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2016年 全日本F3選手権シリーズ 第3回合同テスト

■ 2016全日本F3選手権第3回鈴鹿合同テスト

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山下健太/ZENT TOM'S F312

◎鈴鹿サーキットで第3回合同テスト開催
 岡山に続き山下健太が総合ベストタイム

 2016年の全日本F3選手権第3回合同テストが4月12日(火)、鈴鹿サーキットで開催された。今回のテストには15台のマシン、16名のドライバーが参加。午前/午後2時間ずつのセッションで開幕に向けた準備を整えた。

●晴天の午前は山下がベスト。佐々木が続く

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佐々木大樹/B-MAX NDDP F3

 3月7日(月)の富士、3月30日(水)の岡山に次いで開催された第3回合同テストは、開幕戦の舞台でもある鈴鹿での開催とあって、非常に重要なテストと言えた。アルビレックス・レーシング・チームは廣田築と岡崎善衛のふたりで9号車をシェアする形での参加となり、今シーズンの合同テストのなかで最多となる15台、16名のドライバーが鈴鹿に集まった。なかでも、SUPER GTやFIA-F4第1戦に参戦したドライバーたちは岡山でのレースを終え鈴鹿入り。ハードスケジュールながら、午前9時からの走行開始とともに、多くのマシンがコースインしていった。

 やや冷たい風は吹くものの、爽やかな晴天の下で行われた午前の走行で、序盤タイミングモニターの最上位に名を記したのは、岡山テストでも早めにタイムを出しにいった山下健太(TEAM TOM'S)。それにヤン・マーデンボロー、千代勝正、さらに佐々木大樹といったB-Max Racing team with NDDP勢が続いていく展開となる。コンディションの良化とともにタイムも続々と更新され、1分53秒台から52秒台へと突入していった。

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石川京侍/TODA FIGHTEX

 開始から1時間が過ぎると、やや雲が出はじめ気温が下がりはじめる。そんななかタイムもさらに上がり、午前10時20分には千代が1分52秒492というトップタイムをマークする。さらに、午前10時34分には山下が1分52秒159まで縮めトップタイムを奪還。石川京侍(TODA RACING)も1分52秒807にタイムを上げ3番手に浮上するなど、残り30分を切って続々とタイムが上がっていった。

 各チームは、残り20分前後というところで一度ピットへ。セッション終盤10分で、直前にコースアウトしていた千代をのぞくほぼ全車がピットアウトし、ニュータイヤでのアタック合戦が展開された。ここでタイムを上げたのは坪井翔(TEAM TOM'S)。さらに佐々木も1分52秒478というタイムで2番手にポジションを上げる。

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ヤン・マーデンボロー/B-MAX NDDP F3

 しかし、その直後となる午前10時55分、スプーンで片山義章(Petit Lemans Racing)がグラベル上にストップ。赤旗が提示され、そのまま走行は終了となった。最終的に午前は山下の1分52秒053というタイムがベストとなった。2番手は佐々木、3番手は千代という結果となっているが、トップ8のタイム差が1秒以内と、ここ鈴鹿でも今シーズンのハイレベルが証明された。


●午後も山下。
2番手を大きく離す仕上がりで開幕に挑む

牧野任祐/TODA FIGHTEX

 かなり雲が多くなった午後は、午後3時〜5時までという2時間の走行となった。多くのドライバーは午前に続きセットアップの煮詰め等の作業を行っていったが、セッションの間に他の専有走行もあったせいか、午前に比べてコンディションは悪化しており、なかなか午前ほどタイムが伸びていかない。

 ただ開始から1時間を過ぎるころには少しずつタイムも向上。マーデンボローが1分53秒490、翌周には1分53秒189をマークしベストタイムを更新していく。しかしその直後、午後4時07分に午後唯一の赤旗が提示される。200Rからスプーンに至る区間で、牧野任祐(TODA RACING)のマシンから出火。牧野は冷静にマシンをファイアステーション近くに止めたため大事には至らなかったが、200R付近からオイルラインができており、その処理のため午後4時21分まで中断された。

