
坪井が逃げ切り今季4勝目を飾る
F3-NはDRAGONが5連勝
 |
全日本F3第14戦を制した坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317) |
7月27〜28日に行われた専有走行を経て、全日本F3選手権第7ラウンドは公式予選、第14戦の決勝レースが行われる7月29日を迎えた。午前10時10分からスタートした公式予選では、30分の予選のなかでベストタイムが第14戦、セカンドベストが第15戦のグリッドとして採用される。
 |
全日本F3第14戦のスタートシーン |
各車はコースインした後、ウォームアップを経てまずは2〜3周に渡ってアタックを展開し、一度ピットへ。この時点では坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)が1分44秒518をマークし、高星明誠(B-MAX NDDP F3)、宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F314)と続いていた。
残り10分を切ってふたたび各車がアタックを展開していくが、タイミングが重なってしまい上位陣は非常に混み合ったなかでウォームアップを強いられる。そのなかで好ポジションをとった坪井が1分44秒200までタイムを縮め、第14戦のポールポジションを獲得。高星が2番手、2セット目のタイヤで1分44秒600にタイムを縮めたアレックス・パロウ(THREEBOND)が3番手につけた。F3-Nでは、DRAGON(B-Max Racing F306)がポールを獲得。スポット参戦の平優弥(Green Brave with TCS)が2番手、藤井敬士(Planex スマカメ・F308)が3番手となった。
 |
坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317) |
■坪井と高星の戦いは1点をも争う攻防に
5時間ほどのインターバルを経て、迎えた午後3時50分からの第14戦の決勝レース。空は薄暗かったものの心配された雨はなく、ドライのままスタートが切られた。フロントロウの坪井、高星はうまくスタートを切ったものの、まさかのストールを喫してしまったのは3番手スタートのパロウと6番手スタートの阪口晴南(HFDP RACING F316)。パロウには三浦愛(EXEDY B-Max F317)が接触してしまい、その三浦とブルーノ・カルネイロ(AlbirexRT-WILSON)が接触。パロウと三浦2台はストレート上でそのままリタイア、カルネイロも1コーナーでコースアウト、リタイアとなってしまった。
 |
大津弘樹(TODA FIGHTEX) |
これで上位のオーダーは坪井、高星、3番手に大津弘樹(TODA FIGHTEX)、4番手に宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F314)、5番手に片山義章(OIRC F315)、6番手に山口大陸(タイロクレーシング28号)という展開に。スタート後数周は上位の争いは等間隔だったものの、4周目を迎える頃になると坪井と高星、大津と宮田がそれぞれ1秒ほどのギャップでの戦いとなっていく。
しかし、終盤坪井は少しずつ高星との差を広げ、最後までつけいるスキをみせずにトップチェッカー。今季4勝目、2連勝を飾った。ただ、「ファステストはを獲られてしまった(坪井)」と高星が2位とファステストラップを獲得し、8ポイントを加算している。3番手争いも大津が逃げ切り、今季5回目の表彰台獲得となった。
■F3-NはDRAGONと平が僅差のフィニッシュ
 |
DRAGON(B-Max Racing F306) |
F3-Nは、DRAGON(B-Max Racing F306)がスタートを決めオープニングラップを制すが、2番手にはアレックス・ヤン(HuaJiangHU F3)が、3番手には植田正幸(Rn 山下製作所 F308)が浮上。前方でのパロウと三浦の接触の影響で、グリーンに出てしまった2番手スタートの平優弥(Green Brave with TCS)はポジションを落としてしまった。
しかし平は3周目に植田正幸(Rn 山下製作所 F308)をかわすと、6周目にはアレックス・ヤン(HuaJiangHU F3)もパス。終盤に向け、DRAGONとの差を一気に縮めていった。
ファイナルラップにDRAGONと平の差はわずか0.562秒。2台は最終ビクトリーコーナーをテール・トゥ・ノーズで立ち上がるが、DRAGONが0.269秒差でチェッカー! 平は惜しくも2位に終わった。3位にはヤンが、4位は同じくスポット参戦の藤井敬士(Planex スマカメ・F308)となった。
リザルト・エントリーリストのPDFはこちらへ
 |
 |
 |
全日本F3第14戦 表彰台 |
全日本F3第14戦 F3-N表彰台 |
坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317) |
 |
 |
 |
片山義章(OIRC F315) |
山口大陸(タイロクレーシング28号) |
平優弥(Green Brave with TCS) |
 |
 |
 |
アレックス・ヤン(HuaJiangHU F3) |
三浦愛とアレックス・パロウ |
ブルーノ・カルネイロ(AlbirexRT-WILSON) |