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山下vs高星のマッチレースは山下に軍配
F3-Nは片山が独走で今季7勝目
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レース後、笑顔で握手をかわす山下健太と高星明誠 |
オートポリス戦の代替イベントとして開催されている全日本F3選手権第13戦/第14戦は9月10日、岡山国際サーキットで予選日を迎えた。朝から雲はあるものの、天候は晴れ。初秋の爽やかな気候のなか、午前10時15分から第13戦の予選がスタートした。約3.7kmとコース全長の短い岡山だけに、各車アウトラップから間隔をとり、アタックを展開していった。
■マーデンボローが予選で大苦戦
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全日本F3第13戦のスタートシーン |
そんななか、アタック1周目に1分22秒187をマークし、翌周には1分22秒071にタイムアップしたのは高星明誠(B-MAX NDDP F3)。これに牧野任祐(TODA FIGHTEX)が続いていく。しかし、ほとんどのマシンがウォームアップに2周を費やした後にアタックに入っていったのに対し、ウォームアップを3周使いアタックに入ったのはTEAM TOM'S勢。山下健太(ZENT TOM'S F312)が周回5周目、1分21秒981という素晴らしいタイムをマークし、第13戦のポールポジションを獲得。
2番手は高星で、3番手には山下と同様に5周目にアタックした坪井翔(ZENT TOM'S F314)がつけた。牧野が4番手、ランキング首位のヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)は5番手という結果となった。F3-Nでは、片山義章(Petit LM Racing)が2番手廣田築(アルビレックスF306TLM)に1秒以上の差をつける1分24秒756でポールを獲得してみせた。
■逃げる山下と追う高星の戦いは最終周まで続く
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山下健太と高星明誠の首位争い |
今回の岡山ラウンドは、スーパーフォーミュラのレースが土曜にも開催されることから変則的なスケジュールで、予選の余韻も残る午後1時50分に第13戦の決勝レースのスタートが切られた。気温は午前からグイグイと上昇しており、タイヤをどう保たせていくのかも重要なポイントとなった。
スタートでは、フロントロウの山下、高星ともに好スタートを決め、山下がトップで1コーナーへ。坪井が3番手に続くが、4番手にジャンプアップしたのはマーデンボロー。B-MAX Racing team with NDDP勢、TEAM TOM'S勢がトップ4を占める。
首位の山下は序盤、1.5秒前後のマージンを築き、先行逃げ切りの得意のパターンに持ち込もうとするが、7周を過ぎる頃には少しずつ2番手高星が山下とのギャップを縮め始める。また、その背後では3番手を走る坪井に対し、マーデンボローが接近。6周目あたりから2台はテール・トゥ・ノーズのバトルとなっていく。中盤、レースは逃げるTEAM TOM'S勢に追うB-MAX Racing team with NDDP勢という構図となっていった。
山下と高星のギャップは、9周目にはついに1秒を切っていく。さらに11周目には0.607秒と接近。残り2周では、高星が山下のインをうかがうまでの戦いとなった。しかし、逆転タイトルに向けて勝利を譲れない山下は0.552秒という差でトップチェッカー。第5戦岡山以来となる今季4勝目を飾った。2位は高星、3位にはマーデンボローを抑えきった坪井が入っている。
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片山義章/Petit LM Racing |
■F3-Nは片山が圧勝を飾る
F3-Nは、ポールポジションスタートの片山が好スタートを決め、オープニングラップからグイグイと後続を突き放していく。予選のペースそのままにスタートダッシュを決めた片山は、1周1秒に近いペースで2番手につけた廣田を突き放していった。
一方、廣田には背後にDRAGONが接近。中盤以降、2台はずっとテール・トゥ・ノーズの戦いを展開するが、16周目のリボルバーコーナーで廣田のインを突いたDRAGONが2番手に浮上した。
トップを快走した片山は、最後まで手綱を緩めることなくDRAGONに対して18.176秒の差をつけ優勝。前戦もてぎに続く今季7勝目を飾ってみせた。
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全日本F3第13戦 表彰台 |
全日本F3第13戦 F3-N表彰台 |
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片山義章/Petit LM Racing |
山下健太/ZENT TOM'S F312 |
大津弘樹/HFDP RACING F312 |
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廣田築/アルビレックスF306TLM |
三浦愛/EXEDY B-Max F312 |
坪井翔/ZENT TOM'S F314 |
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牧野任祐/TODA FIGHTEX |
阪口晴南/HFDP RACING F312 |
優勝の山下健太と3位の坪井翔 |
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