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二度のセーフティカーが入るレースを
坪井が制し今季11勝目、タイトルに王手!

坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)

全日本F3選手権第14戦のSCランの様子

 全日本F3選手権は第14戦と第9戦の決勝日となる9月9日(日)を迎えた。9月8日(土)の午前9時から行われた公式予選では、ヘビーウエットのなか途中DRAGON(TEAM DRAGON F3)が2コーナーでコースオフしたことにより赤旗中断となる。

 その後、各車が残り8分のなかでアタックを展開していくが、第13戦とともに坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)が1分37秒779というセカンドベストをマーク。第14戦のポールポジションも獲得した。2番手にも第13戦同様笹原右京(THREEBOND)がつけた。3番手には宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)が続いている。

■レースはSCスタートに

 前日の第13戦は、ヘビーウエットから少しずつ路面が乾いていくコンディションとなったが、9月9日(日)午前10時15分からの第14戦は、強めの雨が降り続いていた。なお、この日は全日本スーパーフォーミュラ選手権とともに、荒天のため全日本F3選手権第14戦、第9戦ともに周回数が変更された。第14戦は当初予定の25周から18周(最大35分)に、第9戦は18周から13周に変更されている。

坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)

 迎えたスタートは、安全性を重視し今季初のセーフティカースタートが選択される。SCは3周先導し、4周目にスタートが切られるが、ポールスタートの坪井がまずはトップで1コーナーへ。笹原、宮田とグリッドどおりにレースが進んでいく。

 坪井は4周目には早くも笹原に対して2秒の差を築くが、コースは全域に渡ってウォータースクリーンが大きく上がり、なかなか前走車の背後につけない状態が続く。そのなかで1秒前後の戦いが展開されていったのは、阪口晴南(TODA FIGHTEX)を先頭とした4番手争い。大湯都史樹(TODA FIGHTEX)、そして第13戦で初表彰台を獲得した根本悠生(Albirex-RT)が続く戦いとなった。

■坪井がまたもフルポイント

終盤のSCランの様子

 しかし雨脚はレース後半に至るまで弱まることはなく、12番手争いを展開したDRAGON(TEAM DRAGON F3)と山口大陸(タイロクレーシング28号)の2台をのぞき各車の間隔は広がっていくことになるが、注目はファステストラップ争い。坪井が1分39秒222をマークしていたが、これを誰が破るかに注目された。

 その最右翼と言えたのが2番手の笹原、そして「雨の走り方を探りながら、ファステストと順位を上げることを狙っていた」3番手の宮田。アグレッシブな走りで坪井を追ったが、雨量も多くなかなか坪井のタイムを破ることができなかった。そして、終盤の16周目には雨量が多くなったこともあり、ふたたびセーフティカーがコースインすることに。

 これでトップは坪井のまま18周のレースはチェッカーを迎えることに。坪井はポールの1点、そしてファステストラップの1点も加算し、このレースもフルポイントを獲得。笹原、宮田が表彰台を獲得、阪口が4位、大湯が5位に。根本は6位に食い込み、2戦連続のポイント獲得を果たした。

 この結果、坪井は宮田とのポイント差を59ポイントに拡大、第9戦の結果次第では今季のチャンピオンを決める状況となり、文字通りこの第14戦でタイトルに王手をかけた格好となった。

 一方、F3-Nのジェイク・パーソンズ(NODAレーシング)は11位でチェッカーを受け、このラウンドでもフルポイントを獲得した。

リザルト・エントリーリストのPDFはこちらへ

全日本F3選手権第14戦の表彰台 笹原右京(THREEBOND) 宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)
阪口晴南(TODA FIGHTEX) 根本悠生(Albirex-RT) 片山義章(YTB F318)
DRAGON(TEAM DRAGON F3) 河野駿佑(HubAuto F318) 畑享志(B-MAX RACING F3)


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