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12月26〜27日 鈴鹿合同テスト

鈴鹿で今季最後の合同テストがスタート
坪井が1分50秒台に入れトップタイム

鈴鹿合同テスト初日トップタイムをマークした坪井翔

 2015年に続き、1年を締めくくるテストとして三重県の鈴鹿サーキットで、全日本F3選手権の合同テストが12月26日(月)から11台、17名のドライバーが参加しスタートした。

 走りはじめの午後1時の鈴鹿は曇天模様。冷え込みはそれほど厳しくはなく、2016年のタイトルを争った山下健太、坪井翔というTEAM TOM'Sの2台を先頭に各車が続々とコースインしていった。今回、50号車のゼッケンをつけるB-MAX RACING TEAMのマシンには高星明誠が乗り込み、山口大陸(TAIROKU RACING)らの2016年レギュラー組が序盤は快調に周回を重ねた。

 そんななか、開始から35分を過ぎるあたりから、初めてのF3テストとなったドライバーたちが、レギュラー組からマシンを引き継ぎコースイン。F3が初めてとは思えないスピードで周回を重ねはじめたのは、TEAM TOM'Sから参加している今季のFIA-F4チャンピオンの宮田莉朋、同じくランキング5位の小高一斗というふたり。その時点でのトップタイムをマークしていた坪井、2位の山下とはまだ差があるものの、ペースを上げていく。

 しかし、開始からちょうど1時間というところで、ベストタイムを更新したばかりの宮田が逆バンクでクラッシュ。赤旗が提示されてしまった。ただ宮田はその後再コースインすることができたのが幸いとなった。

「F3はダウンフォースも大きく、FIA-F4と比べても安定感がすごかったです。でもその分攻められるようになるので、どこまでいけるのかをまだ掴めていません。それでクラッシュしてしまいました」というのは今回F3初ドライブとなった宮田。

「まだセクタータイムしか見ていませんが、セクター1の走り方がまだ分かっていないです。僕は鈴鹿自体がまだ走るのが6回目くらいなので、F3と鈴鹿の両方を学ばなければいけなかった。できればこのオフに、スポーツ走行で練習したいですね」

■トップタイムは坪井。山下、高星が続く

山下健太(TEAM TOM'S)

 その後セッションは午後2時38分に大類康幸(ALBIREX RACING TEAM)がS字でクラッシュしたほか、植田正幸(B-MAX RACING TEAM)が午後3時04分にデグナーふたつめアウト側にクラッシュ。合計3回の赤旗が提示されたが、予定どおり午後4時にチェッカーを迎えた。

 最終的にベストタイムをマークしたのは、序盤から1分51秒台をマークし、20周目に1分50秒887をマークし、非公式ながらレコードタイムを更新した坪井。山下の1分51秒518が2番手に、終盤30周目にタイムを上げ、1分52秒159をマークした高星が3番手となった。

「昨年F3に初めて乗ったときは雨だったので、この時期の鈴鹿はすごくグリップが高くて驚きました。それとF3に乗るのはマカオ以来だったのですが、狭いはずの鈴鹿がすごく広く感じました(笑)。グリップと自分の心の余裕がうまくマッチングして、踏んでいくことができましたね。1年を通して成長したことが実感できました」と坪井。

 一方、3番手となった高星は「寒い時期はTEAM TOM'Sとの差を感じました。来年(このクルマに)誰が乗るかは分かりませんけど、この差をもう少し詰めていかないといけないですね」と語った。

高星明誠(B-MAX RACING TEAM)

 4番手には宮田、5番手には小高がつけ、宮田が23周、小高が17周をこなした。6番手には23周を走行した山口大陸が、7番手には2016年F3-Nチャンピオンで、今回初めてダラーラF315をドライブした片山義章(Petit LM Racing)がつけた。マレーシア人ドライバーのナジー・アヤ(B-MAX RACING TEAM)は慎重に周回を重ねる初日となった。

「今まで自分が乗ったなかで、F3はダウンフォースが異次元で、安定感もすごかったです。すごく楽しかったし、もっと走りたかったです(笑)」と語ったのは、宮田と同じくF3初ドライブとなる小高。

「高速域でダウンフォースを使って走る部分ではまだ先輩たちに負けていたし、ブレーキももっと強く踏まなければいけないのは、走っていて自分でも気付きました。もっと詰めていきたいですし、早くF3に参戦したいです」

■F3-Nは30号車をシェアしたふたりがトップ2に

山田真之亮(B-MAX RACING TEAM)

 一方F3-Nでは、昨年もこのテストにB-MAX RACING TEAMの30号車で参加した山田真之亮(B-MAX RACING TEAM)が1分57秒139でベストタイムをマークした。

「昨年も同じく合同テストに乗りましたが、雨だったのでドライでの走行は初めてです。今回、少々無理にお願いして5周だけ乗せていただいたのですが、GTとは違いましたし、流れる景色も違いました」という。

「少し攻め切れていない部分もあり心残りはありますが、チャンスをいただいたなかで壊さないという前提もありましたし、ニュータイヤを入れればレコードタイムも見えていました。手ごたえとしては悪くないですね。チャンスをくださったDRAGONさん、B-MAX RACING TEAMの皆さんに感謝しています」

 山田と同じ30号車をドライブし2番手につけたのは、2012年にRed Bull Kart Fightで世界一に輝き、2016年にFIA-F4に参戦しランキング7位となった澤田真治だ。「初めてのF3でしたが、スピード域が違いすぎましたね。FIA-F4とは比べものにならないスピードで走れたので、そこへの戸惑いがありました。慣れることはできましたが、攻め切れていない部分もあります。でもその分伸びしろは感じるので、ぜひF3に出てみたいですね」とは走行後の澤田。

 F3-Nの3番手は途中クラッシュを喫した植田、4番手はDRAGONという結果に。CMS MOTORSPORTS PROJECTの77号車をシェアした里見乃亜、霜野誠友が続いている。全日本F3合同テストは27日にも午前9時から11時30分までの2時間30分の予定で行われる予定だ。

リザルト・エントリーリストのPDFはこちらへ

宮田莉朋と小高一斗 片山義章(Petit LM Racing)
澤田真治(B-MAX RACING TEAM) 植田正幸(B-MAX RACING TEAM) 霜野誠友(CMS MOTORSPORTS PROJECT)
ナジー・アヤ(B-MAX RACING TEAM) 山下健太、宮田莉朋、小高一斗 山口大陸(TAIROKU RACING)
里見乃亜(CMS MOTORSPORTS PROJECT) 大類康幸(ALBIREX RACING TEAM) 深村匠(ALBIREX RACING TEAM)


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