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好調佐々木が序盤の攻防を制し連勝を飾る
F3-Nはマッチレースを勝ち抜いた片山が今季3勝目
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佐々木大樹/B-MAX NDDP F3 |
■スタートではマーデンボローが首位浮上もポジションダウン
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全日本F3第4戦のスタートシーン |
白熱したレースが展開された前日の第3戦から一夜明け、全日本F3選手権第4戦は5月15日(日)、富士スピードウェイで決勝レースのときを迎えた。スタート時刻は午前10時55分。朝から富士は晴天に恵まれ、2日続けてドライでの決勝となった。
さわやかな日射しのもとで切られたスタートでは、2番手スタートのヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)が好スタート。1コーナーでポールポジションスタートの佐々木大樹(B-MAX NDDP F3)のインを突き、トップでオープニングラップをクリアしていく。
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山下健太/ZENT TOM'S F312 |
しかし、2周目のコカコーラ・コーナーで「ずっと週末オーバーステアだったが、姿勢を乱してコースアウトしてしまったんだ」とマーデンボローがややコースアウト。この間に佐々木が首位へ、さらに山下健太(ZENT TOM'S F312)もマーデンボローをかわし2番手へ浮上する。3周目にはさらにその後方で、4番手を走っていた坪井翔(ZENT TOM'S F314)を「今日はマシンのバランスがすごく良かった」という千代勝正(B-MAX NDDP F3)がかわしていく。前日の第3戦同様、序盤から各所で激しい戦いが展開されていった。
3周を終えるとレースは落ち着きはじめるが、それでも上位陣は1秒差以内の緊迫した状況。首位佐々木、さらに山下、マーデンボロー、千代、坪井と、B-MAX Racing Team with NDDP勢とTEAM TOM'S勢が上位を占めていくが、その背後にはHFDP RACINGとTODA RACINGの4台による、こちらも激しい戦いが展開されていく。
■マーデンボローvs千代。激しい戦いは思わぬ決着に
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ヤン・マーデンボロー/B-MAX NDDP F3 |
トップに立った佐々木は、山下に対して6周目には1秒ほどのマージンを築きはじめるが、山下も簡単には差を開かせない。その後方では、マーデンボローに対して千代が激しくプレッシャーをかけていく。10周目を過ぎるあたりから、毎周のようにアタックを仕掛けていくようになり、14周目の1コーナーではついに千代がマーデンボローをパス。ただ、その周のダンロップコーナーで今度はマーデンボローが先行する。
チームメイト同士のバトルは、思わぬ形で決着する。15周目の1コーナーのブレーキングで、マーデンボローと千代が接触してしまう。「半車身くらい僕が前に出ていて、ヤンのスペースも残していたんですが、タイヤが当たってしまったようでマシンが宙に浮いてしまい、横を向いて着地した」という千代はハーフスピン状態に陥り、なんとかクラッシュを免れるもタイヤに大きなダメージを受けピットインしてしまう。さらにマーデンボローも姿勢を乱した影響で坪井にかわされ、4番手にドロップしてしまった。「チームメイト同士で当たるのはあってはならないこと。反省しています」と千代。
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佐々木大樹/B-MAX NDDP F3 |
これで上位のオーダーは佐々木、山下、坪井、マーデンボロー、石川京侍(TODA FIGHTEX)というトップ5に変化する。後方のバトルを後目に、佐々木は最後まで山下とのギャップを保つと、第3戦同様トップでチェッカー! 今シーズン予定されていた序盤2大会でのスポット参戦のうち、最後の富士ラウンドでダブルウインを達成してみせた。2位は山下、3位は坪井と、TEAM TOM'S勢が表彰台の両脇を占めている。
■F3-Nは片山とDRAGONのマッチレースに
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DRAGON/B-Max Racing F308 |
F3-Nも、第3戦に続きバトルの多いレースとなった。オープニングラップでは岡崎善衛(Glocal アルビTLM)がトップに立ち、DRAGON(B-Max Racing F308)、片山義章(Petit LM Racing)と続くも、岡崎は少しずつポジションを下げてしまう。
これで2周目にはDRAGONが首位に浮上するが、その背後には第3戦でリタイアしていた片山義章(Petit LM Racing)が迫る。6周目を過ぎる頃になると、DRAGONと片山による首位争いが激しさを増していった。
片山は「DRAGON選手の弱点をずっと探りながら、TGRコーナーでアウトにならび、コカコーラ・コーナーで抜こうと思っていました」と何度もTGRコーナーのアウトからDRAGONに迫るも、DRAGONもコース各所できっちりとインを抑え、首位を守っていく。
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片山義章/Petit LM Racing |
しかし、19周目の1コーナーで、今度はインにマシンを振った片山はDRAGONをオーバーテイク。「まだタイヤにも余裕があった」片山はスパートをかけ、第3戦の借りを返す今季3勝目を飾った。DRAGONは、ファイナルラップにかけて廣田築(アルビレックスF306TLM)の攻勢にさらされるも、なんとか2位を守り切ってみせた。
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全日本F3選手権第4戦の表彰台 |
全日本F3選手権第4戦 F3-N表彰台 |
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阪口晴南/HFDP RACING F312 |
三浦愛/EXEDY B-Max F312 |
岡崎善衛/Glocal アルビTLM |
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牧野任祐/TODA FIGHTEX |
山口大陸/タイロク・エクシード28号 |
山下健太/ZENT TOM'S F312 |
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石川京侍/TODA FIGHTEX |
千代勝正/B-MAX NDDP F3 |
グリッドキッズの様子 |
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