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坪井がもてぎラウンドで3連勝を決める
F3-Nは2位のDRAGONがチャンピオン決定

全日本F3第16戦を制した坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)

全日本F3第16戦のスタートシーン

 7月30日午前10時10分から行われた第15戦を終えた後、5時間ほどのインターバルを経て迎えた全日本F3選手権第16戦の決勝レース。天候は曇りだったが、心配された雨はこの日は降らず、完全ドライコンディションの下でスタートのときを迎えた。

 このラウンドのグリッドは、7月29日に行われた第14戦の決勝順位でグリッドが決定していた。ポールポジションは坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)が獲得。高星明誠(B-MAX NDDP F3)が2番手、3番手に大津弘樹(TODA FIGHTEX)が、4番手には宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F314)がつけていた。

 また、前日スタート直後にクラッシュを喫したアレックス・パロウ(THREEBOND)は最後尾スタート。三浦愛(EXEDY B-Max F317)は18番手から、ブルーノ・カルネイロ(AlbirexRT-WILSON)が17番手スタートと、F3-N車両を序盤にかわす必要があった。なお、F3-NはタイトルがかかるDRAGON(B-Max Racing F306)がポール。平優弥(Green Brave with TCS)が2番手からのスタートとなった。

■坪井と高星が僅差の戦いを展開

坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)

 注目のスタートでは、ポールポジションの坪井は「スタート練習でストールしてしまったこともあり、うまくスタートを決められなかった」と2番手スタートの高星に1コーナーで並ばれてしまうが、3コーナーへ向け坪井がリードをキープ。高星、大津と続く。一方、4番手スタートだった宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F314)はスタートでわずかに遅れ、片山義章(OIRC F315)が4番手へ。阪口晴南(HFDP RACING F316)が続き、宮田は6番手で1周目を終えた。

 しかし宮田は、2周目の3コーナーで阪口をパス。さらに4周目の5コーナーでは片山もかわし4番手を奪回。また、後方からスタートしたパロウ、三浦も1周目にはほとんどのF3-N車両をかわし前を追う展開となった。

大津弘樹(TODA FIGHTEX)

 一方、トップ争いは序盤から1秒以内の争いが続いていく。今回は20周という長丁場。坪井はこのレースにニュータイヤを残していたが、高星もユーズドタイヤにも関わらず互角のペースでの戦いを続けていた。

 中盤、レースは坪井と高星による首位争い、大津と宮田による3番手争い、そして片山、阪口、パロウという3台による5番手争いが展開される。終盤に向け各所でその差が縮められたり広がったりという緊迫した状況が続いたが、最後まで上位陣の順位は変わらなかった。

 優勝は坪井で、今季6勝目を4連勝で飾った。2位は高星で、ファステストラップも高星が記録し8ポイントを加えている。3位は大津で今季6回目の表彰台。宮田は4位、そして片山が3戦連続の5位フィニッシュとなった。

■F3-Nは平が連勝。2位のDRAGONが王座決める

平優弥(Green Brave with TCS)

 F3-Nは、第15戦で初勝利を飾った平がオープニングラップからニュータイヤを活かし大きなリードを築き、植田正幸(Rn 山下製作所 F308)よりも前でフィニッシュすればF3-Nチャンピオンが決まるDRAGON(B-Max Racing F306)が2番手に続いていた。

 レースはそのまま平がジワジワと差を広げていき、トップチェッカー。第15戦に続く連勝を飾った。一方、2位でフィニッシュしたDRAGONは7ポイントを加え、6位フィニッシュで1ポイント加算となった植田との差を56に広げ、残り4レースを残して2017年のF3-Nチャンピオンを決めてみせた。

「もてぎはあまり得意なサーキットではないのですが、B-MAX Racing Teamで走ってくれた若手たちもここで勝っていますし、験の良いサーキットだと思います。この年齢でF3-Nというクラスに参戦でき、チャンピオンを獲得できたことは、歳をとっていても頑張れば達成できるんだと証明できたと思います」とDRAGONはチャンピオンを喜んだ。

 3位はアレックス・ヤン(HuaJiangHU F3)とのバトルを制した藤井敬士(Planex スマカメ・F308)が入り、スポット参戦ながら嬉しい初表彰台を獲得している。

リザルト・エントリーリストのPDFはこちらへ

全日本F3第15戦 表彰台 全日本F3第15戦 F3-N表彰台 チャンピオントロフィーを掲げるDRAGON
片山義章(OIRC F315) イェ・ホンリー(KRC with B-Max F315) F3-Nの序盤の争い
藤井敬士(Planex スマカメ・F308) 阪口晴南(HFDP RACING F316) 山口大陸(タイロクレーシング28号)


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