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専有走行レポート 第11/12戦
予選上位コメント
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牧野とのマッチレースをマーデンボロー制す
F3-NはDRAGONが58戦目の初優勝

第11戦を制し、リオデジャネイロオリンピックでのウサイン・ボルトのポーズをとるヤン・マーデンボロー

 快晴に恵まれた8月19日(金)の専有走行から一夜明けた全日本F3第6ラウンド。ツインリンクもてぎはこの日は朝から雨模様で、雲の流れが速く午前10時45分からの第11戦公式予選では、細かい雨粒ながら強い雨が横殴りで降り注ぐコンディションとなった。

■第11戦で牧野が初のポールポジションを獲得

 そんななか、10分間の走行でタイムを出そうと、まずは牧野任祐(TODA FIGHTEX)を先頭に続々とコースイン。アタックを展開していくが、ウエットとなった18日(木)の専有走行でも速さを発揮したTODA RACINGのふたりがポール争いをリードしていく。

 なかでも、ウエットを得意とする牧野がアタック開始から常にタイミングモニターのトップを譲らず、2分02秒440から、さらに2分01秒545までタイムを上げていく。この牧野のタイムを目指し残り3分で石川京侍(TODA FIGHTEX)、さらに坪井翔(ZENT TOM'S F314)、ヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)らが2分02秒台のタイムを記録していくが、牧野のタイムには届かない。

 牧野は最後までトップを譲らず、待望の全日本F3初ポールポジションを決めてみせた。2番手には、チェッカー周に2分01秒763までタイムを上げたマーデンボローがつけ、坪井が3番手、石川が4番手という結果となった。F3-Nは、終盤タイムを上げた片山義章(Petit LM Racing)がトップタイムとなった。

 午前11時05分にスタートした第12戦の公式予選も、吹き付けるような雨は変わらず。ふたたび牧野を先頭にアタックが展開されていった。第11戦から各車コンディションに対応したため、タイムはアタック1周目から上がっていった。

 まずは牧野が2分01秒台のタイムをマークしていくが、ここでタイムを上げてきたのはTEAM TOM'S勢。坪井が2分01秒346をマークしタイミングモニターのトップにつけると、さらに山下健太(ZENT TOM'S F312)もタイムアップ。2分01秒320で、坪井のタイムを上回っていった。

 しかし、チェッカー周にさらにタイムを削ってきたのはマーデンボロー。唯一2分00秒台に入れる2分00秒794をマークし、第12戦のポールポジションを獲得。山下、坪井とTEAM TOM'S勢が続いた。F3-Nも片山がチェッカー周にタイムを上げ、DRAGON(B-Max Racing F306)をおさえF3-Nのポールを獲得している。

■突然降りはじめた雨。路面は一気にウエットに

全日本F3第11戦のスタートシーン

 予選後に開催されたピットウォークのころ、ツインリンクもてぎは晴れ間が広がりはじめ、路面は一気に乾きドライコンディションに転じた。スーパーフォーミュラの予選、N-ONE OWNER'S CUPのレースも路面はドライ。午後4時20分の第11戦コースオープン時も、ドライで迎えた。

 14周で争われるレースは午後4時45分にフォーメーションラップスタートの予定だったが、午後4時38分ごろ、90度コーナーの方角から一気に雨が降りはじめた。グリッド上では慌てて全車がウエットタイヤに交換。さらに、強い雨のためセーフティカースタートが選択される。

 しかも、その直後にはさらに雨脚が強くなり、10分間のスタートディレイに。全日本F3選手権第11戦のスタートは午後5時05分に切られることになった。この間に雨は一気に小降りに。ただ、路面コンディションは完全にウエット。さらに、セーフティカースタート時、13番手スタートの廣田築(アルビレックスF306TLM)がスターターのトラブルでエンジンがかからず。廣田車はピットに戻されるなど、波乱の展開となった。

 セーフティカーは2周目に退去し、いよいよレーススタートとなったが、しっかりと2番手マーデンボローとの間隔を築いた牧野がスタートを決める。しかし、マーデンボローがピタリと牧野の背後へ。その後方は坪井、石川と続く展開となる。

■牧野vsマーデンボローのマッチレースは一瞬の勝負に

牧野任祐とヤン・マーデンボローによるトップ争い

 トップを走る牧野、そして2番手のマーデンボローは、2周目以降3番手の坪井以下を2秒以上引き離し、マッチレースの様相を呈していく。ふたりの差はレース中ずっと1秒以内で、牧野に何かあればすぐにオーバーテイクできる位置につけた。

 2台の差はレース終盤に向け、ジワジワと縮まり始める。7周目には0.756秒差だった差は、8周目には0.667秒に。さらにマーデンボローは9周目に2分01秒483というファステストラップをマーク。牧野にプレッシャーをかけていった。

坪井翔/ZENT TOM'S F314

 迎えた11周目の90度コーナーへのアプローチで、マーデンボローは牧野がアウト側に一瞬ラインをずらした隙に一気にインへ! スリッピーなコンディションのなかでハードブレーキングを決めたマーデンボローが、ついにトップの座を奪い取った。

 首位に立ったマーデンボローは、12周目には2分00秒092というファステストラップをマーク。一気に牧野との差を開くとそのままチェッカー! 雨の岡山、そして第9戦富士に続く今季3勝目を飾った。2位は牧野で、初優勝こそならなかったものの自身最高位タイを記録。3位は最後まで牧野を追った坪井となった。石川が4位、ランキング2番手の山下は5位でレースを終えている。6位は阪口晴南(HFDP RACING F312)だった。

■F3-NはDRAGONが念願の初勝利を達成!

DRAGON/B-Max Racing F306

 F3-Nは、首位スタートだった片山がSC明け直後の3周目のヘアピンでコースアウト。これでDRAGONがF3-N首位に立つ。その後方ではアレックス・ヤン(ALEX YANG Hanashima F3)の背後にエンジン始動なった廣田がつけるが、ヤンは5周目のヘアピンでコースアウト。廣田が2番手に続いた。

 トップを走るDRAGONは、ウエットコンディションのなかで最後まで集中を切らさず、廣田に4.760秒差のマージンを築きチェッカー! ついに念願のF3-N初勝利を飾った。2位は廣田、3位はギリギリまで廣田を追った片山という結果となった。

 チェッカーを受けたDRAGONは、2013年に参戦を開始以来58戦目での初優勝で、ついに大願成就といった表情でガッツポーズ。ともに戦ってきた他チームのスタッフも祝福する姿が印象的だった。

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全日本F3第11戦 表彰台 全日本F3第11戦 F3-N表彰台
三浦愛/EXEDY B-Max F312 第11戦コースイン時のアレックス・ヤン。天候は晴天だった 片山義章/Petit LM Racing
廣田築/アルビレックスF306TLM イェ・ホンリー/KRC with B-Max F315 セーフティカースタートの様子
DRAGONとアドバイザーの佐々木大樹 阪口晴南/HFDP RACING F312 山口大陸/タイロクレーシング28号

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