ       
(TODA RACING/Car.No10/ダラーラF308/無限戸田)
「セーフティーカーが2回も入ってしまって、今日はちょっとつまらなかったですね。タイヤが温まって来たなと思ったらまた冷えて。ファイナルラップだけでもちゃんとリスタートしてくれれば、チャンスがもっとあったと思うんですが……。30号車を抜いたのはマンダリンのアウト側から。ちょっと危なかったですけど(笑)。その後前にいたチルトンを抜こうと思ったんですが、ストレートが速くてスリップにもつけませんでした。単独で走れないのでプッシュ出来ず、クルマのセットアップ的に評価が難しいですが、山側が速くなったのは好材料。クルマ的にも少しレベルが上がってきているようなので、今日まではちょっと冷静にしていましたが、明日は冷静な上でさらに勝負を賭けるレースがしたいですね」

■18位:嵯峨 宏紀            
(Le Beausset Motorsport/Car.No24/ダラーラF308・トヨタハナシマ)
「スタートで1台抜かれてしまったので残念だったんですが、クラッシュが何台か出た中で、それを掻き分けながらちょっとずつ順位を上げる感じでした。やはり10周のレースの中で2回セーフティーカーが入ってしまうと、なかなかオーバーテイクを仕掛けるチャンスも少なかったかなと思います。コッツォリーノ選手にはスタート直後のリスボアでインを突かれました。昨日からクルマをアジャストして行ったのですが、悪い方向には行っていないと思うので、明日の朝またアジャストして決勝に臨みたいと思います」

■23位:アレキサンドレ・インペラトーリ
(KCMG by Kolles & Heinz Union/Car.No31/ダラーラF308・フォルクスワーゲン)
「今日は予選レース、というよりも予選セーフテーカーラン、って感じだったね。4周か、そのくらいしかまともな周回がなかったからね。本来はもっとポジションを上げたかったんだけれど、レーシングラップがあまりなかったし、メルコヘアピンの立ち上がりのシフトアップでちょっとトラブルがあって、海側でうまく前のマシンのスリップを使うことができなかったんだ。ただ、山側ではコレッティやビアンキといった速いドライバーたちと変わらないようなスピードでついていくことが出来たのは良かった。ギヤの不具合のせいで遅れてしまうセクター3の問題を解消できれば、明日はもっと戦えると思うよ」


 


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