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第20戦決勝上位コメント 第20戦決勝レポート    


全日本F3選手権ラストレースで
宮田が王者フェネストラズに並ぶ今季8勝目を達成

サッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark)
宮田 莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)

宮田 莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)

 まるで真夏を思わせるような太陽が照りつけ、朝からぐんぐん気温が上がった9月29日(日)の岡山国際サーキット。午前11時過ぎから全日本F3選手権の41年におよぶ歴史を締めくくる第20戦の決勝レースが行なわれた。前日に続き、このレースをポール・トゥ・ウインで制したのは宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)。宮田はファステストラップもマークする完璧な走りを見せ、すでにチャンピオンを獲得しているサッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark F3)に並ぶ今季8勝目を挙げた。2位にフェネストラズ、3位に今回代役出場となった阪口晴南(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)が入賞し、昨日と同じ顔ぶれが表彰台に並んだ。

■表彰台は第19戦と同じ顔ぶれに

阪口 晴南(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)

 この第20戦に向けての予選は28日(土)の午前中に行なわれ、各自のセカンドベストタイムでグリッドが決まった。ここで第19戦に続き、ポールポジションを獲得したのは宮田。2番手にフェネストラズ、以下阪口、エナム・アーメド(B-Max Racing with motopark F3)、片山義章(YTB by Carlin)と続く。片山に次ぐタイムを記録したのはシャルル・ミレッシ(YTB by Carlin)だったが、ピットロードのスピード違反により、第19戦同様最後尾グリッドに降格された。そのため片山に続いたのは大津弘樹(ThreeBond F318)、大湯都史樹(TODA FIGHTEX)、アメヤ・ベイディアナサン(B-Max Racing with motopark F3)、河野駿佑(RS FINE K&N F318)となっている

 一夜明けた岡山は朝から青空が広がり、暑さも増した。手元計測で気温28℃、路面温度34℃まで上昇する中、午前11時20分からのフォーメーションラップ後、25周先のゴールに向けてスタートが切られた。

 ここで素晴らしい動き出しを見せたのは2番手のフェネストラズ。一方、若干加速の鈍った宮田はクルマを大きくインサイドに振り、フェネストラズを牽制、トップを守った。フェネストラズはブレーキをロックさせながら2番手で1コーナーへ。阪口もそれに続いた。その後方では4番手のアーメドが出遅れ、真後ろのグリッドにいた大津も影響を受けてしまう。その間に片山と大湯が先行し、4番手、5番手にそれぞれ浮上。スタートで出遅れたアーメドは、その後もペースが上がらず、ヘアピンで大津に先行される。また、最後尾スタートのミレッシはスタートの1コーナーまでに2台を捉えただけでなく、オープニングラップで4つポジションアップ、9番手まで浮上した。

■マスタークラスはDRAGONが2連勝を飾る

DRAGON(B-Max Racing with motopark)

 トップ集団は宮田が1周目から猛プッシュ。フェネストラズを引き離していく。宮田は2周目に1分23秒467、3周目に1分23秒460、4周目に1分23秒352とファステストラップを更新しながらラップを重ねる。その後、タイヤの消耗とともにラップタイムは少しずつ落ちたが、最後までほぼ全周23秒台をキープする走りを展開。それに対して、フェネストラズは23秒台はキープしたものの、序盤から23秒台後半での走行となり、宮田とのギャップはレース折り返しの段階で約3.5秒まで拡大。その後もフェネストラズは少しずつ遅れを取り、レース終盤には5秒以上に広がる。そこからフェネストラズは宮田と互角のタイムを連発したものの、追いつくことはできず、宮田が独走でトップチェッカーを受けた。これにフェネストラズが続き、3位に阪口。その後方では、4番手の片山と5番手の大湯が終始1秒圏内での接近戦バトルを展開。大湯は幾度も片山攻略のチャンスを狙っていたが、最後まで逆転はならず。片山が4位、大湯が5位。そして大津が6位と、ここまでがポイントを獲得した。

 マスタークラスではDRAGON(TEAM DRAGON F3)が今大会2連勝となる11勝目を挙げて、チャンピオンの貫禄を見せつけた。

 全日本F3選手権最後のチャンピオンとしてフェネストラズが歴史に名を刻み、宮田は全日本F3選手権のラストレースで勝利の美酒を味わった。来季からは全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権を舞台に、新たなドラマがスタートする。今からその開幕が待ち遠しい。



リザルト・エントリーリストのPDFはこちらへ

  • 片山 義章(OIRC team YTB) vs 大湯 都史樹(TODA RACING)
  • 大津 弘樹(THREEBOND RACING)
  • 三浦 愛(THREEBOND RACING) vs 河野 駿佑(RS FINE)
  • 畑 享志(B-Max Racing with motopark)
  • アメヤ・ベイディアナサン(B-Max Racing with motopark) vs シャルル・ミレッシ(OIRC team YTB)
  • エナム・アーメド(B-Max Racing with motopark)


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