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坪井がポール・トゥ・ウインで嬉しい初勝利!
カローラ中京 Kuo TEAM TOM'Sがワン・ツー
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全日本F3第10戦を制した坪井翔と2位の宮田莉朋 |
晴天に恵まれた6月23日の専有走行から一夜明け、全日本F3選手権第10戦/第11戦の予選、そして第10戦決勝が行われる6月24日を迎えた。当初午前11時から予定されていた30分間の第10戦/第11戦の公式予選だったが、直前に行われたブランパンGTシリーズ・アジアの予選で赤旗中断が相次いだため、35分遅れの午前11時35分に予選がスタートした。
第11戦のグリッドがセカンドベストで争われるため、各ドライバーとも二度のアタックを要求されるが、まずは一度目のアタックで坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)が1分53秒116というタイムをマーク。次いで宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F314)が1分53秒606で続く。
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全日本F3第10戦のスタートシーン |
しかし、直後の午前11時42分、デグナーカーブで山口大陸(タイロクレーシング28号)がクラッシュ。赤旗中断となってしまう。その後、終盤に向けて再度アタックが展開されていくが、午前11時59分に長谷川綾哉(Alb新潟第一ホテルSugar)がスプーンでストップ。再度赤旗となる。
残り3分30秒での再開後、上位陣が続々とタイムを更新していくが、ふたたびベストを更新したのは坪井。最後は1分52秒746というタイムをマークし、第10戦、第11戦とも最速。自身初のポールポジションを獲得した。次いで宮田が1分52秒746をマークし、こちらも両戦とも2番手につけた。F3-Nでも、両戦ともDRAGON(B-Max Racing F306)がポールポジションを獲得している。
■坪井と宮田の接近戦が展開
迎えた第10戦の決勝レースは、当初より5分遅れの午後5時05分、やや薄暗くなるなかでフォーメーションラップがスタート。1周ののち、戦いの火ぶたが切られていった。
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坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317) |
スタートを決めたのは、フロントロウのカローラ中京 Kuo TEAM TOM'Sの2台。ポールポジションスタートの坪井がトップで1コーナーに入り、宮田(カローラ中京 Kuo TOM'S F314)が続いていく。背後では好発進をみせた大津弘樹(TODA FIGHTEX)がインから1コーナーに入ろうとするも、高星明誠(B-MAX NDDP F3)がアウトからコーナーに進入し3番手へ。アレックス・パロウ(THREEBOND)が4番手に続いた。
オープニングラップは坪井、宮田と続くが、1周目の日立オートモティブシステムズシケインでパロウが高星のインへ。ここで2台は接触しつつも高星がポジションを守ったが、続く2周目の1コーナーで、パロウが高星をオーバーテイク。3番手に浮上していく。
上位争いは高星までの4台がほぼ1秒といった間隔で序盤のレースを展開していくが、その後方では阪口晴南(HFDP RACING F316)、イェ・ホンリー(KRC with B-Max F315)、そして1周目にポジションを落とした大津の戦いに。この戦いのなかで5周目に大津がポジションを上げ、5番手に浮上していく。
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高星明誠(B-MAX NDDP F3) |
首位争いは1秒以内のギャップを保ったまま終盤へ突入していくが、中盤以降ペースを上げた高星が8周目のストレートから1コーナーにかけ、先ほどのお返しとばかりにパロウをオーバーテイク。さらにその前方では、2番手の宮田がペースを上げ、坪井との間隔を詰めていく。
坪井、そして宮田とも是が非でも欲しい全日本F3での初勝利。チェッカーが近づくにつれ両者ともセクターベストを更新しながら接近戦を展開していくが、ファイナルラップで宮田がほんのわずかに遅れ、坪井が逃げ切りチェッカー! 両手を高々と挙げ、嬉しい全日本F3での初勝利を決めてみせた。2位は宮田、3位は高星。4位にパロウ、5位は大津という結果となった。
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DRAGON(B-Max Racing F306) |
■F3-NはDRAGONが逃げ切り
F3-Nは、オープニングラップからこの週末圧倒的な速さをみせるDRAGONがレースをリード。2番手にはアレックス・ヤン(HuaJiangHU F3)が浮上し、植田正幸(Rn 山下製作所 F308)が3番手につけた。
トップのDRAGONはその差をグイグイと広げるが、背後ではヤンと植田の接近戦が続く。終盤、DRAGONにはガス欠の症状が出はじめるが、最後までしっかりとチェッカーまでマシンを運び、7.456秒差をつけ優勝。今季5勝目をマークした。一方、10周目に植田がヤンをパスし2位でチェッカー。3位は終盤ファステストラップも記録したヤンとなった。
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全日本F3第10戦 表彰台 |
全日本F3第10戦 F3-N表彰台 |
アレックス・パロウ(THREEBOND) |
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片山義章(OIRC F315) |
阪口晴南(HFDP RACING F316) |
大津弘樹(TODA FIGHTEX) |
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アレックス・ヤン(HuaJiangHU F3) |
宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F314) |
吉田基良(B-Max Racing F312) |