富士合同テスト2日目はフェネストラズが最速
午後は外国人ドライバーが上位を占める

テストの様子

　4月3日（水）に2時間のセッション1が行われた全日本F3選手権の富士合同テスト。2日目となる4月4日（木）も富士スピードウェイは好天に恵まれ、富士山がくっきりと雄大な姿を見せるなか、午前9時から2時間のセッション2がスタートした。

大津 弘樹(THREEBOND RACING)

　前日にミッショントラブルのため走行できなかった大津弘樹（THREEBOND）は、トラブルを解消しこの日はコースオープンから走行を開始した。ただセッションスタートから15分というところで、コカ・コーラ・コーナーの進入でチームメイトの三浦愛（THREEBOND）が燃料系トラブルのためストップ。今回の合同テストで初めての赤旗中断となった。

　この車両回収後セッションは再開されたが、その後は時折コースアウトやスピン等もあったものの、クラッシュはなく赤旗は出されないままセッションは推移。終盤まで各陣営でメニューをこなしながら周回が重ねられた。

　終盤多くのチームが予選シミュレーションを行っていくが、ここで1分33秒045までタイムを縮めたのはサッシャ・フェネストラズ（B-Max Racing with motopark）。2番手には1分33秒583でシャルル・ミレッシ（YTB by Carlin）がつけたが、こちらは終盤のアタックでのタイムではなく、開始30分後にマークしたタイムとなった。

　3番手には宮田莉朋、4番手には小高一斗とカローラ中京 Kuo TEAM TOM'Sの2台が続き、河野駿佑（RS FINE）が5番手となった。全日本F3選手権復帰となる大津は1分34秒143をマークし、6番手で午前のセッションを終えている。

■午後もフェネストラズがベストタイム

サッシャ・フェネストラズ（B-Max Racing with motopark）

　午後2時からスタートしたセッション3は、午前に続き晴天のなかで迎えた。ふたたび各チームが周回を重ねていくなかで、まずは宮田、そしてフェネストラズが1分34秒台の前半に入れ、トップタイムを塗り替えていく。なお片山義章（YTB by Carlin）は午前のセッション終盤、コースアウトした際にモノコックにダメージを受けてしまい、午後は走行することができなかった。

　そんななか、開始から46分というタイミングで、宮田がメカニカルトラブルのためアドバンコーナーのアウト側のランオフエリアにマシンを止めてしまい、この車両回収のため赤旗となる。走行は午後2時57分に再開されるが、その後フェネストラズが1分33秒921をマークすると、エナム・アーメド（B-Max Racing with motopark）が1分34秒129を記録し2番手へ。さらに、ミレッシが1分33秒906をマークし、トップに躍り出た。

　しかし終盤、ふたたびニュータイヤを投入してのアタックシミュレーションのなかで、フェネストラズが1分33秒445までタイムアップ。この日はセッション2、セッション3ともトップタイムをマークしてみせた。

シャルル・ミレッシ(OIRC team YTB)

　2番手にはミレッシが続き、3番手にはチェッカー間際に1分33秒936をマークしたアーメドがつけ、外国人ドライバーがトップ3を占めることに。4番手には小高が続き、5番手は河野という結果で開幕前最後のテストは幕を閉じた。

「とてもポジティブなテストになったと思う。前日からはクルマも改良できたしね。この富士のセクター3は僕のキャリアのなかでも特に攻めるのが難しくて、ライバルに比べてそこですべて失っていたから、その習熟を進めることができた」と語るのはトップタイムをマークしたフェネストラズ。

「宮田選手が午後はトラブルがあったので、直接比較することはできないのが残念だけど、僕たちはもっと進歩する必要があると思っている。でもチームもすごくいい仕事をしてくれているし、まだ誰も100％の力では走っていないと思うから、ライバルとどんな差があるのか開幕戦を楽しみにしているよ」

　二度の合同テストを経て、いよいよ4月20〜21日に鈴鹿サーキットで、2019年の全日本F3選手権の火ぶたが切って落とされる。

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