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2008 F3コラム Vol.4
■暑い・・・。
ドライバーにとっても、私にとっても暑くて苦しい時期がやってきました。スーパーGTのように屋根があるマシンだと見るからに暑く感じます。フォーミュラマシンは屋根が無いし、風が当たるから暑くないのでは?と思うかもしれませんが、それは大きな間違いです!暑いものは暑い!屋根が無いことで風が入るように見えますが、走るとモノコックの中は無風状態になります。モノコックの形状で風を切り、モノコック内に風を入れないことで風の抵抗からも避けています。なので夏場はかなり苦しいのです。ヘルメットをかぶっていることで表情が見えないかもしれませんが苦しいのですよ。
残り3イベント、ドライバーにとってキツイレースになるでしょう。皆さん応援してあげてくださいね。
■スピンしているマシンを避ける判断は
1周目のヘアピンでの黄旗区間でインに避けるかアウトに避けるかで順位が大きく変わりました。
このとき、インに避けたドライバーは1本しかないラインに大渋滞し行き場を無くし、順番待ち状態になり、アウト側に避けたドライバーは渋滞もなく、スピードを殺しすぎることなく順位を上げました。そのチャンスを掴んだのは松下昌揮選手(EBBRO AIM 307)で、順位を上げることになりました。
このようなときのライン取りはそのドライバーの一瞬の判断。どこを見るかでそのドライバーの行き先が決まります。判断力も早く、どれだけずるいかも大きくちがいます(笑)。それまで積み重ねた経験も大きいと思います。やれと言っても出来るものではありません。ある意味賭けですね。アウト側に行くことでダートしかないかもしれないし、スピンしたマシンがバックしてくる可能性もあるのです。
私の場合、結構せこいので(笑)、こういうときはいつの間にか順位を上げているタイプです。ただ、当然、賭けに負け、ぶつかったりしたこともありましたけど。
■今回はナショナルクラスが面白かった!
レース中盤から場内を沸かせたのはナショナルクラスのドライバーでした。
スタートで出遅れた山内英輝選手(TDP SPIRIT F307)が少しずつ順位を上げていくシーン、そして終盤は上位4台の団子状態。サーキットビジョンはその動きばかりを捉えていました。
開幕戦から新たに設立したナショナルクラスを見ていて、どのドライバーが前に来るかが本当に分かりません。
ナショナルクラスで活躍した選手が来期、どのような動きを見せるのか?このクラスがチャンスを掴める場になって欲しいです。
■カルロ・ヴァン・ダム選手強いな。
毎年、トムスから参戦する外国人ドライバーは強いですね。この強さは経験なのでしょう。カルロ・ヴァン・ダム選手(PETRONAS TOM'S F308)の走りのデータを基準に、ルーキーの国本京佑(TDP TOM'S F308)と井口卓人(TDP TOM'S F308)が良い部分を盗み、マシンと走りに集中出来るのは凄くいい環境だと感じます。トムスの3台が一歩抜け出しているのはこうした環境も大きく影響しているでしょう。自分の走りの悪い部分を良い走りのデータと比べ、そして他と比べて良い部分があれば自信に繋がります。キャリアのあるドライバーとルーキードライバーが同じチームで比べながら盗める環境は勉強、成長すること凄くプラスになる材料でしょう。何より台数がもっと増えて欲しいし、外国人ドライバーが増え、より混戦状態のレース展開に期待したいです。
■ホンダチームリアルの2台が良くなってきた
序盤不調だったリアルの山本尚貴選手と中山友貴選手が少しずつ順位を上げてきました。今までのトムスの独壇場をかいくぐりつつあります。
特に山本選手は前イベントで初優勝を納め、次戦もてぎは山本選手の地元。活躍に期待しています。中山選手も昨年からの成長が見え、残り3イベント6レースをどう戦っていくかも見ものです。
■え・・・あと2ヶ月で今年も終わり!
鈴鹿サーキットで「今年もあと2ヶ月で終わる」と聞きビックリしました。今年は早過ぎ。9月に最終戦があるので、余計に感じるのでしょうか? 来年の動きが気になりだす時期になってきました。
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