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混乱を後目に坪井が11連勝・今季16勝目
2位に阪口、河野が3位で初表彰台を獲得

坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)

 10月12日(金)に行われた2回の専有走行を経て、全日本F3選手権第8大会は10月13日(土)の大会2日目を迎えた。この日は曇天の下、WEC世界耐久選手権のフリープラクティス3に続き、午前11時30分から公式予選がスタートした。

全日本F3選手権第18戦のスタートシーン

 しかし各車がウォームアップを終え、いざアタックに入ろうかという開始7分のタイミングで、赤旗が提示されてしまう。これは阪口晴南(TODA FIGHTEX)の左側ミラーが脱落し、レコードライン上に落ちてしまったため。回収の後、すぐにリスタートとなった。

 ここでまずは各車が一度目のアタックを展開するが、まずは坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)が1分33秒905をマークしトップにたつ。これに宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)、そして笹原右京(THREEBOND)が続く。

 各車一旦ピットに戻り、二度目のアタックが展開されていくが、ここで坪井はコースレコードとなる1分33秒309にタイムを上げ、第18戦のポールポジションを獲得。宮田が続き、チェッカー周にタイムを上げた片山義章(YTB F318)が3番手に。笹原、阪口晴南(TODA FIGHTEX)、金丸悠(B-MAX RACING F3)と続くトップ6となった。

■スタートで混乱。4台が遅れる

坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)

 WECの予選に続き、午後3時25分にフォーメーションラップがスタートした第18戦の決勝レース。迎えたスタートでは、坪井が好発進を決め、宮田が2番手でTGRコーナーへ向かう。しかしここで宮田のインを片山が突いていった。宮田と片山の2台はわずかに接触してしまい、宮田はスピン。片山もフロントウイングをわずかに破損してしまう。さらに、直後につけていた金丸と笹原が、片山を避けようとした際に接触してしまう。これで笹原はストップ、金丸もピットインを強いられてしまった。

 この混乱のなか、坪井に続く2番手に浮上したのは7番手スタートの大湯都史樹(TODA FIGHTEX)。片山、10番手スタートの三浦愛(EXEDY B-MAX F317)、さらに阪口と続いていく。この中で激しい追い上げをみせたのは阪口で、まずは2周目に三浦をかわすと、3周目にはフロントウイングを傷めペースが上がらない片山をパス。さらに6周を過ぎる頃には大湯の背後に迫った。

 また、後方からは9番手スタートの河野駿佑(HubAuto F318)、スタートで出遅れてしまった大草りき(Planex・スマカメ F3)が三浦愛(EXEDY B-MAX F317)をかわしながらポジションを上げる。8周目には阪口が大湯をかわし2番手に浮上すると、レース中盤には大湯、河野、大草、三浦と続くオーダーへと変化していった。

■混戦のなか坪井が逃げ切り

阪口晴南(TODA FIGHTEX)

 毎周のようにオーバーテイクが展開される大混戦のなか、首位の坪井は2周目以降1分34秒台のタイムを並べ続け、15周目には1分34秒209というファステストラップを記録。そのまま逃げ切りに入っていった。それに阪口が続くが、レース終盤に3番手の大湯と河野の差が縮まり始めた。

 16周目あたりから大湯のインをうかがった河野だったが、「自分の方がペースが速いと思っていた(河野)」こともあり、無理な攻防を仕掛けずチャンスをうかがっていく。18周目、アドバンコーナー立ち上がりで大湯がわずかにアウトにはらむと、河野はその翌周のストレートまで大湯と激しいバトルを展開し、18周目のホームストレートでついに大湯をかわし3番手に浮上した。

 トップの坪井は、ファステストラップも記録しまたもフルポイント獲得となる優勝を飾った。これで全日本F3選手権における記録となる11連勝、年間最多勝記録達成となる今季16勝目を飾った。2位は阪口で、第7戦以来の表彰台獲得となった。

 3位は河野で、全日本F3選手権での初表彰台を獲得。4位は大湯、そして5位には大草が入り、初参戦でのポイント獲得を果たした。三浦は19周目まで6番手を守っていたものの、20周目にスタートでの接触から追い上げた宮田が三浦をパス。1ポイントを得ている。

 F3-Nはこのレースもジェイク・パーソンズ(NODAレーシング)がトラブルを抱えながらも走りきり、14位でフィニッシュ。第9戦ではスタート前にトラブルに見舞われ悔しい結果となったが、ふたたびフルポイントを取り戻した。

リザルト・エントリーリストのPDFはこちらへ

全日本F3選手権第18戦表彰台 大湯都史樹(TODA FIGHTEX) 大草りき(Planex・スマカメ F3)
3位を獲得した河野駿佑(HubAuto F318) 三浦愛(EXEDY B-MAX F317) 宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)
片山義章(YTB F318) 太田達也(Albirex-RT) ジェイク・パーソンズ(NODAレーシング)


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