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高星との勝負を制し坪井が3勝目
F3-NはDRAGONが4連勝

第13戦を制した坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)

 7月8日(土)の第12戦から一夜明け、全日本F3選手権の第6ラウンドは富士スピードウェイで第13戦の決勝日となる7月9日(日)を迎えた。前日の午前に行われた第12戦/第13戦の公式予選でのセカンドベストタイムが第13戦のグリッドとなったが、坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)が1分34秒191というタイムでポールポジションを獲得。宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F314)、高星明誠(B-MAX NDDP F3)、大津弘樹(TODA FIGHTEX)と続くグリッドとなっていた。

 また、F3-Nでは、DRAGON(B-Max Racing F306)が走路外走行によりタイム抹消となったこともあり、植田正幸(Rn 山下製作所 F308)がポールスタート。DRAGON、アレックス・ヤン(HuaJiangHU F3)と続いていた。

全日本F3第13戦のスタートシーン

■スタートで坪井が首位に

 この日の富士スピードウェイも快晴。ただ、前日は風がありやや涼しさが感じられたものの、この日は蒸し暑く、21周という長丁場のなかでいかにレースを戦うのかが注目された。

 午前8時35分からのフォーメーションラップを経て迎えたスタートでは、坪井がトップで1コーナーへ。一方、2番手スタートの宮田はやや加速が鈍り、好スタートを決めた高星が2番手へ。いったんアウト側にマシンを振った宮田だったが、位置取りでパロウ、大津にも先行を許してしまった。

「スタートから逃げられればと思っていた」という坪井は前日の悔しさを晴らすべく、オープニングラップから0.707秒のリードを築いていく。次いで高星、パロウ、大津、そして宮田と続くトップ5となるが、その背後では阪口晴南(HFDP RACING F316)とイェ・ホンリー(KRC with B-Max F315)がドッグファイトを展開していく。

 坪井は序盤、高星とのギャップを築こうとするも、高星は1秒前後の間隔をきっちりとキープ。さらに、7周目をすぎるあたりになると4番手の大津と5番手宮田、さらにその2台の前にいた3番手パロウを交えた三つ巴のバトルが展開されていく。

■パロウ、大津、宮田による激戦の3番手争い

坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)

 8周目、TGRコーナーからはじまったこの3台のバトルは、ほぼ1周を通じてコーナーすべてでサイド・バイ・サイド、テール・トゥ・ノーズの争いとなり、場内を大きく沸かせた。ただそのなかで、8周目の最終パナソニックコーナーでインをうかがった宮田がスピンを喫してしまい、ポジションを下げてしまった。

 一方、大津とパロウの2台は9周目、1.5kmのロングストレートで延々とサイド・バイ・サイドの戦いを展開。インを守った大津が3番手に浮上する。ただ、その間に坪井と高星は先行し、大きなギャップが築かれていた。

パロウを先頭にした3番手争い

 逆に、中盤以降テール・トゥ・ノーズとなっていったのは坪井と高星の首位争い。13周目あたりからTGRコーナーで、高星がさかんにインをうかがう動きをみせるが、坪井はしっかりとポジションをキープ。2台の戦いは18周目、F3-Nの3番手争いの3台がラップダウンになった際、坪井がうまく2台を間にはさみ、リードを拡大。最後は1.229秒差を築き、坪井が今季3勝目をマークしてみせた。

「中盤、追いつかれて『マズいな』と思っていましたが、最後にはラップダウンを挟んで楽になって。逃げ切れて良かったです」と坪井はレース後、ホッとした笑顔をみせていた。

 2位は高星で、3位は混戦を制した大津。パロウは4位でレースを終えた。5位はスピンから追い上げをみせた宮田、阪口は6位でチェッカーを受けた。

F3-Nを制したDRAGON(B-Max Racing F306)

■F3-NはDRAGONが4連勝を達成

 F3-Nは、3連勝中のDRAGONがオープニングラップを制し、ヤン、植田と続く展開に。前日から自信をみせていたDRAGONは、「トップに立ってからは自分のペースを守ろうと考えていた。バトルがなかったので楽でしたし、ペースを落とさないことをテーマに走った」とフィニッシュまでまったく2番手以下を寄せ付けない盤石の走りをみせつけていった。

 一方、2番手争いは8周目、植田がヤンをかわし先行。ヤンはその後、久保田克昭(Planex スマカメ・F308)、長谷川綾哉(Alb新潟第一ホテルSugar)と3番手争いを強いられることになり、一度は久保田に先行を許してしまったが、最後は3位を奪還する。

 最終的に、DRAGONが2秒の差をつけ4連勝を達成。2位は植田、3位はヤンと前日の第12戦とまったく同じ顔ぶれの表彰台となった。

リザルト・エントリーリストのPDFはこちらへ

全日本F3第13戦 表彰台 全日本F3第13戦 F3-N表彰台 大津弘樹(TODA FIGHTEX)
イェ・ホンリー(KRC with B-Max F315) ブルーノ・カルネイロ(AlbirexRT-WILSON) 宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F314)
三浦愛(EXEDY B-Max F317) アレックス・ヤン(HuaJiangHU F3) 久保田克昭(Planex スマカメ・F308)


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