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2017年3月15日 富士合同テスト

富士合同テストは宮田莉朋が最速
オフのテストをしめくくる

富士合同テストでトップタイムをマークした宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F314)

 3月7〜8日に行われた鈴鹿サーキットでの第1回合同テストから1週間。全日本F3選手権の第2回合同テストが、3月15日に富士スピードウェイでスタートした。今回参加したのは17台で、前日の14日のスポーツ走行枠を使ってブルーノ・カルネイロ(AlbirexRT-WILSON)をのぞく全車が2回のセッションで走行を重ねた後、この日の合同テストに臨んだ。

 一夜明けた富士スピードウェイは、夜に降った雪の影響でウエット路面に。コースサイドはうっすらと白くなり、雪化粧した富士山が顔を出すなか、午前9時から2時間30分の午前枠の走行がスタートしていった。

アレックス・パロウ(THREEBOND)

■晴天に恵まれた午前はパロウが最速

 序盤から積極的に走行を重ねていったのは、富士を走り慣れている坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)、宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F314)の2台。ただコースが濡れているため、1分44秒台の周回となる。そんななか、大津弘樹(TODA FIGHTEX)が1分43秒台から40秒台、39秒台とタイムを縮めていった。また、阪口晴南(HFDP RACING F316)も序盤1分42秒台へ入れていく。

 うっすらと陽が射していたこともあり、コンディションの好転を待つドライバーが多く、セッション開始から30分という段階ではまだ10台しかタイムを記録していなかったが、このタイミングでコースインしたカルネイロの車両が、ピットレーン出口すぐのところでストップ。車両回収のために一度目の赤旗が提示された。

 赤旗再開後、富士は晴れ間も広がり、それまでコースインしていなかった車両も続々とコースイン、周回を重ねていった。途中開始から1時間27分というところで、アレックス・ヤン(HuaJiangHU F3)がプリウスコーナーでスピン。そのままストップしてしまったため、赤旗が提示される。

大津弘樹(TODA FIGHTEX)

 その間にタイムも向上し、坪井、大津らが1分33秒台へ突入していく。しかし、それを上回ってきたのは鈴鹿テストでも最速タイムをマークしたアレックス・パロウ(THREEBOND)だ。ちょうど開始から2時間というところで、1分33秒539というタイムを記録。前日のスポーツ走行が初めての富士だったとは思えない速さをみせた。

 セッション終盤、さらなるタイムアップがあるかとも思われたが、午前11時23分に久保田克昭(Planex スマカメ・F308)がアドバンコーナー立ち上がりでストップ。この車両回収のため、3回目の赤旗が提示され、そのままセッションは終了となった。

 最終的にパロウのタイムがこのセッションの最速となり、2番手に坪井が1分33秒725で、3番手に大津が1分33秒839で続いた。4番手には高星明誠(B-MAX NDDP F3)が、5番手には片山義章(OIRC F315)がつけている。F3-Nは、鈴鹿でも好調だったDRAGON(B-Max Racing F306)が最速となった。

■午後は小雨が舞うなか宮田がベストタイム

DRAGON(B-Max Racing F306)

 午前のセッション終了から2時間30分のインターバルを経て、午後2時30分からスタートした走行2回目。コースは完全にドライとなり、シグナル点灯から各車は積極的に周回を重ね、開幕戦への準備を進めていった。午前にストップを喫したカルネイロもふたたびコースインを果たしている。

 しばらくは多くのマシンが1分34秒台での周回を続けていたが、開始から1時間が近づこうかという午後3時22分、大津が1分33秒963をマークし、タイミングモニターの最上位にポジションを上げる。さらに大津に続くかのように、高星が1分33秒642をマーク。ベストを塗り替えていった。

 その後もパロウや宮田がタイムを更新していき33秒台へ突入。宮田が1分33秒362というタイムをマークするが、午後4時になろうかというところで長谷川良哉(Alb新潟第1ホテルSuger)が最終パナソニックコーナーでストップ。赤旗が提示される。その後アレックス・ヤンがストップしたためもう一度赤旗が出るが、このタイミングで、上空の厚い雲から富士スピードウェイにはポツポツと雨が降りはじめた。

 雨はほんのりと路面を濡らした程度だったが、多くのチームが残り時間を考えニュータイヤを投じてのアタックを断念。そのなかで、パロウがアタックをかけ1分33秒407にタイムアップを果たしたが、宮田のタイムには届かず、宮田が総合首位を奪ってこの日の走行を終えた。

 3番手には1分33秒486をマークした高星がつけた。F3-Nでは、午後もDRAGONが1分37秒810で最速に。2番手には午前、午後ともヤンがつけている。

■宮田莉朋
(カローラ中京 Kuo TOM'S F314/Car No.36/カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S/TOYOTA TOM'S TAZ31)

「富士は走り慣れているコースですが、F3では初めてだったので、またゼロから学びはじめた一日でした。今回トップタイムで終わることはできましたが、僕がタイムを出したときと、最後にパロウ選手がタイムアップしたときとはあまりコンディションで差は変わらないと思います。とは言え、最終的にトップタイムでテストを終えることができたのは良かったですね。岡山は昨年のFIA-F4の開幕戦以来ですが、路面も変わっていますし、F3でも初めてですからね。悔いがないようにというか、しっかりと吸収できるレースにしたいです」

■アレックス・パロウ
(THREEBOND/Car No.12/ThreeBond Racing with DRAGO CORSE/ThreeBond TOMEI TB14F3)

「富士スピードウェイは昨日のスポーツ走行が初めてだったけど、すごく好みのコースだね。ストレートが長くてスピードが出るのもいいし、コース幅が広くていろいろなラインを試すことができる。今日は午前トップタイムを出せたけど、いろいろなことを試しながら走っていたなかでトップだったのは良かったよ。午後は変わりやすいコンディションだったけど、すごくポジティブな一日だった。次はいよいよ開幕で準備はできているつもりだけど、まだ多くは語れない。やらなければいけないことも多いしね」

■DRAGON
(B-Max Racing F306/Car No.30/B-MAX Racing Team/TOYOTA TOM'S 3S-GE)

「今日は午前も午後も一度もニュータイヤを入れなかったんです。状況を見ながら新品を入れようと思っていましたが、雨が降ってきたりでなかなか入れるタイミングがありませんでした。アタックができなかった状況ですが、他の皆さんよりわずかに速く走ることができたのは良かったです。次は開幕ですが、相手がどうであれ勝つためにレースに出ているので、チャンスがあれば全部勝ちに行きたいです。ライバルも速いので、彼らと良いレースをしつつ、勝つことができればいいですね」

リザルト・エントリーリストのPDFはこちらへ

久保田克昭(Planex スマカメ・F308) 阪口晴南(HFDP RACING F316) 吉田基良(B-Max Racing F312)
イェ・ホンリー(KRC with B-Max F315) 三浦愛(EXEDY B-Max F317) 坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)
山口大陸(タイロクレーシング28号) 高星明誠(B-MAX NDDP F3) ブルーノ・カルネイロ(AlbirexRT-WILSON)
アレックス・ヤン(HuaJiangHU F3) 植田正幸(Rn-sports F308) 片山義章(OIRC F315)


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