arcive
calender result report driver team ranking

09

09

11月15日レポート 11月16日レポート 11月17日レポート 11月18日レポート 11月19日レポート

F3マカオGP予選で関口が8番手も
最後はクラッシュを喫する

関口雄飛(B-Max Racing Team)

 11月17日(金)、F3世界一決定戦である第64回マカオグランプリ/FIA F3ワールドカップは走行2日目を迎えた。初日に続き晴天に恵まれたこの日は、午前11時50分にフリープラクティス2がスタートした。

牧野任祐(Motopark with VEB)

 走行開始から上位陣は2分15秒台から14秒台、さらに12秒台へとタイムが縮められていくなかで、日本勢のなかで上位をうかがう走りをみせたのは牧野任祐(Motopark with VEB)。開始からトップ10圏内につける走りをみせた。

 途中、開始から14分というところでペドロ・ピケ(Van Amersfoort Racing)がマタニティ・ベントでクラッシュしたほか、ミック・シューマッハー(SJM Theodore Racing by PREMA)がクラッシュし赤旗が出されたが、再開後は2分13秒台から12秒台へ突入していく。

 最終的に、ラルフ・アーロン(Van Amersfoort Racing)がモーリッシュヒル・ベンドでクラッシュしたため走行は赤旗終了となったが、関口雄飛(B-Max Racing Team)が2分13秒122を記録し、この走行で8番手につけた。走行を重ねるごとに上位陣は僅差となっていたため、12番手につけた山下健太(B-Max Racing Team)、13番手の牧野とともに、午後の予選2回目に向けて期待を抱かせた。

 日本勢では、佐藤万璃音(Motopark with VEB)がこのセッションで18番手。坪井翔(TEAM TOM'S)、アレックス・パロウ(ThreeBond Racing Team with Drago Corse)、宮田莉朋(TEAM TOM'S)が19〜20番手に続く結果となった。

佐藤万璃音(Motopark with VEB)

 WTCC世界ツーリングカー選手権の予選に続いてスタートしたF3ワールドカップの予選2回目だが、WTCCの予選で赤旗中断が連発したため、当初予定より31分遅れた午後3時56分にスタートした。路面コンディションの向上、気温の低下等もあり、走行開始から2分13秒台が連発。牧野も13秒台をマークした。

 セッションは序盤、ユアン・ダルバラ(Carlin)、セルジオ・セッテ・カマラ(Motopark with VEB)らのクラッシュにより二度の赤旗中断となったが、二度目の中断直前に2分11秒734を記録したのは関口。ただ、ランド・ノリス(Carlin)やジョエル・エリクソン(Motopark with VEB)らが再開後、2分10秒台へ突入していく。

 午後4時40分には、テディ・イップ・ベンドでグァンユー・ヂョウ(SJM Theodore Racing by PREMA)がクラッシュしたため、三度目の赤旗に。その後、ノリスらはアタックを取り止めたが、日本勢を含め、再度アタックを展開していく。

 しかし、チェッカーまで残り14秒というところで、「それまで攻めていなかった最終を攻めた」という関口が最終コーナーでアウト側のバリアにクラッシュ。そのまま予選2回目は終了となってしまった。日本勢では、関口が2分11秒559で8番手。牧野が12番手、佐藤が15番手という結果に。山下が16番手、坪井が18番手、宮田20番手、パロウ21番手という結果となった。

坪井翔(TEAM TOM'S) アレックス・パロウ(ThreeBond Racing Team with Drago Corse)
山下健太(B-MAX Racing Team) 宮田莉朋(TEAM TOM'S)

