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2008 F3コラム Vol.2  
■天気が明暗を分けたな

 金曜日の公式練習で2セッションともトップタイムで終えたのは山本尚貴選手(Honda Team Real)でしたが、翌日の土曜日の予選は雨となり、ここでトップに立ったのは安田裕信選手(ThreeBond)でした!この雨を味方につけ、土曜日の第5戦をポールトゥーウィン。日曜日は前日の雨があがり、天気が回復。ドライコンディションとなり、この日もポールポジションからスタートの安田選手の動きに注目していました。スタートこそ出遅れ、序盤から2番手だったもののそのままの順位でゴールしました。スタートで出遅れなければ・・・と言う気持ちはありますが、それでも2位でゴールしたことは素晴らしいと感じました。
 前回のコラムにも書かせて頂いたように、安田選手の順応性の高さが今回の結果につながっていると思います。雨という滑りやすい状況の中、マシンをコントロールし、さらに速く走らせる為には経験も必要だと思います。その経験は今年のF3ドライバーの中で一番かもしれません。そして、ThreeBondが持っている雨セットも上手く噛み合ったのかもしれません。今大会のヒーローは安田選手に決定です(笑)。初優勝おめでとうございます。


■ケイ・コッツォリーノ選手、いいんじゃな〜い

 昨年フォーミュラトヨタチャンピオンのケイ・コッツォリーノ選手(広島トヨタ・ダラーラF308)は今年、ナウモータースポーツから参戦し、初戦からコンスタントに上位に食い込んできています。
 ナウモータースポーツと言えばルーキーを育て、上へ送り出すチームだが、今年は初戦から調子が良く、必ず優勝争いをしてくれるはずです。注目しています。





■もっと台数が増えて欲しい!

 チャンピオンシップクラスの参加台数は9台。その為、リタイヤさえしなければ2ポイントがもらえてしまう。
ナショナルクラスに食われていても、チャンピオンシップクラスとナショナルクラスは別クラスなので、順位に関係はないのです。昨年までを見ると、1戦落とすと大きな差となり、その差がシリーズポイントに凄く影響してきていました。今年はリタイヤせず、ゴールすれば2ポイント稼げるなら、意地でもゴールさせたほうがいいですね。何よりもっと参加台数が増え、フェアーで、抜きつ抜かれつの興奮するバトルをもっと見たいです。



■チャンピオンシップクラスとナショナルクラスの差

 今大会、井口卓人選手(TDP TOM’S F308)がペナルティーを受け、ナショナルクラスをオーバーテイクしていくシーンがモニターで映されていましたが、思っていた以上にこの2クラスに差があるんだなと感じました。特にアクセルオンのピックアップとストレートスピードが大きく違うように感じました。この差を見て、ナショナルクラスがチャンピオンシップクラスを食えるサーキットと言うと今シーズンでは岡山くらいしかないかもしれません。マシン自体のポテンシャル以上にエンジン差が大きいように感じます。 レインの時のようにコーナリングスピードを上げ、ストレートスピード分も稼げる走りが出来れば面白いですね。こうなることを凄く楽しみにしています。


■ヒヤッとしたし・・・。

 フォーミュラはタイヤがむき出しの為、タイヤとタイヤが接触すると上へ持ち上げる力に変わります。第6戦のシケインでザヒール・アリ選手(PTRS F307)とアレキサンドレ・インペラトーリ選手(PTRS F307)が接触し横転してしまいました。映像を見ていて『危ない危ない』と思っていたら・・・やってしまいました。
 クラッシュパッドなど物に当たるときは手を離さないと追突の衝撃で指が巻き込まれ、指が折れる心配があるが、横転のときはどうすればいいのでしょう?映像では手を離していて遠心力で手が振られ、モノコックの外に出て見えました。もしマシンと地面の間に手が挟まれたら大事故につながってしまいます。僕の大クラッシュの時はハンドルがグニャっと曲がるほど押し付けていたようですが(記憶はありませんが・・・)。



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