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2008 F3コラム Vol.3 
■荒れたレースも安田選手は良い流れ

 前戦からの流れをそのままに安田裕信(ThreeBond)が3位・優勝で第4イベントも良い走りを見せてくれました。S字コーナーでケイ・コッツォリーノ選手(広島トヨタ・ダラーラF308)とカルロ・ヴァン・ダム選手(PETRONAS TOM’S F308)が接触し、カルロ・ヴァン・ダム選手がコース復帰したときに「危ない!」と冷やりとしましたが、その後、ケイ・コッツォリーノ選手や国本選手のコースアウトが続き、気がつくと安田選手がトップになっていました。それからのペースが非常に良かったです。2位以下を引き離していき、最終的には10秒以上の差になっていました。 『しぶといな』と思わせてくれたのは安田選手ともう一人、カルロ・ヴァン・ダム選手ですね。気が付けばまた2位、開幕から8戦連続表彰台です。安田選手と言い、カルロ・ヴァン・ダム選手と言い、経験の差を感じさせられていますね。


■やっと見れた。ナショナルクラスがチャンピオンシップクラスを抑えるシーン!

 アレキサンドレ・インペラトーリ選手が3周に渡り、嵯峨宏紀選手(DENSO・ルボーセF308)を抑えてくれました。パッシングポイントの1コーナーでイエローフラッグが出ていたとは言え、その他のコーナーで抑えられたことは評価すべき部分だと思います。その後、山内英輝選手(TDP SPIRIT F307)のプレッシャーからもミスなく走りきりました。このようなシーンは雨のレースだったから見ることが出来、雨のレースはこれがあるから凄く楽しみです。晴れだったら無抵抗のうちに抜かれていたんだろうな。もっともっとこのように速いマシンから押さえ込むシーンを見たいです。 ただ、無理して抑えてクラッシュやタイムロスはしない程度のバトルをよろしくお願いします。


■国本選手良かったのにな

 第8戦の雨のレースで一番良いマシンの動きと良い走りをしていたのは国本京佑選手(TDP TOM’S F308)でしょう。ブレーキングの突っ込み、ターンインのスピードは抜群でした!落ち着いてレースを運んでいれば、優勝していたでしょうね。しかし、若さからかコースアウトを期に井口卓人選手(TDP TOM’S F308)と3コーナーで接触後、5コーナーでも接触しリタイヤしてしまいました。当たる前に「やりそ〜」と感じてきていただけに、当たった後は「ありゃまやっぱり」と言う思いでモニターを見ることすら出来ませんでした・・・。元気が良くて凄く良いけれど、当たらない程度の良いバトルを繰り広げて欲しいです。俺の走りもかなりイッちゃってるので人のこと言えませんが(苦笑)。僕が全日本F3選手権に参戦していたには2002年。あれから既に6年が経っているのに、関係者の皆さんに今でもあの頃のことを昨日のことのように言われます。俺的には普通だったのにな・・・。早く言えば相当の危険人物だったのでしょう(苦笑)。次戦は良いバトルを繰り広げ、国本選手と井口選手が持っている良い走りでお客様を喜ばせてほしいです。そして注目して頂きたいです。


■中嶋選手頑張れ〜!

 今年戸田レーシングから参戦している中嶋大祐選手(Honda・戸田FIGHTEX)は中嶋悟さんの息子さん、ウィリアムズBMWからF1参戦している中嶋一貴選手の弟さんです。開幕からリザルトでは思うような結果に結びついていませんが、今年の注目株の一人です。FCJからステップアップし、まだF3マシンに手こずっていますが、切掛けを見付けさえすれば速さを見せてくれるはずです。 何より中嶋選手の人間性はレーシングドライバーとは思えないほどの腰の低さで、最初驚かされました。ファンの皆さんへの対応も同じく律儀ですよ。僕はファンになりました(笑) 今後の活躍を期待しています。



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