■関口雄飛
(B-Max Racing Team/Car No.22/VOLKSWAGEN A41)
「予選2回目の入りは最悪でした。他車との意思の疎通ができていなくて、前車が真っ直ぐ行くと思って減速したところ、当たってしまいました。どちらが悪いわけという訳ではないのですが。そこでフロントウイングとアームを壊してしまい、ウイングは変えれば良かったのですが、アームは曲がっていて、アライメントも狂っていたんです。その状況で2分11秒559が出せていたんですけどね。最後は、途中までコンマ4秒縮めていたようなんですが、ダッシュボードのマイナス表示が出ていなかったこともあり、今まで攻めていなかった最終コーナーで、100%の走りをしようとしました。それでクラッシュしてしまったんです。コンマ4秒縮めていたのであれば、最終コーナーは攻めなくても良かったかもしれませんね。タラレバにはなってしまいますが、もし攻めてうまくいき、アームが曲がっていなかったら、ポールポジションも狙えるタイムが出たと思います。速さがあっただけに悔しいですね。明日に向けてはクラッシュしたこともあり新品タイヤがなく、苦しい部分はありますが、レースでは混乱もありますから。あきらめずに頑張ります」

■牧野任祐
(Motopark with VEB/Car No.16/VOLKSWAGEN A41)
「FP2ではまずまずで、最後に予選に向けての確認のために左側にニュータイヤを入れたのですが、赤旗でしっかりアタックできなくて。結果的にそれであまり良く分からない状況で予選2回目にいくことになりました。予選では、また左側ニュータイヤで、右側に距離が少なめのユーズドで出ていったのですが、そこでのフィーリングは良かったものの、その後でニュータイヤ四本に履き替えてアタックに出たら、すごいオーバーステアになっていて。周囲は赤旗再開後に出ていって、セクターでグリーンを点ける(更新する)とかあるんですが、自分は11秒台に入ったあと、出ていってもタイヤが消耗してしまったような感じで、タイムが上がる気配がまったくなくて、逆にどんどんオーバーステアがひどくなるような状況でした。何かそのあたり、違っているのかなという気がします。一発アタックしたら、もうその後が全然グリップ感がないんです。普通マカオでは走れば走るほど、セッション終盤に向けて路面がどんどん上がっていくものだと思いますが、アタック1周目が一番良くて、そのあとはもう全然でした。去年もそうでしたが、明日の予選レースはとにかく生き残らないと。ただ、12番手からのスタートだと思いますが、決勝に向けても7〜8番手、できれば3列目にはいけたらと思いますが、スタート直後など危ないポジションだと思うので、ケアしつつうまくやりたいと思います」

■佐藤万璃音
(Motopark with VEB/Car No.17/VOLKSWAGEN A41)
「フリープラクティス2は、前日のデータを見ながら、詰められる部分を少しずつ改良していきました。走り出しからタイムも出ていましたし、リズム良く走れていたとは思っています。ただ、前日のタイヤトラブルの影響で、左側のみ新品タイヤを履かざるを得ず、FP2からはタイヤが限界で。それを気にしながら、当たらないように気をつけていました。チームメイトもみんな速いので、予選に向けてもう一度データを見つつアタックしましたが、順位はそれほど変わっていないものの、いいフィーリングで走ることができたと思っています。初のマカオにしては上出来ではないでしょうか。明日は予選レースですが、今まで同様にとにかくクルマを壊さないようにしたいですね」

■山下健太
(B-Max Racing Team/Car No.21/VOLKSWAGEN A41)
「厳しい一日でしたね。フリープラクティス2まではセクター2でも8番手タイムくらいは出ていたのですが、ニュータイヤを入れてから伸び幅がまったくなかったのと、クリアラップがほとんどとれず、全然うまくいきませんでした。明日は苦しいグリッドではありますが、山側はスピードもありますし、うまく海側でスリップストリームについて、抜いていきたいと思います。まだ新品のセットが1セット残っているので、それをうまく使っていきたいです」

