■第15戦決勝:優勝 第16戦決勝:優勝 ※2011年Cクラスチャンピオン獲得
関口 雄飛
(B-MAX ENGINEERING/Car.No50/B-MAX F308/トヨタトムス1AZ-FE)
「第15戦はなんとしてもファステストを獲って勝たなければならないレースだったんですが、落ち着いてレースを戦うことが出来ました。スタートもうまく決まってトップで1コーナーをクリアしたのですが、後ろで安田選手がスピンをしたようで展開的にも恵まれたように思います。お陰でチャンピオンシップの面でも可能性がどんどん広がって行く良い形で第16戦に臨むことが出来ましたし安田選手の順位にもよりますが、自分がポールポジションですし、勝てばチャンピオンが獲れそうな感じを持っていました。第16戦は第15戦に比べればスタートの加速が悪かったんですが、なんとか凌ぎ切ってトップのまま1コーナーに入りました。ただ、ファステストラップが獲れなかったので、自分が勝っても安田選手が3位に入るとチャンピオンが獲れないと分かっていたので、なんとか彼が4位でゴールしてくれと祈りながら走っていました。中盤蒲生選手が追い上げて来て、向こうの方がペースは良かったと思うんですが、ダウンフォースの抜ける1秒くらいの間隔に入ってもらって、彼にタイヤを使ってもらって終盤自分がプッシュして逃げ切るという作戦でした。周回遅れが絡んで、ちょっと辛い部分もありましたが、蒲生選手も引っ掛かったのでうまく逃げ切ることが出来ましたね。ゴールした時、たぶんチャンピオンが獲れただろうとは思ったんですが、3位が離れていたのでミラーで見えなくて、無線でチームに聞いたんですが盛り上がっちゃっていたのか、全然返答がなくて(笑)。ピットに帰って来て、みんながワーッとなっているのを見て雰囲気で獲ったんだなと確信しました。15ポイント差を逆転出来たのはクルマも良かったですし、絶対気持ちで負けないというドライバーの精神面に加え、不運で第14戦予選で11番手になった以外は、この週末に自分が出来ることをほとんどパーフェクトにこなせたので、当然かなと思います。しかし、B-MAXさんがチャンスをくれなければ、今日自分はここにはいられませんでした。本当にチームの方々に感謝しています」
■第15戦決勝:2位 第16戦決勝:5位
リチャード・ブラッドレー
(PETRONAS TEAM TOM'S/Car.No36/PETRONAS TOM'S F308/トヨタトムス1AZ-FE)
「スタートが決まったんだけれど、2コーナーでのアクシデントを避けようとブレーキングしたら背後のマシンに少し追突されて、リヤウイングか何か、右リヤにダメージを受けたみたいで、序盤はドライビングをアジャストしなければならなかった。それでも蒲生選手を引き離していたものの、昨日同様ミスをしてしまって最終コーナーで蒲生選手に詰め寄られ、1コーナーでかなり際どいバトルになったけれど、なんとか2位を守れて良かった。自分にとっての最上位だし、最終戦に向けてさらにモチベーションが上がっていたんだけれど、残念ながら第16戦では前のペースについて行けなかったね」
■第15戦決勝:3位 第16戦決勝:2位
蒲生 尚弥
(PETRONAS TEAM TOM'S/Car.No36/PETRONAS TOM'S F308/トヨタトムス1AZ-FE)
「スタート後の混乱をうまく避けることが出来て、順位を上げることが出来たんですが、その後はブラッドレー選手を抜けないまま終わってしまいました。ブラッドレー選手がSPコーナーでミスをしてコースオフしたので、最終コーナーで並びかけて1コーナーで抜けそうだったんですが……。その後も何回かチャンスはあったんですが、どうしても前に出られませんでしたね。第16戦ではスタートが凄く良くて、1コーナーで2番手に上がることが出来たんですが、その後はもう抜くことしか考えていませんでした。けれど、このコースはちょっと抜くのが難しくで前に出ることが出来なかったですね。金曜からの積み重ねて、最後はクルマの状況も良かったですし、僕のドライビングも多少は良くなったと思うので、最後のレースで良い走りが出来て良かったです」
