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■F3-Nクラス小河諒選手
Plants: image 1 0f 4 thumb小河諒選手は決勝レースのペースも非常に良く、パワーに勝るエンジンを搭載しスピード差があるいわゆるCクラスにもついていっていました。
今季のF3-Nクラスは明らかにドライバースキルの差があり、小河選手からすれば、表現は良くないかもしれませんが「勝って当たり前」というシーズンかもしれません。しかし5年後10年後、"全日本F3選手権F3-Nクラスシリーズチャンピオン"という名前が役に立つ時期が来るはずです。そして、来年度Cクラスにステップアップしたとき、この1年の経験が活かされるはずです。
40台近いエントリーがあるFIA-F4が今年から始まり、次のステップとしてはF3-Nクラスとなるはずです。FIA-F4とF3はマシンのレベルが違い、チーム体制やドライバーの意識もやっと本格的にレーシングドライバーになれたと感じる線引きでもあると感じています。僕自身もフォーミュラドリームからF3にステップアップしてそう感じましたし、ステップアップしたドライバー皆がそう思っていると思います。
トムスは今季両クラスを走らせていますから、小河選手が間近で総合の首位争いの空気を感じていられることは、きっとプラスに影響しているはずです。この貴重な経験を活かし、来年度もシートを獲得してもらえたら面白い存在になるはずです。


■高星明誠選手のスタートダッシュ
Plants: image 1 0f 4 thumb岡山ラウンドでは、2戦ともにスタート後の1コーナーをトップで通過した高星選手が2戦連勝となりました。
抜けるチャンスは1周目のヘアピンまで。もちろん、走っている方は全選手限界で走っていても、近づくとダウンフォースが減って近付けない。これってどうなのでしょう。見応えがあるレースは抜きつ抜かれつがあるクリーンなサイドバイサイドなレースです。それがしたくても出来ず、無理して仕掛ければ本人がタイムロスをしてしまうので、相手のミスを待つ膠着状態のレースを見ていても、眠たくなってしまうだけです。
F1やフォーミュラEのようなインチキオーバーテイクボタンではなく、正々堂々、クリーンなバトルを見られることが一番のレース観戦の面白さだと思います。
ドライバースキルを上げるにしても、抜きつ抜かれつのバトルの経験は必要です。ただ、F3にステップアップして感じた、エントリーフォーミュラとの一番の違いはダウンフォースでした。スリップストリームもよく効きます。その分、コーナリングでの前の車からの風の影響も受けやすく、結果的に仕掛けられないというジレンマが生まれているのです。
現在のF3車両の特性もありますが、もっとドライバーの技量が向上するためにも、ユーロF3のように全日本F3でもさらに台数が増えてくれたら、もっと密度が高まってバトルも増えるのでは、と思うのですが……。



■福住仁嶺選手、次こそは
Plants: image 1 0f 4 thumb金曜日の公式練習では上位に居ても、予選になると順位を落としてしまっている福住仁嶺選手。開幕前テストから調子良く、1年目ルーキーでチャンピオン争いを期待していましたが、他がそこから調子を上げているのか、それとも福住選手がリズムに乗れないでいるのか・・・。
私が2002年、戸田レーシングから参戦させて頂いた時、土曜日の予選でニュータイヤを履いてもうまく攻められずにいたことを思い出しましたが、これから路面温度ももっと上がり、コンディションはより難しくなりますし、暑さの影響でエンジンもパワー感が落ちてしまいます。
そうした状況の中、ルーキーの福住選手には学ぶべきことがまだまだたくさんありますが、次戦の富士ラウンドではまたポールポジションを獲得して、シリーズを面白くして欲しいですね。

 

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