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●嵯峨宏紀が逆転で悲願の初優勝! Nクラスは小林がタイトルを決める。


 気温14℃、路面温度21℃という肌寒いコンディションで午前8時50分から行われた公式予選で、1分39秒326で3戦連続、今季4度目のポールポジションを奪ったのはハナシマレーシングの山内英輝。2番手には1分39秒497をマークしたル・ボーセの嵯峨宏紀がつけ、PETRONAS TEAM TOM'Sの国本雄資は3番手。スリーボンドの関口雄飛、戸田レーシングのアレキサンドレ・インペラトーリが続いたが、今大会ラファエル・スズキが参戦を見送ったため、Cクラスは5台での争いとなった。

 同じくNクラスではル・ボーセの千代勝正が初ポールポジションを獲得。2番手にチームノバの佐藤公哉が続き、5ポイント差で逆転タイトルを狙うトムススピリットの蒲生尚弥、そしてポイントリーダーのHFDP RACING・小林崇志が3〜4番手。ACHIEVEMENT by KCMGの黒田吉隆、チームノバの佐々木大樹が5〜6番手となった。

 やや気温が上昇、気温17℃、路面温度30℃で迎えた午後3時20分からの第15戦決勝は14周の戦い。

 スタートでは山内がまずまずの動き出しを見せたが、加速に勝った嵯峨が1コーナーで山内のインを鋭く突いて逆転に成功。この2台の動きを背後で見ていた国本が2コーナーで山内を捕え、2番手に浮上を果たす。

 1周目に1秒6のギャップを築いた嵯峨は、2周目にはその差を2秒1に拡げ、徐々に独走態勢に持ち込もうとするが、1周目の1コーナー先でNクラスのマシンがクラッシュ、その排除のため3周目にセーフティーカーが導入されてしまう。

 セーフティーカーによる先導は7周終了時まで続いたが、8周目からレースはリスタート。最終コーナーでうまく嵯峨のスリップについた国本が、1コーナーでアウトから嵯峨をかわしたが1コーナーで惜しくもコースオフ。嵯峨はトップを守るも、2番手に浮上した山内に執拗な攻勢を受けることに。

 しかし、嵯峨は最後まで集中を切らさず14周を逃げ切り、参戦6年目にして悲願の初優勝。2位に山内、3位には関口。4位にインペラトーリ、国本は5位に終わった。

 一方、Nクラスではスタートで千代がポジションをキープも、1コーナー立ち上がりで2番手を争っていた蒲生の右リヤタイヤに佐藤の左フロントが接触、2台は絡み合うようにイン側のウォールにクラッシュするアクシデントが発生。これで小林が2番手、黒田が3番手となるが、さらに2コーナーではHFDP RACINGの三浦和樹がACHIEVEMENT by KCMGのギャリー・トンプソンに追突し、ともにリタイア。このためハナシマレーシングの吉田広樹が4番手、チームノバの佐々木大樹が5番手となり、Nクラスは5台のみが生き残る乱戦に。

 トップに立った千代は、セーフティーカー明けのリスタートを決め、小林の追撃をかわしてトップでチェッカー。2位に小林、3位に黒田が続き、このまま暫定表彰、記者会見が行われたものの、その後リスタート時に千代が前車との間隔をあけ過ぎていたとの抗議がHFDP RACINGから出された結果、千代に30秒加算というペナルティーが科せられ4位に降格。繰り上がり優勝となった小林が、最終戦を待たずして今季のNクラスチャンピオンを獲得することとなった。

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