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いよいよ迎えた今季最終ラウンド菅生
専有走行はランキング首位の高星が最速に

高星明誠(B-MAX NDDP F3)

 4月1日に開幕戦の火ぶたが切られ、18戦を戦ってきた2017年の全日本F3選手権は、いよいよ最終ラウンドとなる第9大会・スポーツランドSUGOを迎えた。今大会は9月21日(木)から専有走行が設定されており、21日(木)〜22日(金)に3セッション専有走行が行われた。

■3時間の木曜専有走行は坪井が最速

坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)

 迎えた21日のスポーツランドSUGOは、雲があるものの残暑を感じる晴天。今回が2回目のテストとなる2018年から導入予定の新F3-N車両を交えた19台が、午後1時30分からの専有走行でコースインしていった。なお、今大会はイェ・ホンリーに代わって、中国人ドライバーのホン・シジェが33号車KRC with B-Max F315のステアリングを握っている。

 開始直後の午後1時36分、専有走行1回目は早々に赤旗中断となる。これは吉田基良(B-Max Racing F306)が最終コーナー付近でストップしたため。その後、午後2時56分には宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F314)がハイポイントコーナーでストップ。2回目の赤旗が提示された。

 セッション序盤は「コースがダスティで、グリップがなかった(坪井翔)」というように、なかなかタイムが上がってこなかった。かなり気温も上がり、3時間という長さの専有走行のなかで途中走行を中断するドライバーもいたが、各車が周回を重ねた終盤にはコース上にラバーも乗り、ベストタイムも1分15秒台から14秒台へと入っていった。

阪口晴南(HFDP RACING F316)

 終盤はアタックも行われたが、チェッカーまで残り7分というところで、アレックス・パロウ(THREEBOND)がレインボーコーナー立ち上がりでスピンアウト。そのまま赤旗終了となった。最終的に1分14秒541で木曜専有走行のトップタイムをマークしたのは、逆転チャンピオンに可能性を残す坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)。2番手には、ランキング首位の高星明誠(B-MAX NDDP F3)がつけた。高星はこの日の走行ではアタックを行わなかったものの、「オートポリスの時よりも入りはいい」という。3番手はパロウとなった。

 F3-Nでは、ひさびさの参戦で精力的に周回を重ねた久保田克昭(Planex スマカメ・F308)が1分18秒636でベストタイムに。アレックス・ヤン(HuaJiangHU F3)、植田正幸(Rn 山下製作所 F308)と続いた。

■2日目午前も首位は坪井。大津が続く

大津弘樹(TODA FIGHTEX)

 初日の走行から一夜明けた9月22日(金)のSUGOは、やや雲が多く、気温も前日よりは低く20℃〜21℃といったところ。午前10時25分からスタートした専有走行では、ふたたび各車が周回を重ねていくものの、開始から15分という午前10時40分に、アレックス・ヤンがS字カーブ立ち上がりでコースアウト。赤旗が提示される。

 その後は中断がないまま周回が重ねられていくが、やはり初日からはコンディションが良化しており、セッション序盤からタイムは1分14秒台へ。高星、宮田、そして初日から好タイムをマークする阪口晴南(HFDP RACING F316)、大津弘樹(TODA FIGHTEX)らが14秒台に入れていく。

 終盤にはふたたび各車が9月23日(土)の公式予選を意識したアタックシミュレーションを展開していくが、ここで1分13秒773というタイムを記録したのは坪井。次いで大津が1分13秒800を記録し2番手に。宮田が1分13秒863で3番手、高星は1分13秒978で4番手という結果に。最終的にこの4人だけが13秒台に入れた。F3-Nでは、第7大会のもてぎ以来の参戦となる長谷川綾哉(Alb新潟第一ホテルSugar)が1分17秒811でベストタイム。久保田、植田と続いた。

■午後は高星が12秒台へ。阪口が2番手

宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F314)

 スーパーフォーミュラの走行に続いて、午後3時15分からスタートした22日の専有走行2回目は、気温も20℃を下回るコンディションとなった。ふたたび各車が周回を重ねるが、「スーパーフォーミュラの後は一気にコースが良くなる(高星)」と言っていたように、序盤からタイムは1分13秒台の前半に入っていった。

 途中、長谷川が2コーナーでストップしたほか、パロウがSPコーナーイン〜アウトのコース上で停止したため、2回の赤旗が出たが、終盤、三たびアタックが展開されていく。ここでトップタイムを奪ったのは高星で、最終的に1分12秒992というタイムで、ついに12秒台にまで入れて専有走行を締めくくった。2番手には阪口がつけ、3番手に坪井という結果となった。

「前日の専有走行からスーパーフォーミュラが走った後の路面を想定していたので、この日の午後の走行でそれが合った感じですね。また明日も違うコンディションにもなるとは思いますが、その意味ではいい手ごたえを得ることができました。ただ、上位はタイムも接戦なので、ほんのわずかなミスが命取りになると思います」と高星。

 また、連勝を重ねている坪井は「手ごたえは悪くないですし、明日はこの路面、気温では走れないので、合わせすぎないようにしました。ただ負けてはいるので、それを明日までに見直したいと思います」という。

 F3-Nは、午後はふたたび長谷川が1分17秒490でベストタイム。植田、久保田と続くトップ3となった。

リザルト・エントリーリストのPDFはこちらへ

片山義章(OIRC F315) アレックス・パロウ(THREEBOND) ブルーノ・カルネイロ(AlbirexRT-WILSON)
ホン・シジェ(KRC with B-Max F315) DRAGON(B-Max Racing F306) 三浦愛(EXEDY B-Max F317)
久保田克昭(Planex スマカメ・F308) 長谷川綾哉(Alb新潟第一ホテルSugar) 千代勝正がテストしたF3-N新型車両


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