arcive
calender result report driver team ranking

09

09

専有走行レポート 第3/4戦 予選上位コメント 第3戦決勝上位コメント 第3戦決勝レポート
第4戦決勝上位コメント 第4戦決勝レポート フォトギャラリー  

富士ならではの高速バトルを制し佐々木大樹が14年以来の勝利

Plants: image 1 0f 4 thumb
佐々木大樹/B-MAX NDDP F3

■予選はB-MAX勢が上位に。マーデンボローと佐々木がポール獲得

 快晴に恵まれた5月13日(金)の専有走行から一夜明け、14日(土)午前9時30分から行われた全日本F3選手権第3戦/第4戦の公式予選。両ラウンドとも、多くのドライバーがアウトラップ後2周を費やし念入りにタイヤを温めアタックへ。次々とモニター上の首位が入れ替わっていくなか、第3戦のポールポジションを獲得したのは、開幕ラウンドの鈴鹿で2戦連続表彰台を獲得したヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)。自身初のF3でのポール獲得となった。2番手につけたのは、専有走行でトップタイムをマークしていた坪井翔(ZENT TOM'S F314)。3番手に佐々木大樹(B-MAX NDDP F3)がつけた。

 10分間のインターバルをおき迎えた第4戦の予選では、コンディションの好転もあってかタイムが向上。そんななか、ただひとり1分33秒台に入れた佐々木がポールポジションを獲得。セクター2でTEAM TOM'S勢との差を詰めたB-MAX Racing Team with NDDP勢が両ラウンドともポールポジションを獲得した。

 F3-Nでは、第3戦はDRAGON(B-Max Racing F308)が自身初のF3-N予選首位を獲得。ただ、第4戦は「わずかにミスがあった(DRAGON)」ため、両戦とも首位獲得はならず。第4戦は鈴鹿で開幕2連勝を飾った片山義章(Petit LM Racing)がクラス首位を獲得した。

■マーデンボローvs佐々木。チームメイト同士のバトルを佐々木が制す

序盤をリードしたマーデンボロー

 迎えた午後2時10分のフォーメーションラップのスタート時、富士スピードウェイ上空は曇り。スタートでは、ポールポジションのマーデンボローが首位をキープ。2番手に坪井、3番手に佐々木、さらに千代勝正(B-MAX NDDP F3)、山下健太(ZENT TOM'S F312)と続いていく。一方、7番手スタートの石川京侍(TODA FIGHTEX)がエンジンストールで遅れ、ポジションを落としてしまう。

 VOLKS WAGEN A41エンジン勢のパワーを警戒していたTEAM TOM'S勢は、早めにポジションを上げておこうと序盤から積極的に仕掛けていく。2周目、ダンロップコーナーで坪井がマーデンボローのインを突くが、クロスラインでマーデンボローがポジションをキープ。立ち上がりで加速の鈍った坪井は、逆に佐々木の攻勢にあってしまい、3周目の1コーナーで佐々木がアウトから坪井をパス! 坪井もふたたび佐々木を攻めるが、佐々木が2番手をキープ。これでB-MAX Racing Team with NDDP勢がワン・ツーを占めていった。

サイド・バイ・サイドの戦いをみせる佐々木とマーデンボロー

 勢いに乗る佐々木は、6周目には1.032秒あったマーデンボローとの差を縮め、7周目には0.465秒差に。8周目にはついに佐々木がマーデンボローのインを突くが、アウト側にポジションを取ったマーデンボローは佐々木とコカコーラ・コーナーまでサイド・バイ・サイド! 「ヤンはすごくフェアだった(佐々木)」という見応え抜群のバトルを展開し、逆にインを取って首位を守ってみせる。その後、ふたたびマーデンボローは佐々木とのマージンを築いていった。

 しかし、佐々木は「いくつかミスもあった」というマーデンボローにふたたび迫っていくと、13周目の1コーナーでついにマーデンボローを攻略しトップに浮上! マーデンボローも悲願の勝利に向けて佐々木に食らいつくが、最終的には0.612秒差で佐々木が逃げ切りに成功。同じ富士スピードウェイでの、2014年第14戦以来となる全日本F3での勝利を飾った。2位はマーデンボローとなった。

坪井翔/ZENT TOM'S F314

 3位争いは坪井と、2周目に千代をかわした山下とのチームメイト同士のバトルとなるが、13周目の1コーナーで山下が坪井のインを突くも、逆に山下がオーバーラン。これで3位は坪井となった。一方、「いっちゃおう! と思ってインに入ったんですが……。それでフラットスポットを作ってしまって」と山下はファイナルラップで千代にかわされてしまうことに。4位に千代、5位に山下という結果となった。6位はスタートで遅れるも、オーバーテイクを続けて来た牧野任祐(TODA FIGHTEX)となった。


■F3-Nの歴史に残る大バトルを制した
アレックス・ヤンが0.014秒差の初優勝!

DRAGON/B-Max Racing F308

 F3-Nは、スタートから非常にドラマチックな展開となった。首位スタートのDRAGONがストールし遅れ、さらに直後の1コーナーで、「まわりを囲まれてしまい、他車のタイヤがサイドポンツーンに当たってスピン。その際に足回りが壊れてしまいました」と2連勝中だった片山がリタイアを喫してしまう。

 これでF3-Nの上位は廣田築(アルビレックスF306TLM)、2番手に岡崎善衛(Glocal アルビTLM)、そしてDRAGON、アレックス・ヤン(ALEX YANG Hanashima F3)というオーダーとなる。DRAGONは7周目には岡崎をかわすと、9周目には廣田に接近。ただ、なかなか抜くには至らず、4台が接近していくこととなった。

 各車が消耗しはじめるなかで展開されたバトルは、12周目あたりで一団となっていく。富士スピードウェイを大いに沸かせた4台のサイド・バイ・サイドは、ファイナルラップまで続くことになった。

 ファイナルラップの時点では、DRAGONがF3-Nの首位。廣田、岡崎、ヤンと続く順位だったが、最終周に思わぬ展開が。まず、廣田が「4台のバトルのなかで接触があって、リヤの何かが壊れてしまった」と遅れてしまう。さらに、岡崎が「ダンロップコーナーで仕掛けるつもりで、前をうかがいながらアウト側からコーナリングしたんですが、気持ちが出てしまって……」とアドバンコーナーで単独スピン。ストップしてしまう。

アレックス・ヤン/ALEX YANG Hanashima F3

 これでDRAGON、ヤンという戦いとなるが、最終コーナーで「普通にコーナリングできていた」というDRAGONの立ち上がりにヤンが合わせ、スリップストリームにつくと、コントロールラインに向けて2台は横並びとなっていく。

 猛然と加速する2台だったが、ほんのわずかに早くコントロールラインを切ったのはヤン! 「本当に嬉しい。少しずつ頑張って努力して来た結果です」と、なんとわずか0.014秒差という超僅差で、自身の初優勝を飾ることとなった。2位はDRAGON、3位はなんとかチェッカーまで走りきった廣田という結果となった。

リザルト・エントリーリストのPDFはこちらへ

全日本F3選手権第3戦の表彰台 全日本F3選手権第3戦 F3-N表彰台
大津弘樹/HFDP RACING F312 序盤の上位争い 大津弘樹と阪口晴南、牧野任祐のバトル
三浦愛/EXEDY B-Max F312 岡崎善衛/Glocal アルビTLM ヤン・マーデンボロー/B-MAX NDDP F3

リザルト・エントリーリストのPDFはこちらへ


news

li




gotoback
li