■坪井翔
(TEAM TOM'S/Car No.11/TOYOTA TOM'S TAZ31)
「FP2までは自分のペースなりに、なんとか着実にタイムを上げてこられたので、良い感じで予選2回目を迎えたのですが、そこでニュータイヤを履いても全然タイムが上がらなくて。それが大きな問題だと思っています。1回目の赤旗が出て、ピットインしたところでニュータイヤを履いたんですが、すぐまた赤旗になって。それでまた出ていきましたが、すぐグリップがなくなっていく感じで、初日のFP1のときのような状況でした。それがなぜなのか分からなくて。それがなければ、いつものように最後の方にタイムが上がっていくはずなんですが、落ちていく一方というか、タイムが上げられる感じではありませんでした。明日の予選レースに向けては、おそらく今日のこのタイヤを使わなければならないので、とにかくQ2の状況の原因を探らないといけないですし、セットアップも含めてもう一度仕切り直すというか、明日はもうレースなので去年全然戦えなかった海側でなんとかバトルできるようにはしたいですね」

■宮田莉朋
(TEAM TOM'S/Car No.12/TOYOTA TOM'S TAZ31)
「プラクティスまでは山側のいい走り方などが見つけられていなかったですし、あまり良いタイムを出すことができていなかったので、Q2に向けてちゃんとタイムが出せるのか不安なところもありました。けれど、Q2ではチームメイトとコンマ1秒差のタイムをマークすることができたので、その点では良かったと思います。もちろん、今週は日本勢の最上位というのが目標ではありましたが、順位関係なく、市街地も初めて、マカオも初めてという状況の中で、なんとかここまでチームメイトとのタイム差を詰めることができたので、すこし安心したというか、明日に向けてそれなりのデータを残すことができたのかなと思っています。結果的にニュータイヤではしっかりアタックできていないというか、自分が山側とかをしっかり走れていない中で、周回するごとにどんどんグリップが落ちて来て。それでも最後に速い車が後ろから来たところで、今日の最後の走行ですし、予選ですから攻めるんだ、という気持ちでついて行ったことで、山側でも今まで見つけられていなかったラインや走り方が見つけられてベストタイムを出すことができました。やっと少し今日のQ2で掴めたような気がします。明日はとにかく10周走りきって、順位を気にせずマカオのレースの戦い方を学んで、日曜の決勝に向けていいデータ、そして自分にとっての課題を見つけたいと思います」

■アレックス・パロウ
(ThreeBond Racing with Drago corse/Car No.20/TOMEI ENGINE)
「全然ダメだったね。今日は僕たちは全然ミスを犯してはいないし、自分の走りにも大きな問題はなかったと思うけれど、パフォーマンスがまったくなかった。たしかに赤旗にアタックを遮られたけれど、それだけの問題じゃない。セッション中に四輪ニュータイヤを履いてもグリップ感がなく、さらに左側に2本ニュータイヤを投入したけれど、状況は変わらなかった。トップからは遠く離されているし、中団グループからも後れを取っている状況に、ちょっとネガティブになってしまいそうだ。セットアップも色々と試しているし、予選中にも変更を行ったりしたけれど、効果がないんだ。できる限りのことをやっているのに、本当に残念というしかない。ミスをしてクラッシュしたりした他のドライバーが、1周しかアタックできていないのに僕らより良いタイムをマークしているなんて……。明日の予選レースは最後尾からのスタートだし、失うものは何もないからね。とにかく最悪でも現状維持なんだから、アクシデントの多い1周目を気をつけつつ、プッシュしていくしかないね」

