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専有走行レポート 第11/12戦
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マーデンボローが横綱相撲でもてぎ戦連勝
F3-Nは片山が第6戦以来の勝利

ガッツポーズでトップチェッカーを受けたヤン・マーデンボロー

 スタート前に突然の大雨に見舞われ、ウエットレースとなった第11戦から一夜明けた8月21日(日)、栃木県のツインリンクもてぎで全日本F3第12戦の決勝日を迎えた。午前10時15分のフォーメーションラップスタートに向け、午前9時50分からグリッドへの試走が行われたが、この日はさすがに雨の心配はなさそう。逆に午前中からグングンと気温が上昇しており、グリッドではブレーキやラジエター等を冷却するシーンが多く見られた。

全日本F3第12戦のスタートシーン

 迎えたスタートでは、ポールポジションのヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)が好スタート。2番手の山下健太(ZENT TOM'S F312)が続くが、「序盤が勝負だと思っていた」3番手スタートの坪井翔(ZENT TOM'S F314)も蹴り出しが良く、1〜2コーナーで山下に並びかけていく。しかし、ここは山下がこらえマーデンボロー、山下、坪井というポジションでオープニングラップを終えた。

 首位を走るマーデンボローは、このもてぎ戦で連勝を飾るべく「序盤プッシュしてギャップを築くことが目標だった」とオープニングラップからマージンを築いていく。山下もマーデンボローを追うが、「グリップが少なく、追い切れなかった(山下)」と1周目には0.941秒だったマーデンボローとの差は、2周目には1.219秒、4周目には1.811秒とジリジリと拡大。20周の長いレースだが、10周を過ぎるころには2台の差は4秒に広がっていった。

■表彰台をかけた熾烈な3位争いが展開

ヤン・マーデンボロー/B-MAX NDDP F3

 一方、2番手山下の後方では、坪井と4番手スタートの牧野任祐(TODA FIGHTEX)のバトルが激化しはじめる。8周目にはテール・トゥ・ノーズとなった2台だが、坪井はなかなか牧野にオーバーテイクのスキをみせず。昨年もFIA-F4最終戦もてぎで火花を散らしたふたりの戦いは、中盤戦までずっと続いた。

 坪井と牧野によるバトルが展開されていくなか、2台にジリジリと近づいていったのは9番手スタートの高星明誠(B-MAX NDDP F3)。「第11戦では追い抜きができなかったので、今日は抜いていこうと」大津弘樹(HFDP RACING F312)、石川京侍(TODA FIGHTEX)、阪口晴南(HFDP RACING F312)と序盤から相次いでオーバーテイクを繰り返してきた高星は、10周目には坪井と牧野の背後につけ、3台の戦いに変化していった。

 この3台のバトルが動いたのは15周目。ヘアピン立ち上がりで坪井の背後にピタリとつけた牧野は、フェイントを何度か入れ坪井のインへ! 2台は90度コーナーから立ち上がりまでサイド・バイ・サイドとなる素晴らしい戦いを展開。アウト側から先に最終ビクトリーコーナーにアプローチした牧野に軍配が上がった。

牧野と坪井、高星による3番手争い

 3番手に牧野、4番手坪井と変化したオーダーだが、続く16周目の1コーナーに向け、高星が坪井に並びかける。高星は1コーナーで坪井のインをつくが、「接触はしていませんが、リヤが出てしまって」高星はスピン。これで大きくポジションを落としてしまった。

 これでチェッカーに向け順位は落ち着くかに思われたが、17周目に突然3番手牧野がスローダウンを喫してしまった。

「坪井選手のうしろを走っていて、ヘルメットのバイザーが汚れていたんです。抜いて前がクリアになったので捨てバイザーを捨てたんですが、それが吸気を塞いでしまって。こんなこと一度もなかったんですが、このタイミングで起こるかと……」とまさかのトラブルに悔しい表情を浮かべた牧野だったが、坪井、さらにイェ・ホンリー(KRC with B-Max F315)に先行されてしまい、5番手にドロップしてしまった。

 後方で展開されたバトルを尻目に、「後半はタイヤの様子を見ながら、レースを楽しめたよ。いい週末だった」というトップのマーデンボローは最終的に8.121秒のマージンを築く横綱相撲を展開。今季4勝目を飾った。2位は山下、3位は坪井と、TEAM TOM'S勢が表彰台の両脇を占めた。イェ・ホンリーが全日本F3参戦後最上位となる4位に。最終的に牧野は5位でチェッカーを受けた。

■F3-Nは3台の接近戦を片山が制す

片山義章/Petit LM Racing

 F3-Nでは、スタートで片山義章(Petit LM Racing)、DRAGON(B-Max Racing F306)がポジションを落としてしまい、アレックス・ヤン(ALEX YANG Hanashima F3)に首位の座を譲ってしまう。しかし、追い上げを展開しはじめた片山と、3周目に廣田築(アルビレックスF306TLM)を90度コーナーでかわしたDRAGONによる3台のバトルに変化していった。

 3台による戦いは5周を過ぎると、テール・トゥ・ノーズとなっていく。片山は8周目の90度コーナーで「序盤でタイヤが厳しくなってしまった」というヤンのインを突きトップに浮上。さらに、11周目にはDRAGONもヤンをパス。F3-Nのランキングトップ2による戦いとなっていった。

 トップの片山は「後半はペースが悪くなってしまいましたが、最後はしっかりトップを守ろうと思っていました」と首位を守り抜き、最後は2.3秒の差をつけ第6戦岡山以来となる優勝を飾った。2位はDRAGON、3位はヤン、4位に廣田築(アルビレックスF306TLM)という結果となった。

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全日本F3第12戦 表彰台 全日本F3第12戦 F3-N表彰台
三浦愛/EXEDY B-Max F312 片山義章/Petit LM Racing ヤン・マーデンボロー/B-MAX NDDP F3
DRAGON/B-Max Racing F306 アレックス・ヤン/ALEX YANG Hanashima F3 スピンを喫した高星明誠
イェ・ホンリー/KRC with B-Max F315 阪口晴南/HFDP RACING F312 山下健太/ZENT TOM'S F312

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