●全日本F3選手権 第5戦 決勝上位ドライバーコメント
■優勝:蒲生 尚弥
(PETRONAS TEAM TOM'S/Car.No36/PETRONAS TOM'S F308/トヨタトムス1AZ-FE)
「スタートが上手く決まって、1コーナーで前の2台の横に並ぶことが出来たのですが、イン側で競り合っていた関口雄飛選手と安田裕信選手が、1コーナーでアウトにはらんでくれたので、そこでクロスラインを取ってトップに立つことが出来ました。それからは、もう自分の力を出し切ろうと1周1周、集中してプッシュして行って。その結果として後続を引き離して勝つことが出来たので、良いレースが出来たと思います。(今回が初優勝ですが)思っていたよりもとても難しかったので、今はとてもうれしいです。この流れに上手く乗って、この後のレースも勝ち続けられるよう頑張ります!」
■2位:安田 裕信
(ThreeBond Racing/Car.No12/ThreeBond/スリーボンド東名SR20VE)
「すべてがスタートで決まってしまったようなレースでした。スタートがそこそこ決まって、関口雄飛選手に並びかけて行ったのですが、彼のイン側に飛び込んで。そこで関口選手のクルマしか見ていなくて、結果的に2台でオーバーランすることになってしまいました。その後はなんとかプッシュして、山内英輝選手を抜くことも出来ましたし、レースの内容としてはスタート以外は悪くなかったのかなと思います。富士でも僕たちのクルマで勝負出来ることが分かったので、次も富士でのレースですから、そこでもいい結果が出せると思います」
■3位:山内 英輝
(HANASHIMA RACING/Car.No5/PLANEX ハナシマ F308/トヨタハナシマ1AZ-FE)
「スタートは普通でしたが、とりあえず1コーナーまでにNクラス勢を全部抜くことが出来て4番手に上がったのですが、そこで前の2台が絡んでいたこともあり、安田裕信選手をオーバーテイク出来ました。同じく関口雄飛選手を抜けていたら良かったのですが、そこまでは届かなくて。それで3番手に浮上したのですが、昨日の第3戦、今日の第4戦と同じ展開で、その後のペースが上がらなくて……。それでもなんとか頑張っていたのですが、安田選手が追い上げて来て。一度1コーナーで並ばれたときは、この勢いなら多分止まれないだろうと引いたら、予想どおりコースオフしてくれたので、これなら大丈夫だろうと思ったら、その後もまたどんどんギャップを詰められてしまって。自分としてはミスもしていなかったのですが……。その後ダンロップコーナーで抜かれてしまったのですが、やはり根本的なベースの部分をちゃんと立て直さないといけませんね」
■優勝:野尻 智紀
(HFDP RACING/Car.No8/HFDP RACING F307)
「この第5戦のスタートも、あまり上手くは行かなかったんですけれど、みんなあまり良くなかったせいか、ポジションを落とさずに済んで。その後1周目には若干差を開くことが出来たのかなと思ったのですが、ギャリー・トンプソン選手が2番手に上がって来て詰め寄られてしまい、中盤あたりまで非常に辛いレースになりました。ただ、後半にかけて自分はペースをキープすることが出来たので、なんとかギャップを広げることに繋がったと思います。自分がミスをせず、ちゃんとプッシュすることが出切れば、ちゃんと良いペースで走れるという自信がありましたので、とにかく集中して頑張りました。次もこの富士が舞台なので、今回ここで良くなかった点も分かりましたし、そのあたりを修正してまた恩返し出来るようなレースをしたいと思います」
■2位:ギャリー・トンプソン
(SGC by KCMG/Car.No20/SGC by KCMG)
「クラス6番手からのスタートだったということを考えると、スタート自体が良かったというわけではなかったものの、上手く行ったと言えるね。2コーナーくらいまでに3番手まで行けたのだから。その後はとにかくプッシュして、前に近づけるように頑張ったんだけれど、残念ながらトップには届かなかったね。レース全体を考えれば、かなりポジティブなものだったと思うけれど、後半やはりペースがちょっと落ちてしまったは残念だった。あそこが上手く行っていれば、トップになれたかもしれないからね。富士では去年からあまり良いタイムが出ていなかったけれど、今週は2回表彰台に上がることが出来たし、テストでも良かったので、次の富士では優勝が狙えるんじゃないかと思うよ」
■3位:千代 勝正
(NDDP RACING/Car.No23/NDDP RACING)
「グリッドが4番だったので、スタートを決めるしかないなと集中して行ったのですが、思ったほどは上手く行かなくて。そのためにオープニングラップで前に佐々木大樹選手が入ってしまって、クラス5番手に落ちてしまったのですが、ダンロップコーナーで中山雄一選手と佐々木大樹選手を連続でブレーキでパスして。翌周のダンロップコーナーで、また三浦和樹選手をパスして、その時点で3番手に浮上しました。そこからトンプソン選手を追いかけていたんですが、前半こそ少しついて行けたものの、3〜4周目以降は前のペースが上がったのに、自分はペースが上げられず、背後に中山選手が来てペースアップしたくてもなかなかそれが出来ないという悔しい展開でした。次のレースも富士が舞台ですが、金曜の走行では好調だったものの、レース後半のペースなど改善すべきところも多いので、その部分をちゃんと見直して、自分の走りの部分も見直して次も頑張りたいと思います」
■4位:中山 雄一
(TOM'S SPIRIT/Car.No37/TDP SPIRIT F307)
「スタートで少しミスをして、そこでかなり順位を落としてしまいました。それを1〜2周目にかなり挽回出来たことは良かったと思います。今まではレース序盤のペースがトップのドライバーと差があったのですが、そこでのタイムが良くなっていたので、クルマ自体の状態も良くなっていたのだと思います。しかし、レース後半のペースがトップとは少し差があったので、それを次に向けて考えないと……。かなり長い間、千代勝正選手の後ろにいたのですが、1回かなり近づいたときに抜きに行っていれば、と。思っていたよりも、そのときの千代選手のブレーキが甘かったので、思い切って飛び込めば抜けたかもしれません。それでも今週は1勝出来ましたし、前回よりもタイム差が縮まってレースが出来るような状態になったので、この流れを大切に次のレースに臨みたいと思います」