
坪井が5連勝。今季7勝目を完勝で飾る
F3-Nは元嶋が初勝利
 |
坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317) |
3回の専有走行が行われた9月8日(金)から一夜明け、迎えた9月9日(土)のオートポリスは晴天。スーパーフォーミュラのフリー走行に続いて午前10時20分からスタートした第17戦/第18戦の公式予選は、30分1回の走行で行われた。
ただ、各車が一度アタックラップを展開しはじめるなか、開始6分にイェ・ホンリー(KRC with B-Max F315)がクラッシュ。この処理のため赤旗が提示されてしまう。午前10時37分にセッション再開となるが、ここでタイムを上げたのが坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)。1分38秒116というタイムでトップに躍り出た。
 |
全日本F3第17戦のスタートシーン |
直後、ターン13のコース中央で吉田基良(B-Max Racing F312)がストップしてしまい、この回収のために2回目の赤旗が提示されてしまう。この後、各車がさらなるタイム更新を狙っていくが、坪井が1分37秒412にタイムを伸ばし、さらに宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F314)も37秒台へ。このふたりだけが37秒台に入れ、カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S勢が第17戦のフロントロウを占めた。
3番手につけたのは、専有走行でコース習熟を終えたアレックス・パロウ(THREEBOND)。「理由が見つからない」とやや苦戦した高星明誠(B-MAX NDDP F3)は4番手となった。F3-Nでは、専有走行の好調をそのままに元嶋佑弥(Planex スマカメ・F308)がポールを獲得。澤田真治(B-Max Racing F306)、植田正幸(Rn 山下製作所 F308)が続いた。
■混戦の2番手争いを後目に坪井がリード
 |
リードを築く坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317) |
5時間半ほどのインターバルを経て、迎えた第17戦の決勝は、当初予定から10分ディレイの午後4時30分にフォーメーションラップが始まった。迎えたスタートでは、ポールポジションスタートの坪井がトップで1コーナーに飛び込んだものの、やや遅れたのは2番手スタートの宮田。これでパロウが2番手、高星が3番手に浮上。これに宮田、阪口晴南(HFDP RACING F316)が続いた。一方で、5番手スタートだった大津弘樹(TODA FIGHTEX)はストール。最後尾までポジションを落としてしまった。
トップに立った坪井は、この週末ずっとトップに立っていた速さを活かし、1周目に早くも1.228秒のリードを築く。パロウ、高星、宮田が接近戦となるなか、5周目には4秒、6周目には5秒、さらに7周目には6秒と、グイグイとギャップを築いていった。
 |
アレックス・パロウ(THREEBOND) |
一方、2番手につけていたパロウだが、「タイヤが厳しくなってきた」と6周目を過ぎるあたりから高星がギャップを削っていく。9周目に2台は完全にテール・トゥ・ノーズとなり、バトルが激化していった。10周を過ぎるあたりから、高星はメインストレートでスリップからインをうかがうが、パロウも簡単にはオーバーテイクを許さず。ファイナルラップでも1コーナーで高星はインを狙ったが、パロウが2位を守り切りチェッカー。高星が3位、宮田は表彰台を逃す悔しい結果となった。
3台の争いを後目に、トップの坪井はファイナルラップまでプッシュを続けると、最後は12.805秒のギャップを築き今季7勝目、第13戦からの連勝を5に伸ばした。また、坪井はポールポジションをファステストラップの1点も加え、フルマークでランキング首位の高星との差を縮めた。
5位は3台の争いからはやや離されてしまった阪口、6位はスタートを決めた片山義章(OIRC F315)となった。
■F3-Nは元嶋が逃げ切り。澤田が2位
 |
元嶋佑弥(Planex スマカメ・F308) |
F3-Nは、ポールポジションスタートの元嶋がオープニングラップからリードを守ると、J項車両ともバトルを繰り返しながらトップを守る。一方、2番手には澤田が続き、植田、そしてスポット参戦の大塚隆一郎(DPS.LBJレーシングCMS)が続いたが、植田には反則スタートによるドライビングスルーペナルティが課されてしまう。
トップの元嶋はファイナルラップまでハイペースでトップを守ると、嬉しいF3-Nデビュー戦での優勝を飾った。2位は最後まで元嶋を追った澤田、そして3位は大塚と、スポット参戦のドライバーが表彰台を占めるとともに、福岡出身の元嶋、熊本出身の大塚と地元九州のドライバーがふたり表彰台に上がる結果となった。
リザルト・エントリーリストのPDFはこちらへ
 |
 |
 |
全日本F3第17戦 表彰台 |
元嶋佑弥(Planex スマカメ・F308) |
片山義章(OIRC F315) |
 |
 |
 |
阪口晴南(HFDP RACING F316) |
イェ・ホンリー(KRC with B-Max F315) |
DRAGON(B-Max Racing F314) |
 |
 |
 |
山口大陸(タイロクレーシング28号) |
大塚隆一郎(DPS.LBJレーシングCMS) |
澤田真治(B-Max Racing F306) |