第64回マカオグランプリ プラクティス2結果
Pos No Driver Nat Car Best Time Laps Gap km/h
1 15 Joel Eriksson SWE Dallara Volkswagen 2'12.032 12   166.87
2 18 Daniel Ticktum GBR Dallara Volkswagen 2'12.142 11 0.110 166.73
3 3 Ferdinand Habsburg AUT Dallara Volkswagen 2'12.284 13 0.252 166.55
4 7 Callum Ilott GBR Dallara Mercedes 2'12.369 12 0.337 166.44
5 9 Maximilian Gunther DEU Dallara Mercedes 2'12.418 11 0.386 166.38
6 19 Sergio Sette Camara BRA Dallara Volkswagen 2'12.721 6 0.689 166.00
7 1 Lando Norris GBR Dallara Volkswagen 2'12.909 11 0.877 165.77
8 22 Yuhi Sekiguchi JPN Dallara Volkswagen 2'13.122 12 1.090 165.50
9 8 Guanyu Zhou CHN Dallara Mercedes 2'13.124 11 1.092 165.50
10 2 Jehan Daruvala IND Dallara Volkswagen 2'13.206 13 1.174 165.40
11 26 Pedro Piquet BRA Dallara Mercedes 2'13.218 5 1.186 165.38
12 21 Kenta Yamashita JPN Dallara Volkswagen 2'13.255 14 1.223 165.34
13 16 Tadasuke Makino JPN Dallara Volkswagen 2'13.425 12 1.393 165.13
14 10 Mick Schumacher DEU Dallara Mercedes 2'13.476 7 1.444 165.06
15 25 Ralf Aron EST Dallara Mercedes 2'13.621 14 1.589 164.88
16 6 Devlin Defrancesco GBR Dallara Volkswagen 2'13.795 14 1.763 164.67
17 5 Sacha Fenestraz FRA Dallara Volkswagen 2'13.981 11 1.949 164.44
18 17 Marino Sato SMR Dallara Volkswagen 2'14.134 13 2.102 164.25
19 11 Sho Tsuboi JPN Dallara Toyota 2'14.250 11 2.218 164.11
20 20 Alex Palou JPN Dallara Tomei 2'14.774 12 2.742 163.47
21 12 Ritomo Miyata JPN Dallara Toyota 2'15.861 13 3.829 162.17
22 23 DRAGON (Ryuji Kumita) JPN Dallara Volkswagen        

第64回マカオグランプリ 予選2回目結果
Pos No Driver Nat Car Best Time Laps Gap km/h
1 15 Joel Eriksson SWE Dallara Volkswagen 2'10.720 12   168.54
2 1 Lando Norris GBR Dallara Volkswagen 2'10.744 13 0.024 168.51
3 7 Callum Ilott GBR Dallara Mercedes 2'10.810 14 0.090 168.43
4 9 Maximilian Gunther DEU Dallara Mercedes 2'11.156 12 0.436 167.98
5 3 Ferdinand Habsburg AUT Dallara Volkswagen 2'11.245 12 0.525 167.87
6 18 Daniel Ticktum GBR Dallara Volkswagen 2'11.437 12 0.717 167.62
7 10 Mick Schumacher DEU Dallara Mercedes 2'11.483 13 0.763 167.57
8 22 Yuhi Sekiguchi JPN Dallara Volkswagen 2'11.559 12 0.839 167.47
9 19 Sergio Sette Camara BRA Dallara Volkswagen 2'11.569 5 0.849 167.46
10 8 Guanyu Zhou CHN Dallara Mercedes 2'11.781 11 1.061 167.19
11 5 Sacha Fenestraz FRA Dallara Volkswagen 2'11.880 14 1.160 167.06
12 16 Tadasuke Makino JPN Dallara Volkswagen 2'11.929 13 1.209 167.00
13 26 Pedro Piquet BRA Dallara Mercedes 2'12.050 13 1.330 166.85
14 6 Devlin Defrancesco GBR Dallara Volkswagen 2'12.349 14 1.629 166.47
15 17 Marino Sato SMR Dallara Volkswagen 2'12.558 12 1.838 166.21
16 21 Kenta Yamashita JPN Dallara Volkswagen 2'12.563 13 1.843 166.20
17 25 Ralf Aron EST Dallara Mercedes 2'12.644 13 1.924 166.10
18 11 Sho Tsuboi JPN Dallara Toyota 2'13.604 13 2.884 164.91
19 2 Jehan Daruvala IND Dallara Volkswagen 2'13.710 3 2.990 164.77
20 12 Ritomo Miyata JPN Dallara Toyota 2'13.721 13 3.001 164.76
21 20 Alex Palou JPN Dallara Tomei 2'13.863 11 3.143 164.59


news

li




gotoback
li
å