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2017年3月7〜8日 鈴鹿合同テスト

鈴鹿合同テストが開幕
2017年最初の走行は坪井が最速

鈴鹿合同テスト走行1回目トップタイムをマークした坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)

高星明誠(B-MAX NDDP F3)

 いよいよシーズン開幕に向け、2017年の全日本F3選手権が動き出した。全日本スーパーフォーミュラ選手権の公式合同テストの2日目午前/午後との間、全日本F3の第1回合同テストが3月7日午前11時30分からスタートした。

 今回の合同テストに参加したのは17台。F3-N車両のB-MAX Racing Teamの13号車は吉田基良とSYUJIがシェア。ALBIREX RACING TEAMの22号車は長谷川良哉とアメリカ人ドライバーのブルーノ・カルネイロがシェアしながら参加しているため、この日は19人のドライバーがステアリングを握っている。

 迎えた午前11時30分の鈴鹿サーキットは、時折雲がかかるものの晴天。ただ、コースオープン時は流れる雲から細かい雨粒が舞い、風が強まり非常に厳しい冷え込みのなかで走行開始となったが、シーズンインを待ちわびたかのように続々とコースに入っていった。

阪口晴南(HFDP RACING F316)

 序盤、好調にタイムを縮めていったのは、大津弘樹(TODA FIGHTEX)と阪口晴南(HFDP RACING F316)。2016年はチームメイトだったふたりは今季別チームでの参戦となるが、2年目にかける意気込みを示すかのように積極的に周回を重ねていった。

 そんななか、セッションのなかで着実にプログラムを進めていったカローラ中京 Kuo TEAM TOM'Sの2台、坪井翔と宮田莉朋のふたりがペースを上げていく。また、今季ふたたびフル参戦を果たす高星明誠(B-MAX NDDP F3)もタイムアップ。周回16周目には1分50秒604というベストタイムをマークした。

■スリーボンド東名、メルセデスエンジン車も走行

片山義章(OIRC F315)

 また、初めての全日本F3参戦とは思えないペースで快調に周回を重ねていったのは、アレックス・パロウ(THREEBOND)。ひさびさの全日本F3登場となるスリーボンド東名エンジンTB14F3も走り出しから高いポテンシャルを発揮している。

 一方こちらもひさびさの全日本F3登場となるメルセデスベンツエンジンを搭載した片山義章(OIRC F315)は序盤車体のトラブルによりわずかな周回にとどまり、その後しばらくはピットで過ごしてしまうことに。ただ、片山によればエンジンは「すごく滑らかで乗りやすい」と好感触を得た様子だ。

 終盤、ニュータイヤを投入したのは坪井、宮田のカローラ中京 Kuo TEAM TOM'S勢。午後1時15分には、坪井が1分50秒575をマークし高星のタイムを上回ると、宮田も1分50秒877をマークし3番手へ。そのまま坪井、高星、宮田というトップ3で走行1回目はチェッカーを迎えた。高星はセッション後半はエアロの評価に終始しており、アタックは行っていない。

 終了5分前にイェ・ホンリー(KRC with B-Max F315)が4番手に浮上したが、チェッカー2分前に阪口がタイムアップ。阪口が4番手、ホンリーが5番手、大津が6番手という結果で終えた。F3-Nでは、DRAGON(B-Max Racing F306)が1分56秒849でベストタイムをマーク。アレックス・ヤン(HuaJiangHU F3)が2番手、植田正幸(Rn-sports F308)が3番手と、昨シーズンから継続参戦するドライバーたちがトップ3を占めている。

■坪井翔
(カローラ中京 Kuo TOM'S F317/Car No.1/カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S/TOYOTA TOM'S TAZ31)

「今回新車のダラーラF317を投入しているので、まずはシェイクダウンとして、クルマの“慣らし”に集中していました。フロントのエアロも変わっているので、全体的にダウンフォースがかなり増えていると感じています。S字やスプーン等、ハイスピードコーナーはかなり踏んでいけますね。乗ってて楽しいです(笑)。今日はシェイクダウンがメインで、自分も慣れながらでしたが、結果的にトップタイムを出せて良かったです。まわりもそうだと思いますが、まだまだ伸びしろがあるので楽しみですね」

■高星明誠
(B-MAX NDDP F3/Car No.23/B-MAX Racing Team with NDDP/VOLKSWAGEN A41)

「基本的にこのセッションはエアロテストをしていました。新しい空力はダウンフォースが効いている割にドラッグが少ないと思います。見た目ではドラッグが大きいかと思っていましたが、そうではないことが確認できました。ニュータイヤを履いたときにフルプッシュをしたわけではないのですが、いいタイムが出たので良かったです。ここからセットアップを詰めていってまわりとの差がどうなるかでしょうね」

■宮田莉朋
(カローラ中京 Kuo TOM'S F314/Car No.36/カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S/TOYOTA TOM'S TAZ31)

「まずはF3への慣れを中心にやっていきました。中盤はロングで、終盤はアタックもしましたが、想像以上に疲れました(笑)。前回11月のテストでは慣れないまま終わってしまいましたが、クルマはダウンフォースやグリップも上がっている感じで走りやすさを感じました。その分体に厳しかったのかもしれません。今回はF3で2回目の走行でしたが、鈴鹿できちんと慣れることができれば他のコースでも大丈夫だと思いますし、次の富士テストではコースに慣れているので、FIA-F4との違いも分かると思います。レースに向けて2回のテストを有意義に使っていければと思います」

■DRAGON
(B-Max Racing F306/Car No.30/B-MAX Racing Team/TOYOTA TOM'S 3S-GE)

「このオフの間ほとんど乗れていなかったので、クルマの確認と、スーパーフォーミュラのテストがあって路面がかなり良くなっているので、そのマッチングの確認を行っていました。今シーズンは昨年3勝できたので、それ以上勝てることをまずは目標にしていきます。ただチャンスではあるので、もちろんチャンピオンも狙っていきます」

リザルト・エントリーリストのPDFはこちらへ

長谷川良哉(Alb新潟第1ホテルSuger) 山口大陸(タイロクレーシング28号) 久保田克昭(Planex スマカメ・F308)
アレックス・パロウ(THREEBOND) イェ・ホンリー(KRC with B-Max F315) 三浦愛(EXEDY B-Max F317)
ブルーノ・カルネイロ(AlbirexRT-WILSON) 鈴鹿合同テストの様子 霜野誠友(CMS AVANTECH F306)
植田正幸(Rn-sports F308) アレックス・ヤン(HuaJiangHU F3) 吉田基良(B-Max Racing F312)


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