■第15戦決勝:4位 第16戦決勝:3位
山内 英輝
(HANASHIMA RACING/Car.No5/PLANEX ハナシマ F308/トヨタハナシマ1AZ-FE)
「第15戦ではクラッチに少し問題があってスタートで遅れて安田選手に続いて3番手で1コーナーに入りました。しかし、2コーナーで前の安田選手が一瞬失速したような感じで……。クリップの辺りでぶつかったと思うのですが、もう立ち上がりに向けて加速して行こうという状態だったこともあり、残念ながら追突してしまいました。その後、関口選手に食らいついて行こうと思ったのですが、ペース的に難しかったです。第16戦ではスタート直後の1コーナーで関口選手になんとか並びたかったので、イン側から行こうとしましたが、アウトから蒲生選手が来て。あそこで左に振ってアウトに行けば2番手は守れたと思いますが、どうしてもトップに立ちたいと思っていたのでイン側でチャレンジしたんですが、前に出られず結局3番手になりました。あとはもう前のふたりについて行くことが出来ず、辛い展開になってしまいましたね。ただ、毎周プッシュすることは出来たので、それは良かったと思います」
■第15戦決勝:5位 第16戦決勝:4位
安田 裕信
(ThreeBond Racing/Car.No12/ThreeBond/スリーボンド東名SR20VE)
「第15戦ではスタートが良かったんですが、追突されて……。あれはないと思います。なんとか再スタート出来て、クルマ的にもほとんど影響はありませんでしたが、もう順位を大きく回復出来る状況ではありませんでした。悔しいとしか言いようがありませんが、最後のレースは気持ちを切り替えて臨むしかないと思っていました。第16戦では4番手からだったのでスタートで前に出るしかないと、もちろん狙って行ったのですがスタートは普通に良かったものの、前で3台が横並びのような状態になっていて、行き場が無く前に出ることが出来ず4番手のままで……。3番手ならタイトルが獲れることは分かっていたので、思い切りプッシュして山内選手を抜こうとしたのですが、それも叶いませんでした。午前の第15戦がすべてだったと思います。あの時は良いスタートを決めて2番手に上がれていましたし、あのまま2番手でもフィニッシュ出来ていれば、問題なくチャンピオンは獲れていただろうと思いますし、あんな追突という形でシリーズを失ってしまって悔しいです。自分は今年でF3は最後だと思いますが、そのシーズンをお世話になったスリーボンドレーシングというチームとチャンピオン争いが出来たことは良かったと思います」
■第15戦決勝:2位 第16戦決勝:優勝 ※ 2011年Nクラスチャンピオン獲得
千代 勝正
(NDDP RACING/Car.No23/NDDP RACING)
「第15戦ではスタートがうまく決まったのですが、1〜2コーナーで野尻選手と中山選手が交錯していて"インに入ったら当たるな"と少し引いたら、中山選手が前のマシンに乗り上げるような形でコースアウト。野尻選手も行き場を失って飛び出していたので、これならインに行けると思ったら、さらにイン側で良い加速をしていた佐々木選手に前に出られてしまいました。そこからはずっとプッシュして佐々木選手の後ろについていったんですが、なかなか抜けなくて。野尻選手、中山選手の前でフィニッシュすることは出来たんですが、野尻選手がファステストラップを獲ったのでポイント的に差を詰められなかったのが残念でした。第16戦では、自分が勝ってファステストを獲った上で、野尻選手が4位以下でないとタイトルの可能性がないと分かっていましたので、とにかくスタートで前に出たいと思っていました。トンプソン選手がピットスタートになり、ひとつグリッドが空いて3番手スタートとなったのも運があったかもしれませんが、良いスタートで野尻選手をかわし、イン側で佐々木選手が前のマシンに詰まっていたところを、うまく2コーナーでアウトから抜いてトップに立つことが出来ました。