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雨中の第13戦は坪井翔が逃げ切り5連勝
金丸悠が2位、根本悠生が3位で初の表彰台に

坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)

 9月7日(金)に行われた2回の専有走行を経て、迎えた9月8日(土)、午前9時から全日本F3選手権第13戦/第14戦の公式予選がスタートした。ただこの日の岡山国際サーキットは、早朝こそ曇り空だったものの、午前8時30分頃から強い雨が降りはじめ、路面はヘビーウエットとなった。

全日本F3選手権第13戦のスタートシーン

 午前9時のコースオープンとともに、トラブルのためピットに戻った大湯都史樹(TODA FIGHTEX)をのぞく14台が周回を重ねていくが、雨量が減るとともにタイムも向上。1分40秒台から1分38秒台へと短縮されていく。

 そんななか、開始から13分というところで、DRAGON(TEAM DRAGON F3)が2コーナーでコースアウトを喫してしまう。そのため一時赤旗中断となり、残り8分で再開された。

 再開後ふたたび雨脚が強くなるなか、ただひとり1分37秒台に入れる1分37秒730をマークした坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)が第13戦のポールポジションを獲得。笹原右京(THREEBOND)が2番手に続き、阪口晴南(TODA FIGHTEX)が3番手、赤旗中断前に再コースインを果たした大湯都史樹(TODA FIGHTEX)が4番手につけた。

■2番手にアクシデントが相次ぐ

金丸悠(B-MAX RACING F3)

 午後2時10分の第13戦の決勝レースまでの間に、時折岡山国際サーキットは雨脚が強くなることもあったが、迎えた決勝のグリッド進行時は小康状態に。ただ、スタート10分前にふたたび雨が強くなった。

 迎えたスタートでは、ポールポジションの坪井がスタートを決め、2番手スタートの笹原がアトウッドカーブで坪井のインをうかがうも、そのまま2番手へ。一方、3番手は阪口と大湯の争いとなるが、1〜2コーナーで競り合った2台は接触。阪口は左フロントを傷めてしまいコースアウト。これで大湯が3番手、そしてスタートで順位を上げた金丸悠(B-MAX RACING F3)が4番手に。根本悠生(Albirex-RT)が5番手に続いた。

 序盤、2番手の笹原は坪井から1秒程度のギャップでピタリと背後につけていくが、路面が乾き始めると、周囲に比べペースが苦しくなってしまう。迎えた3周目のレッドマンコーナーでは、「ブレーキがロックしてしまって」まさかのコースアウトを喫してしまう。これで笹原の接近を脅威に感じていた坪井は2番手に浮上した大湯に対して、大きなリードを築いていくことになった。

 しかし、5周を過ぎるあたりから雨が弱まるとともにコース上の水量が減り、ペースが上がり出すとアクシデントが相次ぐ。9周目にはレッドマンコーナーで、笹原同様に3番手の金丸がコースアウト。幸いこれはすぐにコースに戻ることができたが、10周目には2番手の大湯が2コーナーでコースアウト。グラベルにストップしてしまい、悔しいリタイアとなった。

 これで2番手に金丸、さらに3番手には笹原が続くが、10周目の1コーナーでわずかにアウトにはらんだ笹原を根本がオーバーテイクし3番手に浮上する。一方、笹原には宮田が接近し、終盤に向けて2台による4番手争いとなっていった。

■坪井が逃げ切り。根本が嬉しい初表彰台

根本悠生(Albirex-RT)

 一方、トップの坪井は10周目、リードを5秒ほど失ってしまうが、これはイエローフラッグが提示されていたため。「イエローの区間で周回遅れに引っかかってしまいましたが、そこで黄旗をちゃんと見て判断できた」と坪井。

 坪井は終盤に向けてふたたびペースを上げると、1分37秒444というファステストラップをマーク。最後は金丸に対して4.580秒の差をつけ逃げ切り、5連勝で今季10勝目を挙げた。また、ポールポジションとファステストラップでの1ポイントずつを加算し、フルマークも4戦連続となっている。

 2位は金丸で、第11戦もてぎでの3位表彰台を上回り、今季最高位を更新。3位に入った根本は自身の初ポイントを3位初表彰台で飾った。また、これはアルビレックス・レーシングチーム、そしてメルセデスエンジンにとっても全日本F3選手権での初表彰台となっている。

根本悠生(Albirex-RT)

 中盤以降ずっとバトルを展開していた4番手争いは、笹原が宮田を0.585秒差で振り切り4位に。宮田は5位で、第5戦以来となる表彰台圏外となった。6位には三浦愛(EXEDY B-MAX F317)が入り、今季初ポイントを獲得している。

 F3-Nはジェイク・パーソンズ(NODAレーシング)が今季最高位となる10位でフィニッシュ。このラウンドでもフルポイントを獲得した。

リザルト・エントリーリストのPDFはこちらへ

全日本F3選手権第13戦の表彰台 三浦愛(EXEDY B-MAX F317) 笹原右京(THREEBOND)
宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F317) 大湯都史樹(TODA FIGHTEX) 山口大陸(タイロクレーシング28号)
ジェイク・パーソンズ(NODAレーシング) 阪口晴南(TODA FIGHTEX) DRAGON(TEAM DRAGON F3)


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