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2008 F3コラム Vol.1
■チャンピオンシップクラスとナショナルクラス
今年からナショナルクラス※1がスタートし、実際どのくらいタイム差が出るのか凄く注目していた。何故なら、イギリスF3にAクラスとBクラスのクラス分けがあり、BクラスのドライバーがAクラスの前に居るシーン良く見ていたからでした。全日本とイギリスではレギュレーションの違いはあるけれど、そうなって欲しいという期待もしながらレースを見ていました。
開幕戦はストレート区間が多い富士スピードウェイだったので、チャンピオンシップクラスとナショナルクラスの差は大きく出たけれど、サーキットが変わり、この差が縮まる可能性は高い!そうなったとき、ナショナルクラスのドライバーがチャンピオンシップクラスについていき、抜くシーンがあるとすれば、それは大きなアピールにつながるはずです。僕の友人であるアダム・キャロルが、イギリスF3選手権Bクラスに出場し、Aクラスの前を走り、彼はいつの間にかF1テストドライバーを務めるようになっていた。このようにクラス分けによって差がわかるだけに、その差を覆すような走りをし、アピールしてくれるドライバーが現れてくれることを願っている。例えば雨の走行とかですね!つくばも良いけれど今年もないか。
※1…2008年より、全日本F3選手権が使用するマシンに対して1世代旧型のマシンを使用し、ワンメイクエンジンを採用することによって、低コストで参加が可能となったF3ナショナルクラスが新設された。
■井口選手・トムスいいね〜!
昨シーズンはフォーミュラチャレンジとフォーミュラトヨタに参戦していた井口卓人選手(TDP TOM’S F308)。開幕ラウンド、ポールトゥーウィンを成し遂げてくれた!タイムも安定し、危なげない。『ルーキーだよね?』と思わせる走りでした。今年もトムスが幸先良いスタートを見せ、マシンの開発が進んでいるのかと感じさせられた。ホンダ勢にとっては悔しい結果になったけれど、何が違うのかが凄く気になる。ドライバーの差?いやいや。デフ?ダンパー?空力?どれも見たくても見られない・・・。
レースマシンは目で見て速さは分からない。F3を見て、全て同じマシンに見える方もいるでしょう。しかし、そうではないのですよ。同じに見えて、同じマシンなんてありません。それぞれのマシンのセッティングが違い、それぞれのマシンの使っている物も違う。そして、ドライバーがマシンを操る癖も違う。ドライバーが良し悪しを決断し、決勝リザルト、シリーズチャンピオンを目指しています。
第1ラウンドは井口選手が上手く噛み合い2勝を挙げたが、まだまだ今シーズンは始まったばかり。他のチーム・ドライバーがこのままになるはずがないと思う。今のタイム差が徐々につまり、追い付き、追い抜くほうが見ている方は楽しいけれど、やっている方は大変なのも分かる(苦笑)。
やっと今シーズンが開幕し、更に見ごたえのあるレースを期待しています。
■安田選手・スリーボンドに期待。
2006年の全日本F3選手権開幕時のコラムの中でも取り上げさせて頂いた大嶋の最終コーナーの入り口のライン取りだが、今年も同じように輝いていた。他のドライバーより、大きくクロスラインを取りで、ストレート区間、特にコントロールラインから1コーナーまでの最高速伸びていた。全日本F3選手権公式サイト内に公開されている最高速のリザルトを参照して頂ければわかるが、トップを走行し単独走行となった第2戦には最高速の伸びは他車と比べて逆に遅いくらいだった。しかし、追い上げを見せた第1戦は最終コーナーのクロスラインとスリップストリームを上手く使い、他車を圧倒する最高速を記録している。その場の状況に合わせて走らせ方を変える順応性があり、このことは富士スピードウェイの最終コーナーだけとは限らず、あらゆるサーキット、あらゆるコーナーに順応しているのだろう。 同じようにスーパーGT300クラスのマシンに置き換えても同じように順応させられている彼の才能に今後も期待したい。
■僕のことですが、戸田レーシングスタッフズボンは、実は・・・。
2008年度の戸田レーシングスタッフズボンは僕のブランド『ピロレーシング』のズボンを使用して頂いているんですよ!
僕はレース活動の他にチェアウォーカー(車椅子ユーザー)の洋服の販売・補正をしています。生産という部分で、チェアウォーカーだけではなく、ファッション全般の仕事が可能となり、『動きやすくて、使いやすくて、脚を綺麗に見せる』と言うことをコンセプトで作り上げ、開幕戦を迎えました。戸田レーシングスタッフの皆さんにも喜んで頂く事が出来た喜びと、僕の商品が全日本F3選手権を共に戦っているということがものすごく光栄です。
戸田レーシングサイドポンツーンにも『ピロレーシング』のステッカーを貼って頂いておりますよ!
長いようで短い2008年度シーズンがスタートし、今年参戦しているチーム・ドライバーの結果と努力が気になります。誰がチャンピオンとなり、誰がマカオグランプリへ行き、誰が上へステップアップしていくのか今から楽しみです。2008年度、全日本F3選手権は目が離せませんね!応援宜しくお願いいたします。
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