ただ、ファステストを獲らなければならなかったので、いったん前のホーソン選手との間合いを空けてアタックしたのですが、そこでうまくファステストを出せたので、あとは自分を信じて走り切るだけでした。ミラーでは佐々木選手と中山選手しか見えず、野尻選手のポジションは分かりませんでしたが、4位以下であることは分かっていたので……。16ポイント差で最終ラウンドを迎え、チャンピオンを獲るのはかなり厳しいだろうと予想していましたが、本当にチームや関係者に感謝していますし、今は信じられない気持ちでいっぱいです」
■第15戦決勝:優勝 第16戦決勝:2位
佐々木 大樹
(NDDP RACING/Car.No22/NDDP RACING)
「第15戦ではスタートが今ひとつ良くなかったんですが、1〜2コーナーのアクシデントのときの位置取りが良くてトップに浮上することが出来ました。昨日から調子が良かったので、自分を信じて走れば勝てると思い、最後まで気を緩めずにプッシュしました。中盤以降千代選手が迫って来ましたが、なんとか勝てて良かったです。今までずっと勝てなかったので、チームや関係者に申し訳ないと感じていたので、それをやっと少し恩返しが出来て良かったです。第16戦でも優勝したかったのですが、スタート直後の1〜2コーナーで前のホーソン選手に詰まってしまい、インべたで行っていたところを千代選手に抜かれてしまって。もちろん走っている間は千代選手のタイトル獲得の可能性ことは考えていなかったので、自分が勝ちたい、ファステストを獲りたいと思っていたのですが、残念ながら抜きづらいコースですし、思うようには行きませんでした。しかし今週末は優勝も出来ましたし、これまでで一番良い週末になったと満足しています」
■第15戦決勝:3位 第16戦決勝:4位
野尻 智紀
(HFDP RACING/Car.No8/HFDP RACING F307)
「第15戦のスタートは中山選手が非常に良くて、1コーナーではイン側に行かれたのですが、これはアウトからまくるしかないなと1コーナーで外側から思い切って行きました。それで並走したのですが、2コーナーで中山選手がイン側で結構な勢いで進入したこともあって、前のマシンに乗り上げたんだろうと思いますが、それでアウト側の僕は行き場を失ってしまいました。自分のスタートが悪かったのが原因ですし、毎回勝てるマシンを用意して頂いているチームや関係者に申し訳なく、最終戦はそういった方々に満足して頂けるレースをしようと考えていました。しかし、スタートで遅れ、中山選手にも1コーナーでかわされて4位に落ちてしまい、その後は思うようにペースが上がりませんでした……」
■第15戦決勝:リタイア 第16戦決勝:3位
中山 雄一
(TOM'S SPIRIT/Car.No37/TDP SPIRIT F307)
「第15戦ではスタートが決まってトップに立てたと思ったのですが、前のホーソン選手がアクシデントを避けようと急減速したので乗り上げる格好になってしまい、ウイングを失ってコースアウトしてしまいました。すぐにピットインしてフロントウイングをつけてもらってコースに復帰したのですが、他にもダメージがあったようでアンダーステアがもの凄く強く、コースオフしてリタイアとなってしまいました。勝てるレースだっただけに残念です。第16戦は1台いなくなって5番手スタートになったのですが、スタート後の2周でホンダの2台をかわすことが出来たんですが、3番手に上がってからはマシンのバランスがあまり良くなく、それ以上のポジションアップはなりませんでした。午前の第15戦をちゃんと走り切れていれば、そのあたりのセットの修正も出来たのではないかと思います。土曜の第14戦でもニュータイヤを履いていたのにラップタイムが伸びず、第16戦のグリッドが悪くなってしまいましたし、全体的に流れが良くなかった週末でした」