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 こんにちは! 長屋宏和です。私が感じた全日本F3選手権をストレートに伝えていくこのコーナー、2017年第2回目のコラムは第12戦&第13戦富士スピードウェイからお届けします。

■強さをみせる高星選手

 2013年に全日本F3選手権に参戦を開始して、F3-Nを合わせたら4年目のシーズン。経験あるドライバー、さすがのポジショニングの高星明誠選手。上手い。気がつけば上位にいますね! 

  SUPER GTでも所属する日産には現状スーパーフォーミュラへの道が無いのですが、ぜひ高星選手には日産で新たな道を開拓して欲しいです。

  ル・マン24時間を目指すのであればSUPER GTで良いと思いますが、F3に出続けている以上、きっとフォーミュラのチャンスを考えているのだと思います……。

チームメイト同士のクラッシュ

 いつかはやるのでは……という気配がありましたが、前ラウンドから好調のカローラ中京 Kuo TEAM TOM'Sにとっては、第12戦での接触は大きな打撃となってしまいました。

  シリーズランキング争いには大きいクラッシュ。とはいえ、毎年のようにチャンピオンを作れているチームは凄いなと思います。ドライバーにとって良い環境ですよね。

 昨年の山下健太選手のシリーズチャンピオン獲得のように、今後のワンチャンスにも期待しています!

■波に乗り出した大津選手

 第12戦はカローラ中京 Kuo TEAM TOM'Sの2台のクラッシュがあり、ジャンプアップで2番手をキープ。これまでの大津弘樹選手なら、追い上げてきたマシンに追いつかれ、耐えきれず抜かれてしまうパターンでしたが、今回は違いました。

  第12戦は間隔を保ち、第13戦は最終コーナーの波乱で生き残り、アレックス・パロウ選手を抜き、3番手をキープしました。

 昨年からの流れから、一歩ステップアップできた感じがしました。本人も自信がついてきた顔になっています。この勢いをこのままで……と応援しています。

■アレックス・パロウ選手、スポット参戦でポール・トゥ・ウイン

 7月16日、ThreeBond Racing with Drago corseのアレックス・パロウ選手が、ワールドシリーズ・フォーミュラV8 3.5にスポット参戦。ダブルポールポジションを獲得、そして優勝しました。

 彼は富士でウイングを立てていても、突っ込みとコーナリングスピードで1周のタイムはウイングを寝かしているライバルのタイムと遜色ないことを証明してくれました。決勝レースを見ていると、スリップに入って、ブレーキング勝負で分があることを考えると、チームの作戦とパロウ選手の経験で、良いバランスが取れているのかなと感じます。富士のあのウイングの角度には興味がありますね。

 チャンスを求めて日本に来て、このまま大きく飛躍していってほしいドライバーです。


1979年12月31日生まれ。13歳のときに見たF1日本グランプリに影響され、レーシングドライバーを志す。2002年、TODA RACINGから全日本F3に参戦。同年F1のサポートレースでクラッシュし、頚椎損傷C6の重傷を負うが、必死のリハビリで2004年、ハンドドライブでのレーシングカート走行を果たし、大きな感動を呼んだ。チェアウォーカーとなった後、自身のファッションへのこだわりを活かし、チェアウォーカー向けファッションブランド『Piro Racing』を立ち上げ話題に。2013年人間力大賞グランプリ、内閣総理大臣奨励賞受賞。いまも愛するF3の現場を訪れるほか、ハンドドライブで自らサーキットを楽しんでいる。


コラムを読んで頂けている皆さまにも、全日本F3選手権を楽しんで頂きたいと思っています。皆様が知りたい情報がございましたら、Twitterやfacebookにお気軽にお問い合わせください。

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