●全日本F3選手権 第4戦 決勝上位ドライバーコメント
■優勝:安田 裕信
(ThreeBond Racing/Car.No12/ThreeBond/スリーボンド東名SR20VE)
「昨日は自分でミスをしてしまい、非常に悔しいレースだったので、今日は優勝出来てホッとしています。富士ラウンドに向けては、厳しい部分もあるのではないかとチームとして捉えていたのですが、テストの際にそこそこトヨタ勢と勝負出来るのが分かったので、うまく煮詰めればドライでもこういう結果が狙えるはずだと思っていましたから、本当にうれしいです。レース前半、思ったよりも2番手の山内英輝選手が迫って来なかったので、自分としては楽なレースになりました。後は山内選手のタイムを毎周聞きながら、自分がペースを上げたり下げたり、コントロール出来たので、レース展開自体は完璧だったと思います。本当はこのまま帰りたいんですが(笑)、もう1戦あるので、そこでもう1勝出来るように頑張ります」
■2位:山内 英輝
(HANASHIMA RACING/Car.No5/PLANEX ハナシマ F308/トヨタハナシマ1AZ-FE)
「今日はスタートも普通の感じで、2番手キープのまま安田裕信選手について行こうと必死だったんですが、僕も一生懸命頑張ったものの、安田選手の方がペースが良くてついていけなかった。後ろのペースも良かったので、自分がいっぱいいっぱい走っている状態でしたので、ミスなく毎周予選のようにプッシュはしたんですが……。この後にももう1戦あるので、もうちょっとクルマ的にも煮詰めて行かないと難しいなと思います。チームとしていろいろ話し合っていますが、これだ! とまとまったものが見つかっていないような状況なので。それでも今回2位、開幕戦でも勝っているわけですから、なんとか早くそのあたりを見つけたいと思います」
■3位:関口 雄飛
(B-MAX ENGINEERING/Car.No50/B-MAX F308/トヨタトムス1AZ-FE)
「今日は3番手スタートだったのですが、悪いスタートではなかったものの、蒲生尚弥選手が良いスタートをしたようで1コーナーでは4番手に下がってしまいました。今のF3では抜くのは難しく、なかなか順位を挽回するのは簡単ではないのですが、今日は自分の方が後半の状態が良く、蒲生選手を抜き返すことが出来ました。蒲生選手とのバトルは、お互い接触もなく、良い戦いができたと思いますが、最後ダンロップコーナーでイン側に並んだときは結構リスクを冒していったのですが、もし蒲生選手がもう数センチ右に切れ込んでいたら接触していたかもしれません。タイヤ的にも大きくは落ちなかったように思いますし、クルマ的にも良い状態にあるので、午後の第5戦も良いレースが期待出来ると思いますが、3レースあるということで結構大変(笑)。しかしポールからのスタートですから、もちろん優勝狙って頑張ります」
■4位:蒲生 尚弥
(PETRONAS TEAM TOM'S/Car.No36/PETRONAS TOM'S F308/トヨタトムス1AZ-FE)
「スタートはそれほど良くはなかったのですが、多分他のドライバーが良くなかったのか、それでポジションを上げることが出来ました。最初のうちはそれほどペースが悪くなく、前について行くことが出来たんですが、だんだんアンダーステアが強くなって来て。特にセクター2が厳しくなってしまい、そこで関口選手に詰め寄られる形になってしまいました。最終的に関口選手に抜かれたダンロップコーナーですが、手前のヘアピンで少し失敗したことでスリップに入られてしまったんです。もっとインを閉めておけば良かったのかもしれません。あともう1戦あるので、気持ちを切り替えてなんとか早く1勝したいです」
■優勝:千代 勝正
(NDDP RACING/Car.No23/NDDP RACING)
「今週末は金曜からドライでのフィーリングが良くて。富士はチームにとってもホームですし、走り込んでいるコースなので落ち着いてセットアップして行きました。ポールからスタートを決めてトップに立ちましたが、グリッド的にCクラス勢が後ろにいる状況でしたので、前半のうちにリードを築けば逃げ切れるだろうとレースを進めました。スタート直後、1コーナーでは蒲生尚弥選手と関口雄飛選手が競り合っていて、いったん下がったポジションがまた3番手に戻ってしまったのですが、うまくストレートで抜かせて、引っ張ってもらうことが出来たと思います。レース後半、少しタイヤが消耗して来て、みんな同じ状況だっただろうとは思いますが、ペース的に少し落ちてしまって、野尻智紀選手に追い上げられてしまったものの、なんとか集中力を切らさずに走れば勝てると思っていました。第5戦はグリッドが後ろなので、ポールの野尻智紀選手がスタートで失敗してくれることを祈っています(笑)」
■2位:野尻 智紀
(HFDP RACING/Car.No8/HFDP RACING F307)
「昨日の予選があまり良くなかったのが響いたのと、スタート自体があまり良くなかったので……。ペース自体は千代勝正選手より良かったので、その点が残念なレースでしたが、2位ということは、シリーズ争いを考えたときには最低限の結果かなと思います。この第4戦もそうでしたが、このところスタートがあまり良くないレースが続いているのですが、あまり苦手意識を持たず前向きに課題を見つけて、どういう風にするべきかを考えながら次のポールからスタートする第5戦に臨みたいと思いますし、なんとしてもそこで勝ちたいと思います」
