2018年全日本F3選手権 ドライバーズチャンピオン コメント
■2018年ドライバーズチャンピオン
坪井翔
(カローラ中京 Kuo TOM'S F317/Car No.36/カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S/TOYOTA TOM'S TAZ31)
ひとつでも早くタイトルが決まって欲しいという気持ちもありましたが、レースが中止になった結果のチャンピオン獲得ではなく、しっかりとレースをして、勝ってチャンピオンを決めることができて、素直にうれしいです。昨年のこのSUGOでは、僕はチャンピオンの記者会見で話す側ではなく、聞く側にいました。あの時の悔しさは覚えていますし、だからこそ今年にかける意気込みも大きかった。3年目でチャンピオンが取れなければ先はない、ラストチャンスだと思って臨んだシーズンなので、この記者会見に来ることができて本当に良かったです。
F3の1年目は表彰台には安定して乗っていましたが1勝もできず、2年目は勝てる速さがあったにも関わらず、自分で台無しにしたレースが多く、シーズン後半に連勝はしたものの、最終的にチャンピオンにはなれませんでした。この2年間が両極端のようなシーズンで、自分がどういう位置にいるのか分からないぐらい不安定だったので、今年はとにかく勝ち続けるしかありませんでした。
3年間チャンスを与えてくれたチームの期待を裏切りたくない。自分のレース人生においても、ここでチャンピオンを獲らなければと思っていたので、今はホッとしているというのも素直な気持ちです。勝って当たり前というような雰囲気もありましたが、それは当たり前のことではなく、難しいレースもありました。
そんなときも、チームの支えがあってここまで成長できました。そういうプレッシャーを感じながらのシーズンだったので、チャンピオンを獲った瞬間は、そういう苦しかったことが頭に浮かんできました。
この先のステップアップのためにもここで満足せず、まずは残りのF3のレースで勝利数を伸ばすこと。来年につなげるための準備として、F3で引き出しを増やしておきたいですね。この3年間で経験してきたことはすごく大きいですし、僕を使い続けてくれたチームに、とても感謝しています。非常に濃い3年間でした。
■2018年F3-Nチャンピオン
ジェイク・パーソンズ
(NODAレーシング/Car No.10/NODA RACING/VOLKSWAGEN A18)
今年は自分にとって、日本で2年目のシーズンだった。昨年はSUPER GTのGT300クラスでさまざまなことを学び、今年はそこから全日本F3選手権へとスイッチした。フォーミュラでのキャリアを積むという意味では、今年も自分自身にフォーカスしていろいろなことを学んでいくというシーズンだったと思う。
チームとも常に前に進んできたと思うし、その点で非常に満足できる1年だった。ラップタイムを見ても、5月のSUGO大会と今回とを比べても、自分自身の成長をしっかり表すことができたと思うんだ。
来年に向けてのさまざまな交渉は始まったばかりだけど、日本でキャリアを積んでいくことが自分のレースドライバーとしての目標のひとつ。どんなカテゴリーになるかはまだ分からないけど、日本で経験を積んでいきたいね。
監督の野田英樹さんとは、昨年もGT300クラスで一緒に戦った仲。彼からはこの2年間で本当にたくさんのことを学んだ。チームのスタッフとも、英語と日本語をお互いに勉強しながらいいコミュニケーションをとってこられたと思う。野田さんとチームスタッフにはとても感謝しているし、今後もいい関係を築いていけたらと思っているよ。