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2010 F3コラム Vol.2 もてぎ
■国本選手10連勝!

金曜日のフリー走行の結果を見て、今回はどうなるのだろと見る側からは感じましたが、土曜日の予選では「ああ、、、やっぱり、、、」とダブルポールポジション。そして決勝も危なげない走りでダブル優勝。こうなったらもう誰でも良いので全戦全勝を止めてください。この勢いだとこのままいっちゃうのかな。いやいや。誰か止めてください。止めましょう!
候補ドライバーは予選で好調を見せ、熱いアグレッシブな走りの関口雄飛選手、そして今大会は低迷しましたが何かをやってくれそうなアレキソンドレ インペラトーリ選手と僕は読んでいますが皆さんはいかがでしょうか?
ここ数年トムスが勝ち続け、何か何処かに速さのヒントがあるはずと目をこらしてい見ていますが、いまだ見付けだすことが出来ておりません。見た目は同じダラーラマシンですが、ディフューザーやデフなど、見た目ではなく、走って感じる細かな部分が違うのだろうなと勝手に想像&妄想しています。奥が深いな〜。走りだけでなく、マシンを知ることをレースしていた頃に勉強していたら、もっと違ったのだろうなと思う今日この頃です(笑)


■千代選手アウトからずばっとオーバーテイク

90度コーナーでアウトからオーバーテイクし3位表彰台。ツインリンクもてぎはオーバーテイクが難しく、タイム差があっても少しブロックされると余計に抜けませんが、そのような中、イン側をブロックされ、アウトからいけるくらい調子が良かったのでしょう。イケメンレーサー頑張れ。
一時期前よりも見ていて分かるようなブロックをするドライバーが増えたように感じるのは僕だけでしょうか?確かに抜かれない為にブロックする気持ちは分かるのですが、1台分開けなければオーバーテイク出来ず、危険にもつながります。そしてレース自体を面白くないものに見えてしまいます。綺麗なバトルでレースファンの皆さんに楽しんで頂き、エンターテイメント性がもっと増えて欲しいです。


■スポット参戦の山内選手

今大会、ハナシマレーシングの久保田克昭選手のマシンをドライブした2008年の全日本F3選手権Nクラスチャンピオンの山内英輝選手。スポット参戦ながら、9戦・10戦ともに3位表彰台と好成績を収めました。山内選手のようにF3に参戦出来る場がもっと出来て欲しいです。そして、若手ドライバーにチャンスを与えて頂けたら嬉しいなと思います。最終戦まで山内選手の参戦が実現出来たら、より面白いレースを見せてくれるはずです。減ることはやはり嫌。レース不成立なんて・・・見たくない状況ですもの。



■走行中は屋根がないけど暑いです

フォーミュラマシンは屋根が無く、風が当たるから涼しいように見えますが、実際は走行中、モノコックの風の流れがモノコック内に入らないよう出来ており、直射日光にレーシングスーツとインナーで全身厚着、そしてヘルメットをかぶるのでとても暑いのです。ゴールシーンで大きくガッツポーズし過ぎて手がもっていかれ、あたふたしている場面を見ますが、それだけの風でマシンを押さえつけ、ダウンフォースを作り出し走行しているレーシングマシンは見えないところでも凄く考えられているのです。F3だとマシンに乗り込んでレースが終わるまで1時間。その間、レースに集中していると暑さを忘れますが、レーシングドライバーの極限の集中力は凄いものだと思います。


■若手ドライバーに伝えていきたいこと。

先日、8月11日に富士スピードウェイでおこなれた軽四輪を使用したレースK4GP500km耐久レースに参加させて頂き、無事完走することが出来ました。F3マシンだとストレートエンドで280kmますが、僕が乗っていた軽だと140kmしか出ず、「富士のストレートってこんなに長かったっけ?」と思うほどでした。でも、今の車椅子の生活になり、本当にレースに参戦出来たのはまわりの皆さんのお力があったからです。レースは決して一人で活動しているのではなく、チームが一丸となり、良い結果につながるよう日々、皆さんが考えてマシンを動かしています。当たり前に思うことかもしれませんが、その当たり前のことをしていくことを忘れないで欲しいです。僕がF3に参戦していた当時、戸田レーシングのある岡山へ引越をし、チームに毎日通い、マシンの側に居ましたが、正直、もっともっとやれたこと、出来たことがあったと振り返ると感じます。今、F3やFCJなどに参戦し、上を目指しているドライバーに後悔してほしくはなく、「今」を大切にしてほしいと思います。今しかできないことは山ほどあります。


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