■3位:ギャリー・トンプソン
(SGC by KCMG/Car.No20/SGC by KCMG)
「今日はスタートが良くなかったね。たぶん今季最悪のスタートだったんじゃないかと思うけれど、とにかくそこでポジションを落としてしまったのが凄く残念だった。序盤の7〜8周くらいは大きな問題もなく走れていたので、ペースを落とさないように、これ以上前とのギャップが広がらないようにと頑張っていたんだけれど、今年は後半にペースが悪くなってしまう展開が多くて……。その中でもなんとか表彰台圏内で踏みとどまることが出来て良かったけれど、ブレーキだとか、多少気になる部分もあったんだ。第5戦はグリッド位置があまり良くないけれど、そのあたりを踏まえつつ良いレースが出来るよう頑張るよ」
■4位:三浦 和樹
(HFDP RACING/Car.No7/HFDP RACING F307)
「スタートが決まって、うまく中山雄一選手をパス出来たので、ギャリー・トンプソン選手について行ったのですが、序盤の数周はついて行けたものの、まだタイヤの使い方や僕自身のドライビングなど、グリップが徐々に下がってくる状況の中で、うまく合わせ切れずに中盤のペースを落としてしまって。最後は中山選手に背後から攻められる形になってしまって、苦しいレースになりました。自分のベストな走りが出来ていれば良かったのですが、それが出来ずにブロックラインを取らざるを得ず、さらにペースが落ちるという悪循環で……自分のベストの走りをするという気持ちの部分で、午後の第5戦に向けてもっと改善して行きたいと思います」
■優勝:中山 雄一
(TOM'S SPIRIT/Car.No37/TDP SPIRIT F307)
「今日はスリックタイヤで濡れている路面でのスタートだったのですが、以前からこういうコンディションでのスタートには自信があったので、きょうも精神的に良い状態でスタートが出来ました。Cクラスのマシンも1台パスすることが出来たので、かなり良いスタートだったと思います。1周目はかなりCクラスなど混戦になっていて、その背後で安全に走った感じでしたが、自分の後ろからもそれほどプッシュされなかったので、安心して自分の力を出し切ってレースをすることが出来ました。開幕戦から今大会までに、考え方が間違っていた部分を修正することが出来ていましたし、ドライでは今ひとつだったんですが、前回のテストでもウエットのコンディションを経験出来ていたので、それが今回に活きたように思います」
■2位:野尻 智紀
(HFDP RACING/Car.No8/HFDP RACING F307)
「予選が凄く良くなくて、自分の実力の無さを痛感して気持ちの面で落ち込んでいたのですが、それではいけないと前向きに改善して行こうという気持ちで決勝に臨みました。決勝では結構難しいコンディションだったのですが、クルマが凄く良かったので何台もパスすることが出来て。予選があれだけ悪かったのに、決勝で2位になれたということは、シリーズを考えると大きなことだったと思いますが、やはり予選では田中監督やエンジニア、メカニックには本当に申し訳ない、情けない予選をしてしまったと反省しています。明日は天候が良くなるようなのですが、金曜のドライの状況ではまずまずでしたし、今日のベストラップで決まる明日の第5戦では、クラスポールからのスタートが獲れたようなので、頑張りたいと思います」
■3位:千代 勝正
(NDDP RACING/Car.No23/NDDP RACING)
「今日の第3戦はかなりコンディションが微妙で、スタート直前までセッティングに悩み、チームと相談をしていたのですが、結果的にドライとレインの中間的なセットアップを選びました。スタートでは中山雄一選手が良いスタートで、僕は少し遅れてポジションキープで1コーナーに入って行ったのですが、目の前でCクラス勢がバトルをしていたこともあり、良い感じで中山選手の背後に着けていたものの、その後ペースが思うように上がらず、それで野尻智紀選手にも追いつかれて……。彼とは明らかにペースが違ったので、無理にぶつかっても意味が無いので、譲るような感じで(3位に後退しました)。頑張ったのですが、ペースが上がらない苦しいレースでしたね。しかし、明日の第4戦はポールからのスタートですし、ドライでは金曜からうちのチームはバランスが良く自信もあるので、第4戦は自分のチャンスだと捉えています」
■4位:三浦 和樹
(HFDP RACING/Car.No7/HFDP RACING F307)
「スタートが凄く良くて、千代勝正選手にならぶところまで行けたのですが、1コーナーでアウト側から並んだこともあって、行き場を失ってコースオフしてしまいました。しかし、路面が乾き始めてからは、その路面が乾いている部分をうまく使えたので、凄くペースも良く、最終的にベストラップも2番手だったので、明日の第5戦はNクラスで予選2番手ということになりました。ドライビングの面で、今までの課題だった部分が少しずつ、さらに今日のレースで良い方向に進んでいるように思いますので、明日の2戦も今日のレースのフィーリングを忘れずに、頑張りたいと思います」