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■シリーズチャンピオン争い

Plants: image 1 0f 4 thumb最終ラウンドまで同ポイントで持ち越しになっていたタイトル争いは、ニック・キャシディ選手の2戦連続独走優勝でシリーズチャンピオンが決まりました。菅生では抜群の速さを見せ、唯一、決勝は予選タイムと同じ1分13秒台でコンスタントにタイムを刻み、他を寄せ付けず圧倒していました。
 ただ、日本人としてはちょっと悔しい! どのスポーツを見ていても、あと一歩のところで日本人は日本人の性質が出て破れてしまうことを良く見ます。これはこの日本に生まれ、日本で生きてゆく中で積み重ねられた経験が、他国のどん欲さやハングリー差とは違うからなのかと感じています。逆を言えば日本人だから素晴らしい力を発揮している分野もあり、人種によって得意不得意があることも見えてきています。モータースポーツにおいても日本人の得意不得意分野をドライバー本人が把握し、そのことを頭に置いて戦うことで、冷静な判断が出来るようになれたらと思います。

■予選結果が大きな鍵となった1年
 総合上位の予選タイムはほとんどタイム差がなく、コンマ1秒遅れたら順位がふたつ、みっつ入れ替わるほど激戦でしたが、それだけ拮抗しているということで決勝では順位入れ替えが少なく、スタート後の1コーナーの順位が決勝結果につながることが多かったです。
 マシンがアップグレードされ速さを追求することも必要ですが、ステップアップカテゴリーで同じマシンを使ってレースをするのであれば、レースの面白さとドライバーのスキルのアップするマシンで良いのではと感じています。F3マシンはアップグレードの度に速くなっていますが、個人的にはF3にもオーバーテイクのインチキボタンが付かないことを願っています……。



■来年に期待
Plants: image 1 0f 4 thumb 僕が注目していたのはやはり福住仁嶺選手でしょうか。ルーキーながら2勝を挙げ、速さを見せてくれていました。この流れで来年も田中弘監督のもとで更に速さに磨きがかかることに期待しています。
 来年以降は、今年からスタートしたFIA-F4からF3へステップアップしてくるドライバーが増え、いわゆるCクラスの台数が増えて、更に激戦の全日本F3選手権になって欲しいと期待しています。







■マカオグランプリは日本勢4名参戦
Plants: image 1 0f 4 thumb F1への登竜門、マカオの市街地でおこなわれるF3世界統一戦マカオグランプリが今年も11月19日〜22日に行われますが、チャンピオンのニック・キャシディ選手、山下健太選手のPETRONAS TEAM TOM'S勢と、B-Max Racing team with NDDPの高星明誠選手とB-Max Racing teamの関口雄飛選手の"B-MAX"勢が挑みます。
ニック・キャシディ選手は昨年3位表彰台を獲得しており、市街地コースのギア・サーキットの知識を持っていますから、少ない走行時間でタイムを上げてくるでしょう。その方向性を共有し、自信を持って走りに集中できる立場にあるのが山下健太選手です。山下選手は昨年のマカオグランプリでは全セッションノークラッシュで走り切り9位フィニッシュしていますし、2年目の今年はさらに良い環境でレースに挑めるはずでしょう。
 一方のB-MAX勢は、3度目のマカオ参戦となる関口選手が参戦します。昨年は悔しい思いをした高星選手も、きっと雪辱を果たしてくれることでしょう。
 まずは最初の練習走行の結果で予選順位が見えて来ると思いますが、今年は日本勢に期待しています。

 

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今年も宜しくお願い致します。
 

 


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