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阪口晴南/大津弘樹

 赤旗再開後、気温の低下やコンディションの良化もあり、終盤に向けタイムが向上していく。チェッカー間際には、山下が1分52秒148というタイムをマークし、午前、午後ともにベストタイムで開幕前最後の合同テストを終えた。2番手には坪井が続き、TEAM TOM'Sがワン・ツーでテストを終えている。F3-Nは午前がDRAGON(B-Max Racing team F308)、午後は片山がベストタイムとなった。

「今日のコンディションでは悪くないフィーリングです。ただ、開幕戦のときにはスーパーフォーミュラが走った後にコンディションが変化したことがあったので、どうなるかはまだ分かりません」と山下。

 これまでの合同テストでトムス勢と首位を争っていたB-Max Racing team with NDDP勢だが、千代勝正は「セットアップで悩んでいる部分がありました。ただ開幕前にこうしてテストで悪い部分を出すこともできたので、チームで持ち帰って開幕戦に備えたいと思います」という。

 ルーキードライバーたちも開幕に向けて準備をすすめており、大津弘樹(HFDP RACING)は「セットアップとともに、僕自身もまだまだなので、その慣熟も行っていました。まだ他のドライバーとの差はありますが、開幕では自分のベストを出していきたいです」と意気込んだ。

 いよいよ4月23〜24日、2016全日本F3選手権が鈴鹿サーキットで開幕する。近年まれに見る激戦が予想されるなかで、最初に笑うのはどのドライバーだろうか。

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佐々木大樹/B-MAX NDDP F3 山下健太/ZENT TOM'S F312
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三浦 愛/EXEDY B-Max Racing F312 千代勝正/B-MAX NDDP F3 坪井翔/ZENT TOM'S F314
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廣田築と岡崎善衛がシェアした9号車 片山義章/Petit Lemans Racing F306 山口大陸/タイロク・エクシード 28号

 

全日本F3選手権第3回合同テスト結果
Pos No Driver Team/Car Engine Session1 Session2
1 36   山下健太
Kenta Yamashita
ZENT TOM'S F312 TOYOTA TOM'S TAZ-31 1'52.053 1'52.148
2 21   佐々木大樹
Daiki Sasaki
B-MAX NDDP F3 VOLKSWAGEN A41 1'52.478 1'52.774
3 23   千代勝正
Katsumasa Chiyo
B-MAX NDDP F3 VOLKSWAGEN A41 1'52.492 1'52.804
4 37   坪井 翔
Sho Tsuboi
ZENT TOM'S F314 TOYOTA TOM'S TAZ-31 1'52.574 1'52.745
5 22   ヤン・マーデンボロー
Jann Mardenborough
B-MAX NDDP F3 VOLKSWAGEN A41 1'52.952 1'52.767
6 2   石川京侍
Keishi Ishikawa
TODA FIGHTEX TODA TR-F301 1'52.807 1'53.421
7 7   阪口晴南
Sena Sakaguchi
HFDP RACING F312 HONDA MF204D 1'52.850 1'53.151
8 8   大津弘樹
Hiroki Otsu
HFDP RACING F312 HONDA MF204D 1'53.047 1'53.698
9 12   牧野任祐
Tadasuke Makino
TODA FIGHTEX TODA TR-F301 1'53.268 1'53.802
10 3   三浦 愛
Ai Miura
EXEDY B-Max Racing F312 TOYOTA TOM'S TAZ-31 1'54.946 1'55.882
11 28   山口大陸
Tairoku Yamaguchi
タイロク・エクシード 28号 TOYOTA TOM'S TAZ-31 1'55.002 1'56.089
12 78 F3-N 片山義章
Yoshiaki Katayama
Petit Lemans Racing F306 TOYOTA TOM'S 3S-GE 1'58.964 1'57.010
13 30 F3-N DRAGON B-Max Racing team F308 TOYOTA TOM'S 3S-GE 1'58.095 1'58.665
14 9A F3-N 廣田 築
Kizuku Hirota
アルビレックス・レーシング・チーム TOYOTA TOM'S 3S-GE 1'59.489 2'01.081
15 5 F3-N アレックス・ヤン
Alex Yang
Hanashima Racing F306 TOYOTA TOM'S 3S-GE 1'59.710 2'00.573
16 9B F3-N 岡崎善衛
Zene Okazaki
アルビレックス・レーシング・チーム TOYOTA TOM'S 3S-GE   2'07.577

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